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ラオスの日常、托鉢から学ぶ町づくりの秘訣

タイのチェンマイを後にし、ラオスのルアンパバーンに来た。今まで急ぎ足で何ヵ国も回ってきたので、ここではゆっくりリモートワークしながら旅の計画を立てることにした。

居心地が良すぎて結局2週間滞在したけど、驚くほど何もしなかった。ラオスのルアンパバーンは町全体が世界遺産に登録されているが、本当に何もない。

昔観光に来たことのある友達に「何をすればいいの?」と聞いたら、カフェで寝ながら本を読んでだらだらしていたそうだ。

本当に何もないけれど、唯一観光客に面白いのがある。それがラオスの日常、托鉢だ。

托鉢とは、僧が修行のため、鉢を持って家を回りながら、お米などの施しを受けて回ることで、毎朝5時くらいに見ることができる。

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この伝統行事は観光客のシャッターチャンスに溢れているけれど、いろいろ観察しているとお坊さんが伝統を守り生き抜いていくための、2つの工夫が見られる。

1つは時間。元々は、日の出前に行われていたらしいが、観光客が写真を取れなくなるため、お坊さんの目のお偉い僧の人が時間をずらしたらしい。

日本だと、「伝統を守るため!時間をずらすなどもってのほか」となりそうだが、このように時代の流れに合わせて伝統を調整していくところに、面白さと生き残りの秘訣を感じる。

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2つ目は御供物。基本的にお坊さんに渡すのはお米だが、今はお菓子を渡せるようになっているらしい。なぜかというと、観光客が増え、御供物を食べきられないようになったため、それを貧しい家に渡すような循環を作るためだという。

実際、托鉢の最後のあたりをみると、ゴミ箱のようなものがあり、そこにお菓子がたくさん溜まっていく。それを貧しい家の子が集まり、取っていく。

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(お菓子とお米が溜まっている道端においてあるバケット)


あるグループの子供たちは大きなゴミ袋を持ち、托鉢のお坊さんの横を走り回って、残った御供物をもらおうとしていたのが可愛かった。

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ここら辺は、社会派ブロガーのちきりんさんのブログを読むと詳しい内容がわかる。


ラオスは最貧国と呼ばれる時もあったらしいが、どこにも物乞いをする人が見当たらない。また、街中を見ているとエコボトルを使おうなどのポスターがあったり、綺麗な街を守って行こうといった、地域の協力、物資の循環を感じることができる。さすが世界遺産に登録されている町だ。

タイのチェンマイ も好きだったけど、このラオスのルアンパバーンも京都のような景観で時が穏やかに流れとても心地よい。伝統を守り、地域のみんなで生きて行こうという暖かさが、きっと人を穏やかにさせるのだろう。

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