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ひとりごと

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主に誰に宛てたわけでもない独り言をぶつぶつ言っているものです。
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どこでだれと生きても自分は自分だ

どこでだれと生きても自分は自分だ

 外国に住み始めて、あっという間にひと月が経った。最初の2週間はホテルでの隔離生活だったのだけれど。

 小さい頃、「外国」に住むのが夢だった。
けれどその「外国」という場所は、「誰も自分を知らない遠いどこか」と言い換えられることに、成長の過程で気がついた。
ひとり暮らしを始めた東京の端っこも、ひとりで行った京都も、カンボジアもタイも「外国」だった。
そして、そこに滞在して少し経つ頃には「外国」で

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届かなかった物語

届かなかった物語

 気づいた時には本が好きだった私の頭の中で、空想の人物たちが動き出し、それを文章として紡ぎ出したのは、ある意味当然のことだったかもしれない。

 初めて物語を書いたのは10歳の時。夢は当然小説家だった。でも、結局は書くのをやめた。

 物語を書かなくなった、いや、書けなくなったのは10代も終わりの頃。オブラートに包まずに言えば、セックスを知ったせいのように思う。

 子孫繁栄のために我々は生きて、

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おもいで

おもいで

目が覚めるとまだ部屋が暗い。
思い出すのはいつも同じバスルームだ。
私はまだ子供で、父と旅した時のこと。まだ日が登らない朝。ロンドンの湿気を孕んだ空気。くすんだ水色のタイル。白い枠の窓。外から聞こえてくるのは、たまに通る車の音。
巻き戻しすぎて所々ノイズが混ざるカセットテープのように、繰り返し繰り返し思い出しその記憶は、事実とはかなり異なる形で私の海馬に収まり、いつしかその異国のバスルームから外を

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