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伝えたい魅力がなかなか伝わらないときの打開策

主観と客観の往復がいい文章を生む」ということを、竹村さんがよくおっしゃっています。

でも、取材を重ねて著者と仲良くなって、パーソナリティを深く理解すればするほど「客観視」が難しくなっていくんですよね。「こんなにおもしろいのに、なんで伝わっていかないんだろう?」となりがちです。

そんなときの打開策のひとつとして、今日教わったことがあるので共有します!

「作り手目線」のコピーは売れない

なにかの魅力を伝えたいとき、そのモノのことを深く理解していればいるほど、「機能」や「内容」のすばらしさについて語ろうとしてしまいます。

たとえば、自転車を買いたいとき。

「この自転車は時速○キロまで出せて、折りたたむと○センチの大きさになります。従来の自転車より○キログラムも軽い。ドイツの職人の手作りで、品質もすごくいいんです」

これは「作り手目線」の説明になっています。店員さんはすごく自転車に詳しくて、本気で魅力を伝えたいと思っているはずです。でも、全然自転車に詳しくない買い手としては「へえ〜、なんかとにかくすごいんだな」くらいにしか思いません。

では、「買い手目線」の説明はどういうものか。

「折りたたみ自転車はいいですよ。しまなみ海道を自転車で走って、温泉に入ってビールを飲んで、電車で帰れるのは最高です。車だとお酒は飲めないし、電車だけだと行動範囲が狭くなる。折りたたみ自転車だからできる遊びかたです」

こう言われると「うわ、確かにいいな〜!それやりたい!」と思います。

「機能」や「内容」ではなく、「折りたたみ自転車でなにができるのか」という買い手目線のメリットを説明されることで、自転車に全然詳しくなくても魅力を感じるのです。

行き詰まったら、全く違うものに置きかえて考えるべし

実はこの「折りたたみ自転車」の例、クライアントさんのnoteの方向性を考えているときに、柿内さんがおっしゃったことでした。

クライアントさんと「折りたたみ自転車」は全然違うものですが、「全く知らなかったものを知って、魅力を感じて、自分ごととして考えるようになる」というプロセスは同じなのだそうです。

折りたたみ自転車の説明を聞いて「買いたい」と思うのと、クライアントさんのnoteを読んで「いいサービスだな、使いたい」と思うのって、たしかに感情の動きは同じです。

目の前のモノのコンテンツ化に行き詰まったら、そういう全く別のものに置きかえて考えるといい。めちゃくちゃ勉強になりました。


「(作り手が)なにをやっているか」よりも「(買い手が)なにができるのか」。そして、行き詰まったら別のものに置きかえて考える。今後コピーやコンテンツの切り口を考えるときは、これを意識していきたいです。



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