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「怒りは二次感情」を知ったら子どもの姿した自分がそこにいた

こんにちはキャリアコンサルタントの大塚みきです。

みなさん最近「怒り」の感情を抱きましたか?
仕事や家事育児、人間関係、ままならない現状……いろいろなところで「怒り」を感じることがあると思います。

私は「怒り」を感じるタイミングはそう多くないものの、自分の中の琴線に触れると瞬間湯沸かし器のごとくカッと怒りの感情が沸いてきてそれを隠せないタイプの人間。笑

「怒り」が沸いてくると、心も消耗するし「怒り」のあとから罪悪感や自己嫌悪も湧いてくるしで、「怒り」を感じる自分が大嫌いでした。


今日はそんな「怒り」について、実はその後ろに別の感情が隠れてる、という話をしたいと思います。


「怒り」の後ろに隠れてる感情

「怒りは二次感情」を知ったのは、国家資格キャリアコンサルタント養成講座で、実技授業を受けていた時のこと。

色々なパターンのクライエント(相談者)さんのキャリアコンサルティングロープレをしていく中で、受講者から講師へこんな質問があがったのがきっかけでした。

「先生、ロープレ中にクライエントさんが怒ってしまったらどうしたらいいですか」

先生はロープレの進め方や、大基本の傾聴の姿勢ができていたか、等の話をした後で「怒り」の感情について話してくれました。

「怒り」という感情は「嬉しい」とか、「楽しい」などの一次感情とは違って、「怒り」の前の段階でべつの感情があります。
目の前のクライエントさんが怒ってしまったら、怒らせてしまった原因を考えるだけでなく、怒りの前の感情に注目してみてください。

例えば、
「わかってほしいのに、全然わかってもらえなくて悲しい」→怒り
「頑張ってきた自分の成果を横取りされて悔しい」→怒り
「私ばっかり一生懸命やってるのに、当たり前だと思われてつらい」→怒り


といったように、怒りの前にはかならず「つらい」「悲しい」「不安」「苦しい」など別の感情が存在すると教えてくれました。


そこには子どもの姿した私が立っていた

その授業の帰り道、私は試しに、過去自分がとてつもなく怒りを感じてしまった場面を思い出してみました。

そのことを思い出そうとすると「裏切られた」「なめられた」「ひどい」「むかつく」といった感情が先立って、とっくに収まったはずの怒りの感情がぐらぐら再熱しかけてしまうほどだったのですが、

いったんその怒りは横に置いておいて、その裏にある感情はなんだったのか考えてみると、

「わかってくれてると思ってたのに、そうじゃなくて悲しかった」
「私が大切にしてきたものを軽視されて悲しかった」

といった「悲しい」感情が顔をのぞかせ始めました。


すると驚くことに怒りでぐらぐら煮立ち始めていた感情は急速に火力が弱まり、
勢いが落ち着くとその後ろには子供の姿をした自分が
「本当はわかってほしかったの、そうじゃなくて悲しかったの」
と言いながら立っていて。


そんな子供の姿をした自分の言い分を、大人の私は

「あなたの大切なものでも他人にとっては同じじゃないこともあるよ」
「いくら親しい中でも100%分かり合うことは難しいよ」

となだめつつ

「だけどその時、本当はこうしてほしかったんだね、そうじゃなくて悲しかったんだね。わかってほしくてもわかってもらえなくて、我慢できずに怒ってしまったんだね」

と悲しさが怒りに変換されてしまったこと自体も否定せずに受容してあげた途端、怒りの感情はみるみるしぼんでいき、気づけば当時の怒りは思い出してももう再熱することはなく、完全に鎮火していました。

今思い出してもすごく不思議な感覚で。
同じ事象を思い返すにしても、どこに着眼点を置くかでこうも感情は変わるものなんだなと実感した瞬間でした。

「怒り」は決してイケナイ感情ではない

「怒り」の感情は、誰かに向けられるのも、誰かに向けてしまうのも心が消耗してしんどいものだなあ、と私は思います。

できるなら「怒り」なんて感じず、誰かにそんないやな自分の姿をさらけ出すこともなく、穏やかにハッピーに暮らしていきたい。


でも、人間だから「怒り」を感じてしまうことも事実で。
最近はそれ自体はなんら悪いことではないんじゃないかな、とも思えるようになりました。

ただ、その怒りをコントロールできずにそこかしこで投げつけてしまうと、相手も自分も傷ついて、思い出すたび心がじわじわ痛み続けてしまうから、「怒り」を感じてもその感情をうまく飼い慣らせる自分でいたいな、と思います。

余談ですが夫は感情が凪なタイプなので、仮に怒ってたとしても爆発的に怒ったりせず、怒りながらもその原因を瞬時に考えてどうしたら問題が取り除けるか考え、感情と事象を分けて話し合いに持っていけるタイプ。
夫婦喧嘩がほとんどないのは完全に夫のおかげなのですが、マネしようと思ってもこれがなかなか難しくて。

私は「怒り」の感情が顔を出してしまうと、せっかく事象と感情を分けて話してたはずなのに「でも私怒ってる!!!」となってしまうタイプなので(相手からしたらいい迷惑)、ときおり顔をだしてしまう「怒り」の感情とうまく付き合いつつ、少し離れたところから自分を俯瞰できるようになりたいと思う今日この頃です。

まだまだ上手に怒りを納められなくて顔に出てしまったり、言葉にトゲをつけてしまうこともあるけれど(主に夫へ笑 本当にごめん)、「怒りは二次感情」の話を聞いてからは、昔の自分より少しはコントロールできるようになってきた気もしたりしなかったり。笑


「怒り」の感情を抱いてるときの自分は大嫌いだけど、そういう自分も自分として受け入れつつ、バッと怒ってしまう前に「怒り」の後ろにいる感情は何か考えることが、「怒り」とうまく付き合っていくための第一歩なのかなと思った出来事でした。

怒りを感じたら「怒り」にGOを出す前に、「本当はどうしたかったんだっけ?」「本当はどうしてほしかったんだっけ?」を自分に問いかけていきたいなあと思います。

少しずつ上手に付き合えるようになりたいです。


それでは今日はこの辺で。
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