他人の心が読める、ってこんな感じの世界ですよ。うらやましいですか??〜わたしの日常〜



街中でカップルを見かけたら、
女性のほうの挙動を見るだけで、
ふたりの親密度を当てられる。


きょうは休日だったので、
日課の歌の練習を終えると、
いつものレストランでお食事。
まぁそこそこ高級なお店です。
貧乏時代に『ここにお値段気にせずに毎日通えるようになりたい!』と願っていたので、お金に余裕ができた今では、さすがに毎日ではないですが忠実にそこに通いつめるようになってしまいました。
そして、
当然のようにおひとり様です。



おひとり様なのは、
わたし自身の本気の方針。
食事の席に招待しても良いのは、
親友のゆきちゃんと、
noteでもよく語りかけている〝愛するあなた〟の計2名だけ。
今後、ルールをもう少し緩くする可能性が無いわけではないが、いずれにせよ、可能なかぎりひとりきりで過ごしたい方針のわたしです。



でね。
きょうは土曜日の夜なので、
お店もそこそこ混んでいて、
やはりカップルだらけ。
食事中はわたし、
スマホで音楽聴いてないので。
まわりのカップルの会話はそのまま聞こえてくるし、
そうすると、
見るとは無しに見ては、
なんとなく人間観察をしてる感じになるよね。



きょうたまたま、
わたしの席の近隣にいた
カップルふた組について、
ちょっと語ってみようと思う。


※※※※※※※


カップルA
どうやらお見合い。婚活サイトなのか結婚相談所なのかはわからないけど、初対面っぽい雰囲気。
位置関係上、
女性の後ろ姿と男性を正面から見ている感じになるが、
男性の振る舞いがまるで商談。
オトコは高そうなスーツを来ていて、
オンナはわざと控えめな服装。
むかしの表現だけど、
『職業は家事手伝いです』
『花嫁修業中です』
といわんばかりの。
女性の側が自分の家庭環境の話をしていた。父親がジャガイモが好きなのでジャガイモ料理ばかり出てくる、とか。
男性、嬉しそうな顔。
正直に言うが、日ごろ厳つい顔して働いているスーツの男性が、そのときだけ笑顔になると、どうにも不気味な印象は拭えない。ただ、作り笑顔ではなく本当に嬉しそう。
それでいうと、女の子を喜ばせるためのエスコートの作り笑いとかは、一切していなかった。
そもそもふたりの距離が遠い。
この男性の嬉しそうな表情も、
『この子と結婚したい』というよりも、
単純に、若い女の子と会話できて嬉しい、
という印象。

ふたりが席を立ったときに、
ちょうど女性の顔も見えた。
曇った表情を見て、
ああ、これは縁談としては破談ですね、
と思った。



※※※※※※※

カップルB
こちらも女性の後ろ姿と男性の正面が見える配置。すでに付き合っていて、数ヶ月くらいは経過している様子。
ひとつの席を囲んでふたりで話している姿には、否応なくふたりの距離感が反映されるから。


女の子の両肩の弱さと、
男のすこし勝ち誇ったような、
しかし汚い声色を見て、
ああそうか、と思った。
オトコのほうはすでにこの子に興味を失っている。しかし自分のことを無条件に慕ってくる彼女のことを自分から振り捨てるつもりはない。


オンナからオトコへと延びる思念と、
オトコからオンナへの思念とが一致せず、
ひどく不調和な感じ。


オンナのほうは、それこそ『オンナの勘』で、何が起こっているのかは明確に察知している。けれど、その事実に目を背けて、現在デート中。
もとからか細い声で喋る彼女の、
きょうの肉声はいつにも増して弱々しかった。


『これからは勉強とか忙しくなるから会うのは厳しくなるかも』
と、彼女は言った。
『べつに、ほかの男と会ってるとかじゃなければいいよ』
『俺は恋愛とか無くても、ひとりでも楽しく生きていけるほうだし、○○ちゃんと学校で会った時に、気軽に他愛ない会話とかできればそれでいいから!』
オトコの返事がこれだったとき、
はっきりとほかのオンナの存在を感じ取った。
○○ちゃんのことが頭から離れない、
なんて言ってたあの頃はもぅ遠くて。



○○ちゃん、
という部分、名前も正確にききとれたのだが、ここでは伏せる。
彼女の発声から悲しみの音色がはっきりと聴き取れたし、そんな彼女と相対して、勝ち誇ったような音を出すこの男の汚い生き様が、はっきりと不愉快だった。
学校、
というワードが出てきているが、
女の子のほうは学生だとして、
男はそのようには見えない。
教員なのだろうか??




