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データドリブンの思考を身につける「データドリブン思考」#2

基本的な考え方、フレームワークを身につけたら使えるようにならないので次のステップとして思考を身につけないといけないですね!

6パターンの思考を見ていきましょう!



意思決定プロセスを整える

前回、データ分析は直接的に問題を解決できないことを学びました。

なので、考え方としては

「データ分析によってどのような意思決定プロセスを作りたいのか?」

データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考

になるわけですね!

これにより、属人化したものをデータを活用した属人的でない意思決定プロセスにしていきましょう!

意思決定プロセスの3段階

日常的に行っている、意思決定のプロセスはこの3段階に分かれます。

1:選択肢を集める
2:手がかりを得る
3:選択をする

データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考

各ステップで形式化しないといけないことは、このようになります。

1:選択肢の形式化(どのような選択肢があるのか明確にする。)
2:手がかりの要件を決める(手がかりの付与)※データ分析を投入
3:決定、選択の基準を決める(〇〇が何%でどう動くのかなど)

データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考

ただ、全て同じパターンが通用するのではなくそれぞれに型があるとのこと。例としてはこのようになるようです。
それぞれ見ていきましょう!

◼︎それぞれの活用例
反復型→選択肢を採用した場合における帰結の予測
体制選択型→合理的な選択を行うための判断材料
原因特定型→原因の候補と結果の関連性
計画策定型→最適な計画の発見
仮説思考型→購買する顧客増の仮説発見と検証
経営判断の型→経営者の思考バイアスの低減

データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考

6パターンの型

反復型(同じ枠組みの中で判断を繰り返す)

意思決定の5つの課題
◼︎属人化
◼︎精度の頭打ち
◼︎コストが発生
◼︎時間がかかる
◼︎根拠、納得感が希薄

対策として

◼︎現場の意思決定プロセスを数値化・形式化して具体的にする。
◼︎5W2Hで業務を理解できるように形式化する。
◼︎どうやって分析を行うかを明確にする。プロセスを見直した先にどうしたいのかを理解し解き方を考える。(例:スピードを上げたいがその解き方で時間は削減できるのか?)
◼︎データの利点を活かせるように、意思決定プロセスを見直す。
◼︎データ分析で間違いなく問題ない判断箇所以外のみ人の経験・勘を頼る。
◼︎意思決定を作る際に、判断基準がない場合は仮の基準を作り運用・改善を行う。


体制選択型(ビジネスの体制や仕組みを変える)

意思決定の2つの課題
◼︎合理的な決定か分かりにくい。
◼︎合意形成できるようにしなければならない。

対策として

◼︎曖昧な選択基準を明確にする。
◼︎社内の合意形成ができるように形式化する。(どのような意思決定プロセスを作れば課題解決できるか考えデータを集めていく。)
◼︎意思決定の結果・リスクを定量的に理解できるようにする。
◼︎意思決定者ではなく、意思決定プロセスに責任を向けるようにする。


原因特定型(不良の原因解明や課題発見を行う)

商品の不良、劣化などの故障の問題など。

起こりうる課題
◼︎原因を特定できない。
◼︎課題を特定できない。
◼︎原因、課題を特定できないと、対処療法的になり根本解決にならない。
◼︎特定を放棄している可能性
◼︎課題発見に時間がかかる。

対策として

◼︎原因の候補になる材料を現場担当者から引き出す。(因果連鎖グラフを用いてヒアリングする)
◼︎ベイジアンネットワークを使って分析を行う。
◼︎分析者と意思決定者とのコミュニケーションを密に行う。
◼︎コンサルティング能力を身につける


計画策定型(スケジュール策定で最適な組み合わせを見つける)

5つの課題
◼︎コストダウン(スケジュール作成を行う人件費の削減への課題意識)
◼︎スピードアップ(スケジュール作成の高速化による、機会損失を減らすことへの課題意識)
◼︎計画の最適化(勘や経験でない判断で最適なスケジュール作成をしたいという課題意識)
◼︎属人性の解消(人を介さずスケジュールを作成する自動作成ルールを作りたいという課題意識)
◼︎不平等感の解消(人が作成した時に生まれる恣意性、忖度への疑問などの不満の解消ができるのではないかという課題意識)

対策として

◼︎全ての数値化できていない対応などを形式化する。(緊急時の対応、制約条件は満たしているか?対応へのこだわりはあるか?など)
◼︎数式では表現できないこだわり、条件がある場合は人が調整にはいる(コンピューターと対話しながら作成する方式を目指す。)
◼︎数値化できない表現を排除できないか検討する。
◼︎人的リソースを増やし、緊急の対応があった場合でも対応できるように調整する。


仮説試行型(選択肢を創造して効果を検証する)

マーケティング領域の試行型に多く、
「原因特定型」→「仮説試行型」の組み合わせになり、2つの思考を使うことが多い。
特徴としては、「0から考案する。」「事前に効果が明らかではない。」こと。

課題
◼︎偏った視点で施策を考えてしまう。
◼︎効果検証を曖昧にしてしまう。
◼︎購買心理について仮説を持っていないと着眼点がわからない。(丸投げできない。)
◼︎比較する対象をきめPDCAを回す力がないと、うまく行かない。

対策として

◼︎仮説発見の試行錯誤を繰り返す
◼︎マーケティングの経験と知見を持っている担当者がデータを分析していくことが最も効率的になる。
◼︎何を比較したいからを決めデータを収集する
◼︎状況に合う分析手法を学び取り入れる
◼︎施策を小さく試しデータを集めることのできる環境を作る。


経営判断の型(会社へ影響が大きく、結果がわかるまで時間がかかる)


5つの特徴
◼︎結果が出るまでに時間がかかる
◼︎不確実性が大きい
◼︎一回勝負でぶっつけ本番であること
◼︎お試しで実施することができないものがある(施設増設など)
◼︎会社経営に対してのインパクト、影響が大きい
※この判断を間違えると、全ての意思決定が意味を持たなくなる。

課題について
◼︎個人的な損得勘定で判断する動機・機会がある。
→人事異動により、意思決定者が結果が出る時にいない場合があるので自身が得をする方を選択しようというモラルハザードが起きる。
◼︎事業環境をシンプルに捉えてしまう。
→人は多次元的に物事を見ることが苦手なので、複雑に絡んだ最悪のケースを見逃す、ビジネスチャンスを見逃すことにつながる。
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対策として

◼︎恣意性をなくし、思考を強化する。
→技術革新、市場価格、顧客ニーズなどのデータにできないものであっても一部をデータ化し少しでも規則性に沿って判断を行う。
◼︎複数の不確実要因の関係性をデータ化することで、現実的ではないものを排除して考える。
◼︎利害関係を持ち込まず、中立的に分析を行う。
◼︎データ分析の中身を公表し「誰にが分析結果を再現できる」ようにする。
◼︎データ分析する担当者自身が、事業に関わる可能性のある不確実要因について考える力を持つ。
◼︎無意識に過去の連続線上に将来があると考えないこと。


まとめ

内容を要約したので具体例など、気になる方はぜひ実際の本を読んでみてください!複数の例を挙げながら説明されているので、より自身の業務に活用しやすくなります。
選択肢を作る・選ぶ・排除するなど、データ分析を活用して業務改善をしていきましょう!

リスクの分析と判断について


イシューを考えることができることも必要になるので気になる方はぜひ!


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