見出し画像

田舎に移り住んで良かった子育てのこと

今から4年ほど前に、私は東京都内の持ち家を売って千葉県印西市に移り住んだ。賃貸に切り替えてマンション住まい。それから3年半が経ち、現在は再び同じ市内に戸建てを買って住んでいる。

▼都内から引っ越した理由はこちら
自宅を売って千葉県印西市へ引っ越した理由①〜引っ越しの決断〜
自宅を売って千葉県印西市へ引っ越した理由②〜居住地の選択〜

戸建て購入には色んな苦難があったが、4ヵ月が経過して改めて考えると満足度が高い。特に子育てにおいては、環境選び(作り)って本当に大切なのだな…と。もちろん、もっと良い場所があるのかもしれないし、何もかも100点満点ではない。が、きっとコロナ禍では「暮らす場所」について考えている人も多いはずなので、これに役立ちそうな子育て軸で感じているポイントを綴っておきたい。

自然が健やかな身体と心を育む

私の住んでいる千葉県印西市は、都内からも決して遠くない。以前まで住んでいたマンションは「千葉ニュータウン中央」という駅の目の前で、周辺にはショッピングモールや飲食店、スーパーなど暮らしに必要なお店が一通り揃っている。そのため、特にベッドタウンとしての意味合いが強く、最近では子育て世帯が増えているようだ。

…が、ちょっと歩けば自然に溢れたエリア。畑が広がり、竹林や森などもある。ちなみに現在住んでいるのは、駅から約3kmで近くには森がある場所。駅からは離れているが、車があるしバスも通っているので、思っていたほど不便には感じない。

画像1

私は宮城県仙台市の出身で、子どもの頃はよく川などで遊んでいた。もちろんゲームも好きだったが、「遊ぶ場所=自然」というのが当たり前だったのかもしれない。そして、この自然遊びというものが、どうやら子どもの成長にはとても良いのでは?というのが最近ずっと感じていることだ。

枝を手にして冒険したり、裸足になって駆けまわったり。あるいは秘密基地を見つけて(作って)みたり、虫を一生懸命に探したりすることも。お陰さまでうちの子供たちに虫嫌いはいないし、思い切り全身を使って運動することが楽しい様子。とても身体が丈夫で、体調を崩すこともほとんどない。長男なんて、小学校は6年間にわたり皆勤賞だったくらいの健康っぷりである。虫や鳥など色んな生き物に触れる機会も多く、自然は感性や想像力みたいなもの豊かにしてくれる最高の素材なのだとも思う。

考えてみれば子どもは何より「楽しいこと」が好きだし、それを見つければ驚くほどの集中力を発揮して楽しみ尽くすもの。大人以上に、子どもの成長には日々を過ごす環境が大切なのだろう。

広い家、広い庭は心にも余裕を生んでくれる

自画自賛するわけではないけれど、新しく移り住んだ現在の家はとにかく広い。東京都内で住んでいた持ち家、あるいは最近まで住んでいたマンションと比べれば、ほぼ3倍の敷地面積に庭までついている。

我が家は6人家族なので、これくらい広くてやっと十分…というのも正直なところ。私は家で仕事しているし、中学生になった長男には自分のスペースだって必要だ。が、それ以上に「家が広い」ということは、実のところ非常に大切なポイントだったのだなと痛感している。

画像2

庭では、よく三男と娘が遊んでいる。虫を探して追いかけたり、ボールを投げて遊んだり、一緒にハンモックで揺られたり。兄弟の触れ合いは間違いなく増えたと言える。そして、そんな姿をいつも仕事しながら窓越しに眺めていると、私までいつの間にか笑顔になってしまう。雨の日だって、思い切り楽し気に家の中で駆け回る子たちの声がよく響いてくる。

画像3

家族とはいえ狭い空間でずっと過ごすと、毎日のように小さな衝突が起こりがちだ。特に何か悩んでいたりイライラしていたりすると、ちょっとしたことで周囲に当たってしまうもの。しかし家が広くなったことで自分のテリトリーを作りやすくなったためか、そういう衝突も減ったように思う(もちろん兄弟喧嘩は日常茶飯事だが…)。

