Ⅴ.入院と手術
<入院>
はい、入院の日は主人は主人で手術した首の外来の日、コロナもあり、母と息子に送ってもらって一人病院入りしました。
手術前日は血液検査や麻酔科外来、昼から下剤からの浣腸(涙)
今日の夜、睡眠薬どうしますか?と聞かれたけど、「あー全然寝られます!(てか眠い)」と答えてゆったりと過ごしました。
がんがわかってから主人が
『寝られない時は付き合うよ!!』
と毎日のように言ってくれていたのですが、
実際のところ主人は子供たちを寝かしつけてくれる時は、子供たちより先に寝ちゃうし、
私も私で夜寝静まってからやりたいことが溜まってるのに、毎日リビングでガーガー寝ちゃうし、
全くそういういわゆる“寝れない日”はまずなくてw
それに全力投球でMusic Togetherの動画を撮り溜めていたので、毎日あのネタやろうとか、こうしようとか、いろいろ考えるのが楽しくて夜はすっきり寝れましたw
<手術日>
朝8時から始まる手術!夕方まで続く結構大きな手術だからねと言われていたけど、
ひたすら朝から「お腹すいたーーーーー」
と言いながら、オペ室へ歩いて、オペ台に寝ても最後までお腹すいたーと呟いてた私w
断食じゃないけどしばらく食べられないからね・・・
全身麻酔・. 硬膜外麻酔の併用で約8時間の手術。先生本当にありがとう。
当の本人は麻酔が効いたと思ったら、一瞬で起こされ寒くてガクガク震えてとにかく腕が痛い!!!と喉が変!!と、意識朦朧としながら病室へ戻って行きました。
そして術後のその夜、10年ぶりにやってきたあいつ・・・・
過呼吸!!!!!!!!
とにかく呼吸ができなくて、足から胴体、腕、と徐々に痺れが出てきて、喉まで上がってきたときは流石に『ヤバイ!』と思った。
頭の中ではひたすら長男の名前を呼びまくっていた。
看護師さん慌てていて、先生が来てくれて、『あー過呼吸だ、大丈夫ゆっくり呼吸して!』って言って口に袋をかぶせてくれて本当安心したけど、すぐには呼吸ができるようにならなくて、手は反り返るし、苦しいし、わかってはいても焦りまくり。。。
<術後1日目>
気がついたら朝で、術後次の日から頑張って歩くように言われていたので気持ち的にはやる気満々だったのに、体を90度に起こすだけで発作!息苦しくなって、血圧もどーんと一気に下がる・・・
目の前がチカチカお星様が飛んでいるようになるので、またそのままゆっくりベッドに倒れこみ・・・午前中はその繰り返し。
午後やっと90度に起きれるようになって、今度はベッドに足をかけて座ろうとしたらまた発作!倒れこむようにベッドに横になっては、眠って充電して、またチャレンジして。
術後の腸閉塞とか色々体験談を聞いてたから、すぐに術後歩けないことでそうならないかと本当怖くて、マジで歩きたかった。
結局術後1日目は歩けませんでした。
それが悔しくて悔しくて。
<術後2日目>
次の日、朝からまた体を起こすと発作。
ただ起き上がる事が、できない。
なんでこんなにも呼吸することが難しいんだろう?!と。
背中からの硬膜外麻酔が入っていると、血圧が下がりやすいという事で、痛くてもいいから量を減らしてくださいと頼み、、、
ゆっくり体を起こす角度を上げていって、そこで休憩し、また角度を上げて・・・
少しずつ呼吸も整えられるようになって、やっと2日目の午後、立ち上がることができました!
そこから病室の外へ向かおうと10歩歩いたところで、また発作。
いつになったら歩けるのだろうか。。
その後、意を決して、看護師さんに『袋をください!』と頼んでみた。
気休めかもしれないけど過呼吸だったら息が吐けなくなって二酸化炭素が足りなくなるから、袋を口元につけることが効果があるんじゃないかと思って・・・
つけたまま歩行訓練開始!
