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for WHAT ?

何のために。
すごく大切で、大切にしていたはずの問いなのに、何故こんなにも簡単に忘れてしまうのだろう。

Hpa-anからYangonへ帰る道中。6時間バスに揺られながら、今日あったことを思い返してみる。


DAY 3

ミャンマーの田舎町Hpa-anでの最終日。
トゥクトゥクに乗ってローカルに潜入。

現在参加しているプログラムLAMPでは、社会起業家からのミッションに対し、チームに分かれて挑みます。
私たちのチームのミッションは、

Let's find the NEW value for the famers

「農家にとっての新しい価値を見つける」こと。

ミャンマーで起業し、日本の和菓子をミャンマーの原材料で作り販売、レストランを経営する中原一就さんからのミッション。

今日はチームで国際NGOのオフィスに訪問後、現地の農家にインタビュー、そして、Saw Tha PhoeさんというHpa-anの環境系NGOで働く方にお話をお聞きし、私たちのミッションへのヒントを探りました。


Money is important. But, for what?

お金は大事。

でも、何のために?
教育? −その教育費が無料だったら?
家? −扉を閉める必要もなかった時代のような地域のつながりがあったら?
食料? −必要なものを自分たちで生産し、互いに分け合うことができたら?

Saw Tha Phoeさんがディスカッションの中で語ってくれたことの一部です。

ミャンマーでは、政府から土地を剥奪され、利益を独占されることも珍しくない。政権が不安定な中で、21世紀の世界では俄かに信じがたいことが起きているという。タイとの国境に位置するHpa-anは、多くの若者がタイに出稼ぎに行くという。そんな現状でも、Phoeさんは現地の人の知恵や力を信じている。GDPを向上させることばかりに血眼になっている政府に対抗し、豊かに生きようと。

私は、日本では忙しすぎる日々の中「何のために働くのか」を日々考えながら過ごしていた、つもりだったみたい。
大学の授業(3年から教職を取り始める、という無謀さ)、3つのゼミ(これも無謀)、2つのインターン(どちらも楽しい)、バイト(本当は辞めたい)。もうそれだけで精一杯になってしまっていたけれど、そんな中でも「何のために」それだけは忘れたくないと思っていた。

でも、「Money for what?」と言われた時、正直目を見て答えられない自分がいて、考えが頭の中を駆け巡った。
「生きるため?」「地位や名誉?」「QOLを上げるため?」

大切な人を亡くしてから、私は家族が何よりも大切で、いつ会えなくなるかわからない儚さの中で絶対に後悔しないように生きようと決めた。
そう強く思って、そう強く生きてきたはずなのに。金槌で叩かれた気分だっった。

よく、途上国に行くと「お金はないけど豊かな暮らし」に感銘を受ける人がいる。私もその一人だ。そう思う。
けれど同時に、型にはまった私はきっとそれを捨てて、自由で豊かな暮らしに身を置くことはできないんだろう。

「We're not poor. Life is beautiful, right?」

彼のにこやかな笑顔で最後に言ったこの言葉が頭から離れない。

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