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88歳の決意を聞く

こんばんは
9坪ハウスの住人mikenekoです

ふだんは2か所のデイサービスで勤務する
フリーのナースですが

昨年末から月に1度は「まちの保健室」に
参加しています

前回は、少し頑なな所はあるけれど
民生委員の声掛けで出向いてくださった方の
お話を書きました

今回は突然の決意表明にビックリしたお話です

今回登場する方は御年88歳の米寿
地元だけでなく、県外の人でも
知っている人は知っているちょっとした
有名人が保健室に来てくださいました

でも先ほどから
こちらを何度か振り返る気配を感じていて

どうやらお話をしたくて落ち着かないらしく
その気配が確信に変わってからと言うもの
こちらも他の方のお話を聞きつつ気になって
きました

ようやく番が来てお話を聞くと
11時に用があり、それまでに話をしたかった
らしく、それで落ち着かなかったようです

で、その内容とは
今日で88歳の誕生日を迎えたとの事

しかし、最近は病気に悩まされていて
人間ドックを受けて結果待ちなのだが
これを機に長年続けた活動を引退しようと思う
と、言いだしたから私はビックリ

え?まさか背中を押す役をするの?
と思わず口から出てしまいました

当の本人は、それを望んでいた訳ではなく
気持ちは8割くらい固まっていても
今までの活動に当然未練はあって
ぐらぐら揺れてるのをハッキリさせたいと
言っているのです

と、ここでデイサービスの利用者なら
寝たきりになりたくないでしょ、とか
ご飯を美味しく食べれるように運動しよう
とか言ってしまうところですが

長年、頑張ってきた人に「まだまだ」
なんて言い難い
しかし、こんな事が思い浮かんできました

最近、本屋さんに行けば
50代以降が著者の生き方や暮らし方の本を
よく見かけるし
私も興味があって、何冊か読んだことがある

でも、この人達の引き際って
どんな風に考え、実行するのだろう・・・?
ってね

そこで、こんな風に言ってみました

よく高齢で活躍してる方を紹介するけど
引き際やその後って紹介しませんよね
でも、最後はどんな過ごし方をしたか
私はとっても気になります

ご自分の限界に直面した事で
もう心は決まっているのだから
悔いのない生き方を選べばいいですよね、って

これが正しいのか分からない
でも、この引き際でさえ「自分らしさ」に
こだわり、実践する姿だって

これから老いに向かう私にしたら
見習いたくなる姿なのかもしれませんからね

こんな風に思うのは介護の仕事で
長期入所の現場を知り、たくさんの看取りに
立ち会ってきたからこそで

老いを受け入れるために
ガマンしてまで従いたくない

私自身が限界を受け入れるまで
精一杯の介護予防をして「自分らしく」
いたいと思うからでしょう

さて、ご本人は私の意見をどんな風に
受け止めたのかは分かりませんが
予定の11:00になると保健室を後にして

私は包括支援センターの職員さんと
「これからは私達の見守りが必要になりそうですね」
なんて声をかけて、この日は終わりました

う~ん・・・気になるな~
決意表明した方はSNSをやっているから
近況報告に、目が離せなくなりそうです

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