出会ったころと変わらないところ

私は、週に一回、旦那に駅まで送ってもらって、

片道1時間半をかけて仕事に通っている。

私たち夫婦の中では、付き合っていたころから、

「見えなくなるまで手をふって見送る」というのが

暗黙のルールになっているのだけど、

この間、「見えないはずの私に向かって手を振っている」

旦那を発見してしまって、

そのことにキュンとしてこの記事を書いている。


***

「駅で見送る」と言っても最近は電車が運休しているため、代わりのバスが出ていて、

私はいつも旦那が見える側の座席に座っていたのだけど、

その日は席が埋まっていて、

お互いに死角になる側の席に座っていたんだよね。

それで、「今日はバイバイできなかったな」

と残念に思っていたんだけど、

バスが発車して、しばらく進んだところで、

ふと振り返ると、

旦那が一人で手を振っていたんだよね…!

旦那からは絶対わたしのことは見えていなくて、

きっと旦那は「自分からは見えないけど、みきからは見えているかもしれない」と思って手を振ってくれていた。

そのことがすごくうれしくて、可愛くて、

出会ったころに感じていた気持ちを思い出して、キュンとした。

「彼のこういうところが好きなんだよな。」と思った。


***

旦那とは、出会ったころは「日本語の先生と学生」という関係でチューターをしていたため、

いつも図書館で会っていたのだけど、

いつも必ず私より早く来ているところ、

図書館の中に入らず図書館前で待ってくれていたところ、

お金は必ず封筒に入れてくれていたところ、

とか、そういうところが、

優しさと気遣いに抜けがなく、

予想を超えて、私のことを丁寧に扱ってくれるところが好きだった。

(出会ってから1ヶ月くらいは図書館での交流しかなかったのだけど、そういうところが好印象で、好きになるきっかけになった。)


今回の件も、旦那は、「見えない私に手を振る」っていうところで

私のためにしてくれることに手を抜いていなくて、

表現の仕方が私の想像を超えていて、

今も変わらず、

可愛くて愛しい存在だな、と思ったよ。



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