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特別な朝ごはん
「ガチャッ」
多分冷蔵庫を開けた音。
次に
「コツコツ」と聞こえたと思うと
「ジャー」と鳴りだした。
次にまた何かを開ける音。
パタパタと聞こえて、バタン。
オーブンかな?
そしてガチャッ
シーン
ガチャッ
その間にもジュージュー聞こえる。
何かが焼けているような香ばしい匂い。
(おいしそうだなぁ)と、思った。
夢の中で。
ちょっと頭痛があるのと休日の朝だということでいつもよりゆっくり寝ていた私。
あー、早く起きて朝ごはんを作らなきゃ。
だからこんな、朝ごはんを作る音と良い香りの夢をみるんだ…と、自分に言い聞かせていたその時、
「朝ごはんできたよ。ハムエッグ作って乗せたよ。グラノーラもある。飲み物は何がいい?」と、
息子の声がした。
夢だと思いつつ、
「アイスコーヒー」と答えると、
「わかった」と言って、またキッチンに走っていく音。ガチャッと冷蔵庫を開ける音。グラスにアイスコーヒーをそそぐ音。
「えっ!?」と驚いて、目がパチッと開いた。
ふわふわした気持ちでリビングに行くと…
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本当にできてた、朝ごはん。
「ママの卵は僕のよりしっかりめに焼いたつもりだったけど、もう少し焼いた方が良かったかも。ごめんね。さぁ、食べよう食べよう」
香ばしい匂いも現実だった。
朝ごはんが目の前にあるのに夢みたいな気がした。チラッと(今日は母の日だっけ?)と思ったけど、ちがう!7月だ!
息子はあまりにもぽんやりしているし、ふわふわしているし、宿題だってなかなか終わらないから、
昨日も一昨日も「6年生でそれはどうなんだい?」と話して聞かせたところだったけど…
なんだかとても幸せで、
もう、ぽんやりしててもふわふわしてても宿題に時間がかかっても、
それで良いような気がした。
そんな朝だった。
こんなところまで読んでいただけていることがまず嬉しいです。そのうえサポート!!ひいいっ!!嬉しくて舞い上がって大変なことになりそうです。