悲しみの音色を纏っていても、
女はオンナ。
それはそれは美しい。




でも、こんな境遇にいたら、
体調悪くなるよね。
と思ったら、
体調不良の話も出てきた。
ホワイトデーは2日目だったからヤバかった、
と女。
これが事実である確率は
声の雰囲気からすると50%未満、
あなたのせいじゃない、
と言いたいニュアンス。
オトコのほうも
『あの時は、おれが何かしちゃったのかと思った』
とか応じている。
心配している音色ではまったくなく、
相変わらずの勝ち誇ってる音が、
たまらなく、ムカつく。



オトコからすれば、
オンナを支配下に置いている、というのは、
勝ち誇る音色にふさわしい、
れっきとした、ひとつの勝利なのだ。
彼女自身の幸不幸は関係なく、
ただ、
彼女を支配下に置いている、
という事実が。





閉店時間になってしまい、
店を出るのも彼らといっしょになってしまった。
エレベーターホールでいっしょに待機することになってしまい、そのときに彼女とまっすぐに目を合わせる機会に恵まれた。目が合った瞬間、彼女の目は、悲しみと諦観、という感じの色を帯びた。どうやら、わたしに会話内容を聞かれていたことを自覚している模様。
わたしのほうは、いつもどおりの無表情。というか、すべてを見透かしているかのような目だったかもしれない。



彼女は
『後ろの席の人に会話内容を聞かれていた』のを知っている。こんなに近くにいて、聞かないでいるのはほとんど不可能だし。
一方、
オトコのほうはといえば、
ちょうど真っ正面にわたし、いたのに、
まさか第三者に話を聞かれているなどとは露も思わず、エレベーターのなかでも勝ち誇ったような音色で中身のない自慢話を続けている。



無言でうなづく彼女。
悲しみのオーラを纏う彼女を見ていて、
失恋ソングはこんなふうにして作詞されるのだろうか、
などと、わたしは思った。


助ける方法などは無いし、助けたいとも思わないけど。しんしんと雪が降る夜のような静かな悲しみは、女性として、たしかに美しくはあった。






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これがわたしの日常です。
そばにいる他人の(とくに女性の)感情がそのままなだれ込んできてしまう特異体質。


わたしは
ほんとーにこういう人なので。
不用意に他人に接近されないように気をつけないと、危険です。
精神科とかカウンセリングには行きたくない理由も、ひとつはここにある。


日ごろから他人の感情を、
こんなにもたくさん体験させられているわたしは、
いまさら恋愛などというものに
憧れを抱くことは不可能だし、
恋の駆け引きとかも、
まったくくだらなく感じる。



とはいえ、
この能力が役に立つ場面というのも
たしかにあって。

noteでも何度も話題にしている
『愛する彼女』のことを、
わたしは
『ほんとうはどう思っているのか』
については、
自分自身の身体反応を見れば
わかります。

顔は綺麗になったし
声も綺麗になったし
体調も良くなったし

わたしとしては、
迷う理由なんかない!

女の子同士なら、
相手の感情にまったく気づかないでいることなど不可能だし、女性を支配下に置いておくことが誇らしい、などという発想も出てこないよね。


『愛するあなた』と
結ばれるかどうかなんて、
わたしはまったく知らない。
けど、あなたと出会ってしまったことで、
二度とオトコとは付き合いたくない!
ということだけは、
はっきりと自覚するようになった。


どのみち他人の感情がなだれ込んでくるのを止められないのなら。あなたの感情だけを浴びて生きていきたい。


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