見出し画像

結婚しない

「結婚したい」というその本当の理由をよくよく探った方がいいという話。

姪っ子のもえぴに彼氏が出来て、もえぴの勤務地とその彼氏の勤務地が近くなるからという理由で、彼氏と結婚しようかと思ってるんだと私の兄に連絡があったそうだ。
「あいつ、家事とか苦手だし、立ち仕事で夜遅くに帰ってくるしうまくいくか心配なんだよな。」
と私に兄がブツブツと言った。
バツイチの兄がよく言うよと思うが(笑)。
結婚して出産して転勤して、海外出張の旦那のお留守番をしたり、ワンオペ育児を経験して尚且つ旦那が死んでしまった私が勝手に感じたことを元にもえぴにアドバイスするとしたら、

【どうしても!どうしても!子供を産んで育てたいという願望が2人にあるという理由を除いて、結婚はおすすめしない】ということだ。
もっと言うと、
同棲するのはいいけれど、籍を入れるのはおすすめしないということだ。

私が結婚した理由の1つは、はっきり言って当時勤務していた仕事を辞めたかったからだ。
結婚するからと先輩達や同期がどんどん辞めていく。2人辞めたら、その2人分の仕事を私に任される。やっと1年前に辞めた人のあとに異動になった人事の仕事を覚えて、仕事をしながら引き継ぎ書を作ったばかりなのに。
簿記は大学の授業でちょっとだけ習っただけで好きじゃないし資格も無いのに、経理の仕事を任される。契約と物品購入の仕事も任される。
人事の仕事を後輩ちゃんに教えながら。
勤務歴30年のおばちゃんが引き継ぎ書を作っているわけもなく、誰に聞けばいいのか分からない。
おまけに私は持病があって、見た目には分からないけれど、人よりも疲れやすい。通勤時間は1時間半…
こんな状況だから困っていると上司に相談し、私より勤務地までの通勤時間が短い別の後輩ちゃんがまだ経験していない仕事がたくさんあるのだから後輩ちゃんにしたら?と提案するも、後輩ちゃんは結婚しているから忙しいから無理だってと上司にスルーされた。
ならば私は会社を辞めますというと、無責任だから後任者をさがしてから辞めろという。
今思うと、無責任なのはそう言った人事の上司だったのだが、そのオッサン。すぐに転勤してしまったので、おそらく自分の担当の時に変化を起こしたくなかったのだろう。
(こういう人は世の中に本当にたくさん居る。)

実際に私が結婚して、「結婚しなきゃ良かった」と思ったのは、旦那の親戚付き合いだった。
義母の両親が住んでいる家に、お正月に毎年集まるのが恒例だという。そこで義母の親戚一同に配るからと、バームクーヘンのお菓子の詰め合わせ3000円分を5軒分(「バームクーヘンは、小分けに切れてるものを用意すること」っていう指定まであり、さらに8人分のお年玉(旦那の従兄弟の成人祝いまで!))用意する指定があった。当時私達25歳よ。就職氷河期新卒1年目の給与を何だとお思い??(笑)
それで楽しく過ごせるのなら嬉しいけれど、
噂に聞いていたアレをついに言われた。
「子供は欲しくないの??」
正直旦那と2人で過ごせるのが楽しかったし、
一生子供が居なくても何にも問題ないと思った。

金銭的にも負担が大きいのに、これが毎年、娘が生まれるまで続いた。
旦那にとってはそれが【普通】なのだし、自分の両親が言う事だから疑問を持たない。
悪気は全くないのだ。
幼稚園のママ友と帰省の話をした時、10人が10人帰省を嫌がっている統計だった(笑)

この問題、入籍しなければ、「○○家の嫁」という立場で見られないので、親戚の集まりで嫌な思いを何一つせず、「お客さん」で居られるから解決出来る。嫁となると、○○家の「所有物」となるのだ。
所有物だから下にみてもいいし、ボランティア要員として使ってもいいと義母も無意識に思ったのだろう。
ちなみに先日、娘が中2の最後のお正月に義母に誘われて行った市内のレストランで
「もうこうやって会うのは最後になると思う」
と娘は言われたそうだ。(私は旦那が居なくても旦那の実家やその両親と会う理由もないから会っておらす、その場に居なかったので)
毎年毎年、旦那が亡くなってからも親戚の集まりのようなものを企画していた義母ですら、同じ市内に住んでいるのに娘ともう会えないかもと言っていた。

私の両親の両親はもう他界して田舎なんてものは無いし、両親とも7人兄弟とかなので正月の集まりに親戚で集合したことは1度もない。
私にとってはそれが【普通】。

【普通】に思っていることをよくよく考えてみるといいのかも。
普通に学校に行って、
普通に就職して、
普通に結婚して、
普通に車を買って、
普通に家を買って、
普通に子供が生まれて
普通に子供が学校に行って…
旦那を亡くし、家も車も手放して、娘が受験生になった私が今思うのは、普通だと思っているモデルケースのパラレルに必死になって乗ろうとすると苦しいから、そっちを目指さなくてもいいのでは??
ということだ。

もえぴ、彼氏と楽しく生きる瞬間瞬間を選んで行くときっと楽しい人生が続くよ。
楽しく生きようぜ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?