呼吸のしづらさはまだまだあるものの、やっと病棟2週できたときはもう、嬉しくて嬉しくて、金メダル取れたー!!じゃないけどその位の勢いで本当に頭の中、興奮しまくりました!
呼吸をするって、呼吸ができるのって、当たり前じゃないんだなって実感。
身体って色々なものがまわりにまわって動いているんだなって実感。
<術後3日目>
朝起きて、起き上がるときはやっぱり苦しいけどなんとか発作も少ししか出ずに起き上がれて、感動!
私の細胞に、家族に、ご先祖様に、この世界と人間を作ってくれた誰かに、『ありがとう!!!』と心で叫びました。笑
でもまだ日中は眠ったり起きたり。夢なのか幻覚なのか、ものすごい色彩の夢を見たり、口の中の挿管されてた違和感が残ってたり、腕がものすごく痛かったり、時々意識が朦朧としていたり、変に大興奮したり、、、
手術時間が長かった分、麻酔時間が長かったからなぁ。。。
それから入院中は毎朝のように、
「自力で起き上がれた!」
「今日は起きた時、苦しくなかった!」
「ごはん(栄養)が食べられた!」
「コーヒーが飲めた!!」
「お見舞いにいただいたお花の香りで笑顔になる!」
「手作りクッキーが美味しすぎる!」
今こうやって書くと前半とか本当にちっちゃいことなんだけど、これまでの事は「当たり前じゃない」事を身体で実感した分、その瞬間その瞬間が、本当に嬉しくて、ものすごい感動をしてしまって、もうめちゃくちゃ幸せを感じてました!
<4日目以降>
とにかく歩いて動くことを頑張ってって先生に言われたからその通りに病棟歩き回ってたんだけど、ある日お腹痛くなっちゃって看護師さんに「うん。動きすぎだね」と言われてしまいw
今回の入院、思いっきりコロナ騒動により面会制限で家族にも会えなくて、(家族に病棟の外までも来て欲しくないし)、どう過ごそうかと思っていたけど、
先生はもちろん、看護師さんは本当に素敵な方が多いし、なんとうちのMTクラスメンバーのママさんが婦人科の先生で、何度も病室に来てくださって、ものすごく嬉しくて毎回涙出そうになったり、がんサロンの時間があって思いっきりお話ができたり、情報交換もできて、リハビリで歩いてるとだんだん顔なじみになって挨拶しあったり、MT関係や友達からもいっぱいメールやLINEももらって、思いの外、めちゃくちゃ充実した入院生活を過ごせました。
ただただ、食事が・・・(栄養あるのか・・・これ・・・缶詰か・・・)
だんだんにお腹のドレーンがひとつ、ふたつと取れて、背中からの麻酔も取れて、徐々に身体につながっていた管が少なくなっていくのですが、、、
最後の1本、尿カテーテルだけとなりました。それもいよいよとる時・・・
実は、広汎子宮全摘手術で、靭帯なども取っていて、この術式は膀胱の近くの筋肉や神経などもどうしても触ってしまうので、ほぼほぼ『排尿障害』が起こると言われていました。
自力で尿が出せなくなってしまうということです。
それはもうほぼなるものだと思って覚悟いたのですが、、、
カテーテルを抜いた瞬間、『ん?トイレ行きたいんじゃない?』
って!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
びっくり仰天、すぐに出たのです!
排尿訓練がすぐに始まって、毎回残尿チェックをひたすらして、記録をしていくのですが、それが本当に大変だっていう経験談はいっぱい見てきていたので・・・
最終的には自己導尿を覚えて退院していくから大丈夫よって言われたりしていたからそのつもりだったけど、退院時も自己導尿なしで、先生も看護師さんも私もびっくり。
ものすごいスピードでいつの間にか退院診察。。。
入れ替わり病室に来てくださる方々に「すごい回復力ですね」と言われ、調子に乗った私ですが、その後退院後がとにかく大変だった・・・
なんていったって、1歳児と2歳児と7歳児が1人・・・笑
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