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【フィノッキオ 食べ方あれこれ ~食のキロク~】

近頃嬉しいことに、珍しい西洋野菜をつくる農家さんが増えてきました。
そのおかげで、家庭ではなかなか手に入りにくかったイタリア野菜が購入できる!
農家さんから直接送ってもらうと、しばらくその野菜を使った料理を探求する時間が続きます。
その時の食のキロク。

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今回は、イタリア野菜【フィノッキオ】の食のキロクを。

フィノッキオ(英名:フェンネル、和名:ウイキョウ)は、見た目おおきな玉ねぎのようにぷっくりとした白い部分を食べるセリ科のイタリア野菜。もわもわとした葉っぱの部分はハーブとして、種子はスパイスやお茶の材料としても活用できる、万能野菜です。古代ギリシャ時代から栽培されていたという歴史の古い野菜のひとつ。古代ローマ時代には強壮用として利用されていたそう。

生でかじると、セロリのようなしゃっきりとした食感にアニスのような甘い後味が残ります。フィノッキオには健胃・消化促進効果があり、まさに食べる胃腸薬。また利尿作用があるためむくみをとってくれたり、近年は女性ホルモンと同じ働きをする植物性のエストロゲンが含まれることから、女性によい食材としても知られるようになりました。

さて、食のキロクです。
まずは生で。
【フィノッキオとオレンジのサラダ】

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うすくスライス(繊維を断ち切るように)してオレンジと合わせ、塩・こしょう・オリーブオイルをふって。シチリア風のこの食べ方でいただくと、生ならではのしゃきっとしたみずみずしさが楽しめます。

【フィノッキオとカラスミのパスタ】

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白い株の部分はうすくスライス、葉の部分はざく切りに。
葉っぱと一緒にスパゲッティをゆで、ゆであがったらアンチョビを溶かしたオリーブオイル、株の部分と一緒にさっと炒め合わせてできあがり。仕上げにからすみパウダーをオン。
葉の部分からにじみ出た香りをスパゲッティがしっかり吸い込み、ほぼ生の株の部分のしゃっきりとしたすがすがしさとのあわせがうれしい一皿でした。


続いて加熱。ゆでて、焼いて、揚げて。



【フィノッキオのヴェルッタータ(クリームスープ)】

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切ったフィノッキオをオリーブオイルを加えた鍋に入れ、弱火でじっくりと炒めます。すきとおってきたらひたひたの水を加えてふたをして、弱火でじっくり煮込むだけ。塩で味をととのえてミキサーにかけると乳製品無しでもクリーミーなスープに。ほのかなあまみとすっきりとした香りが立ち上ります。

【フィノッキオのグラタン】

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切って茹でたフィノッキオ、ベシャメルソース、パルミジャーノを混ぜ合わせて耐熱皿に入れてオーブンで焼く。こっくりとしたソースのなかから、ほんのりあまいフィノッキオ。ほっくりとした食感にかわります。

【フィノッキオのリゾット】

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切って茹でたフィノッキオを、炊いたリゾットに加えて合わせるだけ。
リゾットを炊くときの出汁には、フィノッキオのゆで汁を使用して米にかおりとあまみを吸い込ませました。
消化促進のあるフィノッキオらしい食べたあとのすがすがしさ。毎年の七草粥、もうこれがいいな、と思ったりして。

【フィノッキオのカツレツ】

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縦に1cm厚さでスライスしたフィノッキオに小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて揚げ焼き。塩をふっていただきます。
齧りつくと、さっくりした衣のなかからほわっとやわらかいフィノッキオの香りが。これはもうビールがとまらない感じ。


そろそろシーズンも終わりのフィノッキオ。
来年はどうやって食べようかな。

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Cinatsu (山内 千夏)
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