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痛み・怪我の予防、そして根本的な改善

ランニングに取り組んでいると痛みが生じたり、ときに怪我してしまったりすることがあるでしょう。私も今でこそ怪我とは無縁のランニングライフを送っていますが、競技者時代などよく怪我に悩まされていました。

実際、怪我を理由にランニングをやめてしまう市民ランナーは少なくありません。市民ランナーに限らず、トップアスリートの中にも怪我などで記録が出せず、引退を余儀なくされる方は多いのが実情です。このnoteでは、そんな痛み・怪我との向き合い方についてお伝えします。過去note「なぜ市民ランナーは怪我してしまうのか」と少し重複する点がありますが、より深掘りした内容となりますので是非ともご覧ください。

治療院は“状態を改善させる”場所

痛みや怪我が起きたとき、多くの方は自宅でのセルフケアに徹したり、痛みが引かなければ治療院に行ったりするはずです。整体院や接骨院、整骨院などの種別についてここでは解説しませんが、確かに治療院には専門的な知識・技術を持つ方々が在席していて、痛みや怪我の改善に向けた施術を行ってくれます。独学での治療は危険性もありますので、状態が悪化する前に治療を受け、しっかり全快させることはとても大切です。

治療院での施術によって状態が回復し、再び走れるようになったとします。このとき「やっと走れる」と喜びに溢れ、以前のように(多少様子を見ながら)トレーニングを再開するランナーがほとんどではないでしょうか。もちろん、その気持ちは分かります。治療に専念していた期間は体力・筋力の低下も避けられず、早く以前のように走れる身体に戻したいと思うことでしょう。痛みなどが消え去ることで、いくらでも走れるような気さえしてしまうかもしれません。

確かにこのとき、身体は問題なく走れる状態に戻っています。しかし、ここで覚えておいて頂きたいことが「怪我には原因がある」ということ。そして一般的な治療院では、その原因まで取り除いてくれるわけではありません。あくまで治療とは、その状態を改善させてくれるもの。決して治療したからと言って「怪我しなくなった」わけではないのです。根本的な原因が残ったままでは、再び同じ痛みや怪我を繰り返す可能性が高いでしょう。実際に「また肉離れした」「また腸脛靭帯が痛む」と、同じ症状で何度も治療院に足を運ぶランナーは少なくありません。もしかしたらnote読者の中にも、思い当たる節のある方がいるのではないでしょうか。

痛みや怪我を引き起こす原因とは

では、どうすれば痛み・怪我の原因を取り除くことができるのか。原因そのものは、一概に「これ」と言うことができません。例えば多くのランナーが悩まされている腸脛靭帯炎でも、その原因は多様です。よく「走りすぎ(オーバーワーク)が原因だから休んだ方が良い」と言われますが、そう単純な話ではありません。もちろん限度はあります(走り過ぎは禁物です)が、その練習量に耐えられない原因がどこかにあるはずです。一例としては、以下のような原因が考えられるでしょう。

・O脚(内反膝)などアライメントに異常がある
・筋力バランスが悪く左右一方にばかり負担が掛かっている
・無駄な上下運動が多く通常よりランニング時に膝関節への負担が大きい

例えば人の身体は、筋力や骨格など左右均等ではありません。これは大人に限ったことではなく、過去の競技経験あるいは日常生活の中で、少しずつ身体は歪んでいきます。例えば利き腕ばかり頻繁に使っていれば、反対と比べて筋肉が発達しやすいことは想像できるでしょう。もちろんアライメント等は、産まれたときから異常が生じている方もいます。

こうした身体の歪みや異常について、ちゃんと向き合って改善している人は多くありません。しかし改善しないまま練習を続ければ、同じ痛み・怪我が再発するのは当然のこと。ですから痛み・怪我を引き起こしたときは、治療で回復を目指すと共に「何が原因なのか」を見極め、その解決に努めることをおススメします。

なお、シューズが合っていない(もしくはフィッティングできていない)、あるいは同じ練習量でもメニューの組み方が上手くできていないことも考えられるでしょう。こうした場合も、やはり見直しによる解決が大切です。

どうすれば原因を突き止められるのか

とはいえ、ただ頭を抱えていても原因は分かりません。特に身体の歪みや異常について、多くの場合、本人には自覚すらないでしょう。そのため、一番の方法は「他者に見てもらう」こと。その中でも、やはりパーソナルトレーナーなど専門家に頼むのが良いでしょう(あるいは治療院でも、そうした根本改善までサポートしてくれる場所もあります)。ただし、パーソナルトレーナーなら誰でも良いわけではありません。できるだけ「ランニングについて知っている(可能なら自身も走っている)」トレーナーが最適です。

私もトレーナーとしてランニングクラブ運営やパーソナルレッスンの提供等を行っていますが、姿勢や走りを見たうえで身体の改善点を指摘すると、驚かれる方も多く見られます。あるいは「やっぱり…」と納得されることもありますが、そういう方はなんとなく原因に気付きながらも、どうしようもないと思い目を背けてきたのでしょう。しかし私自身も実体験として言えることですが、決してこうした原因は改善できないものではありません。

パーソナルトレーニングは、もちろんお金が掛かります。マンツーマンという特性上、どうしても費用は高いと感じてしまうでしょう。しかし総合的に見れば、決して高額ではありません。何度も痛み・怪我を繰り返して、これからも頻繁に治療院へ通うことでの出費。あるいは、痛み・怪我によって走れない時間や、それに伴う心理的ストレスなど。これらが取り除けると思えば、ちょっと考えが変わるのではないでしょうか。

あるいは最近、ランニングフォーム等を可視化できるデバイスが増えています。私がパーソナルトレーニングで使用している「JINS MEME MT」は、頭部の動きから左右前後の傾きや着地衝撃の強さといったデータが取得可能。また、最近アンバサダーを務めさせていただくことになった「ORPHE TRACK」は、足元からプロネーションや着地強度、着地位置、設置時間など多様なデータが見られます。あるいは体組成計を用いれば、筋肉量のバランスが確認できるでしょう。よくスポーツ用品店でシューズメーカーのフィッティング企画が行われていますが、ここでは足裏のデータが取得可能です。

もちろん、データを見たところで「どこが原因なのか」「改善するにはどうすれば良いのか?」は分からないかもしれません。しかし、まず自分の身体に歪みや不均等、あるいは動きの無駄などがあること自体は分かるはず。こうした気付きは、原因解決の第一歩です。インターネットや本で調べれば解決策が見つかるかもしれませんし、私のようにデータをもとにした改善アドバイスをサービスとして行っている人もいます。ぜひ、自分にできることから取り組んでみてください。

ORPHE TRACK&JINS MEME MTの体験

最後に少し宣伝となりますが、先に取り上げた「ORPHE TRACK」「JINS MEME MT」の体験会を定期的に開催しています。場所は千葉県印西市にある“運動できる”コワーキングスペース「Plus  Fit」。近隣の方はもちろん、タイミングが合えば遠征時などにも是非お立ち寄りください。

1/26(日)ランニングデータを可視化する「ORPHE TRACK」体験会

施設内には筋肉量等を計測でき体組成計も設置しております。

そのほか、両デバイスによる取得データをもとにしたアドバイスサービスも実施中。遠くてなかなかパーソナルレッスンが受けられないという方も、できる限り全力でサポートさせていただきます。

”運動できる”コワーキングスペース「Plus Fit」
WILD MOVE パーソナルレッスン

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