見出し画像

閉業温泉の記憶 別府温泉 ホテル三泉閣

国道10号線沿いにひときわ大きな建物があります。
いつもチェックインの時間になると、スタッフが出迎えている姿が印象に残っています。
2020年8月に倒産してしまいました。
団体客が中心のホテルほど、コロナ禍の影響が大きかっただろうとは思いますが、まさか倒産とは…。
建物自体は現在も残っていますが、別企業が入るでもなく、更地になるわけでもなく、現在も当時のままの姿で建っています。

有名な温泉地である大分県別府市の「ホテル三泉閣」は今月8月21日大分地裁において自己破産を申請した。帝国データバンクによると2008年には約7億8000万円の売上高を計上していたが、近年では日韓関係の悪化に続き、2016年の熊本地震が影響で経営状況が悪化し、今回の新型コロナウイルス感染症が決め手となった。
4月16日に全国で「緊急事態宣言」が発令されて以降同ホテルは休館しており、5月25日に同宣言が解除されたが、過去の赤字で債務超過状態にあったうえ、年商を上回る有利子負債が重荷となり事業継続を断念し今回の事態となった。
負債額は同ホテルが10億円、関連会社が2億円の計12億円にのぼり、九州・沖縄ではコロナ関連の倒産で最大規模となる。同ホテルは1953年創業の老舗旅館で、源泉掛け流し温泉を使用した露天風呂付き客室や足湯のほか、最大200名収容できる大広間など大小14の宴会場があり、かつては家族連れや社員旅行などの団体客で賑わっていた。

HOTELIER(2020年8月31日)

何度も立ち寄り湯をさせていただき、そのたびに気持ち良い応対をしていただきました。
非常に残念ですが、記録には残しておこうと思います。

立ち寄り湯は14時~16時と非常に限られていて、夜と朝で男湯と女湯が入れ替わる仕組みになっていました。そのローテーションは変わらず、なので、いつも昼に立ち寄りをさせてもらう時は最上階の大浴場になりました。
そう、宿泊しないといつも同じ温泉に入ることになるんです。宿泊しないと入れない温泉…。気になった結果、泊まってしまいました(笑)

まずは、最上階から紹介します。

何階か忘れました…
脱衣場

脱衣場は結構広くて、いつもエアコンが効いていて快適でした。
規模が大きいですが、いつも立ち寄りさせてもらう時はチェックイン前という時間帯で、ほぼ無人でした。ありがたいことです。

大浴場

でかくて写真におさまりません。
ちょっと色味がかった湯がなみなみと注がれていて、結構熱い…。
洗い場もきれいに整備されています。
洗い場は奥だけでなく、左右にもあります。

逆方向から

右奥にサウナがあります。施設はさすがに充実しています。

さらに逆方向

さすがに浴槽が大きいので、一部循環のようですが、ちょっと独特な風味のあるお湯でした。
同じ別府で、北浜地区なんですが、やっぱり掘る場所で若干の泉質が異なるのが非常に面白いです。
ただ、やはり規模が大きすぎるのは事実で、このあたりがじわじわと経営に影響していたのかな…。と今となっては感じます。

さて、わざわざ宿泊した下の温泉ですが、
泊まったのが2月で失敗した…。湯気で全く写真が撮れませんでした(笑)
ということで内湯の写真はありません。
ただ、下の温泉には露天風呂があり、すごく寒い日だったので、誰も外に出てこず、唯一残っている写真です。
しかも浴槽が浅いので、ぬるかった思い出しかありません…。

露天風呂全景

2つの浴槽を構えていました。ここも若干オーバースペック気味…。

露天その1
露天その2


目の前にトキハ

こんな感じで、トキハ別府店の目の前でした。
しかしよくここに露天風呂を作ったなぁ。と思います。
あと、部屋の様子や食事などを撮影した覚えはあるのですが、データが残っていませんでした。

どこの温泉地も同じだろうと思いますが、
軒並みこのような大規模ホテル系は買収されて別運営になるか、経営破綻するかという状況になっていますね。
宿泊業というのは本当に運営が大変なんですね。改めて感じます。
でも、またあの温泉に入ってみたいなぁ。

■第96番 ホテル三泉閣
2020年8月にて閉業


この記事が参加している募集

#至福の温泉

4,581件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?