また、私は仕事柄からトレーニングが欠かせないので、自宅には筋トレや有酸素運動の行えるトレーニングスペースも完備した。最近は陸上競技部に入った長男もここで走っていて、お互いに鍛えながら無言のコミュニケーションが生まれている。子育てにおいて、「子どもと一緒に何かする」というのは重要だと思う。家が広いからこそ、その中に親子で何かしながら過ごせる場所づくりもしやすい。他にもピアノやビリヤード(正式にはスヌーカー)、カードゲームに最適な掘りごたつなどあり、兄弟あるいは親子のコミュニケーション機会は増えたようだ。

気軽に大人数でも人を招ける

最近は友達と遊ぶのでも、わざわざ一度電話して確認、許可を得てからということが多い。もちろん、これは相手の過程を気遣ってのことなので悪いとは思わない。が、我が家では基本的に「いつでも友達ウェルカム」である。これは以前から変わらないことだが、狭い家では友達だって寛げないもの。引っ越して快適さが増し、子どもたちが何人も友達を連れてきたとして、まったく狭く感じなくなった。

お隣に次男と1つ違いの男の子がいて、頻繁なときは連日のように遊びに来る。引っ越して友達づくりは少し不安だったが、最近になって定期的に訪れる学校の友達もできた。メインスペースのリビングを占拠されるが、肩身の狭い思いをすることもない。私は仕事場にいるし、妻はその横にある掘りごたつで過ごす。たとえ長男も被って友達を連れてきたとしても、どちらかのグループが子供部屋(20畳ほどの部屋を3兄弟でスペースを区切って使っている)で過ごせる。

画像4

先日は私が主宰するWILD MOVEというランニング&陸上クラブで、自宅での勉強会を行った。そのまま流れでランチ、さらにゲーム大会となり、親御さんも交えて11人が家の中に。お陰さまで子どもたちも楽しい時間を過ごし、「次はいつ?」と期待に溢れた目で聞いてくるほどだ。あまり人数を考えることなく、とりあえず「どうぞ」と人を招くことができる。これは、子どもたちの楽しい時間を増やす(あるいは奪わない)うえで大きなメリットだ。

食生活が変わった

うちの子どもたちについて特徴を挙げるとしたら、共通して言えるのが「好き嫌いがない(極めて少ない)」ことだ。肉や魚はもちろん、特に印西市へ引っ越してから野菜やフルーツが大好きになった。子どもが嫌いがちなピーマンやセロリなんかも問題なく、むしろ好物だ。

画像5

我が家では最近、月曜日の朝に野菜を買うのが日課になっている。三男の幼稚園バスを見送り、そのまま無人の直売所へ歩いていくと、ちょうどたくさん新鮮な野菜が並べられているからだ。ここで購入した(すべて100円!)野菜を中心にして、1週間の食事メニューが組み立てられていく

正直に言って、以前はどちらかというと野菜が少なかった。やはり子どもはお肉が好きだし、野菜は嫌いとは言わないまでも進んで食べるほどではない。が、今では喜んで野菜を食べるし、サラダはいつも完売状態である。フルーツもイチゴ、キウイ、梨、柿、りんごなど色んなものが身近に購入でき、ほとんどは皮ごと食べる万全の栄養補給っぷり。よく学校や幼稚園から嫌いな食べ物を聞かれるが、「特にありません」が回答だ。

画像6

最近は庭を活用して、家庭菜園も始めてみた。中でも原木からシイタケが生えてくる様は三男にヒットしたようで、毎日のように観察しては「大きくなってるよ!」と報告。良い教育の機会になっている。こうした食生活の変化は、まさに引っ越さなければ起きなかったことだろう。

もちろん数か月しか過ごしていないので、これから不便さを感じることがあるかもしれない。でも、それはきっと些細なこと。少なくとも子育て環境という面で見れば、前を悪く言うわけではないがメリットがとても多い。特に私のように働く場所を選ばない人は、住環境を子育てメインで考えてみても良いのではないだろうか。最近は短期移住やワーケーションなど「日常と違う場所で過ごせる機会」が増えているので、気になる方は試してみてほしい。ただしコロナ禍は先行きが見えないので、あくまで安全を最優先で。

この記事が参加している募集

この街がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?