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【くじら役者インタビュー⑥】打楽器演奏:谷口かんな(客演)

劇団三毛猫座 第七回本公演「くじらの昇る海底」に出演する役者のインタビュー。
第六回は打楽器演奏の客演、谷口かんなです。

谷口さんは打楽器奏者としてクラシックの世界で活躍されています。今回、生演奏かつ即興でくじらの世界を表現していただきます。

自己紹介

打楽器奏者の谷口かんなです。クラシックの打楽器奏者として活動しています。最近はヴィブラフォンという楽器に着目し、その可能性を追求しています。今回は初めて劇団三毛猫座さんに参加させていただきますが、もちろんヴィブラフォンを使用します。他にも金属楽器を使う予定です。

即興演奏での参加なので、楽譜はありません。即興なので、同じ演奏も二度とありません。稽古をしていても日々変化します。本番が始まってからも、毎公演変化するだろうと思います。その場にいる人しか体験できないし、違う日に行った人と話してみたら、全然違う印象だったりするかもしれません。雨が降ったら、雨みたいな音楽になるかもしれません。そこに立ち会った人だけが覚えている、そんな音楽になると思います。そういうところが即興演奏の良いところで、楽譜がないからこそ、その場のひらめきや考え、直感をすぐに音にすることができます。クラシックでそれをやったらすぐクビにされますが(笑)
もしお時間のある方は、2回ほど観劇することをお勧めいたします。こっちの方が好きだった!とか感想お聞かせください。

主宰のnecoさんとは長いお付き合いで、necoさんの関わるオリジナルミュージカルやオペラで演奏させていただいたり、即興パフォーマンスグループ「邂逅」として一緒に活動しています。無類の猫好きですので、劇団三毛猫座さんやnecoさんにはとってもご縁を感じます。笑
生まれも育ちも京都で大学まで京都だったのですが、京都が誇る小劇場「E9」で演奏させていただくのが今からとても楽しみです。何度も見に行った会場で、初めて演奏させていただける喜びを噛み締めています。どんな音空間になるのか、初めてのことでどうなるのか私にもわかりませんが、最後まで楽しんで演奏したいと思います。

作品の印象について

「くじらの昇る海底」というタイトルから、海や水の中の音楽、音空間を一緒に作る「くじら」のことや、くじらの歌ううたとか、台本を読み進めながら考えていました。たまにお風呂に潜ってみたりしたんですが、くじらの気持ちはわからず、自分の心音以外の音もわかりませんでした。ただ息苦しかったです。そもそも私は泳げないし、水の中で目も開けられません。お風呂の水の中でも目が開けられませんでした。この作品もそういう感じがします。見たい、見ることができない、みようとしない、でもわかりたい、できない、いろんな矛盾した感情がドバーッと襲いかかってきます。

台本を読み進めても、未だにわからないことがたくさんあります。すぐに理解できる作品ではないだろうし、出演者もお客様も忍耐力が必要な気がします。私もどんなふうに演奏したらいいんだろう、と稽古のたびに分からなくなるのですが、本番中もきっと考え続けていると思います。他の出演者の皆さんもそうなんじゃないかなぁ、と勝手に思っています。その考え続ける行為と即興演奏の組み合わせが、作品と相性が良い気がしています。既存曲を引用したり、作曲家に頼むこともできたのに、即興演奏を選択されたのは素敵だなぁと思います。
と同時に、「自由に、好きにしていい」という余白(即興をする私)が、この作品には必要なんじゃないかと思いました。この余白が救いになる瞬間がある、ような、ないような…。
とりあえず、百聞は一見にしかず。観劇した人にしか伝えられないことが、この作品にはたくさん詰まっています。

公演のモチーフである「死」に関連するエピソードや思い出

最近、心の友のような、家族のような、時々めっちゃ遠い他人のような、知ってるようで何も知らないんですけど、替えのきかない人が突然亡くなりました。冗談みたいな奴でしたが、今でもフラっと現れそうだなと思います。人ってこんなに簡単に死ぬんだって再認識したこの頃です。

出演情報

8/13(土)
アンサンブルさいさいvol.2
@京都文化博物館別館ホール 15時半開演(15時開場)

9/11(日)
マルガサリ京都定期公演vol.2
@京都芸術センターフリースペース 14,18時開演の二回公演

10/13(木)
會田瑞樹谷口かんなデュオリサイタル〜空飛ぶヴィブラフォン〜
@京都文化博物館別館ホール 19時開演

経歴

1993年生まれ、京都市出身。
6歳よりピアノを、12歳より吹奏楽部で打楽器を始める。京都市立京都堀川音楽高等学校、京都市立芸術大学音楽学部の打楽器科を卒業。 2021年4月〜2022年3月まで京都文化芸術都市創生審議会市民委員〔文化芸術都市推進室〕を務める。

フリーランスの音楽家としてアンサンブルや室内楽を中心に出演。

Twitter ▶instagram

公演情報

劇団三毛猫座 第七回本公演「くじらの昇る海底」

2022年
8月19日(金) 19:00
8月20日(土) 13:00/18:00
8月21日(日) 13:00
 受付開始は45分前、開場は30分前
 上演時間は約80分を予定

会場:THEATRE E9 KYOTO
アクセス:〒601-8013 京都府京都市南区東九条南河原町9-1

チケット情報
▶お申込みはこちら
(https://askyoto.or.jp/e9/ticket/20220819

特典付きのお申込み(8/15迄)はこちら
(https://motion-gallery.net/projects/mikeneco_2022


※特典付き…クラウドファンディングのリターンとして特別観覧席ステージツアー付のチケットをご用意しています。詳細はリンク先をご覧ください。既にE9のサイトでチケットご予約済みの方は、ご予約が重複してしまうのでお気を付けください。

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お問い合わせ先
mikeneco.info@gmail.com

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