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【詩】荒地に咲いた花

私は荒地に生まれました
雑草だらけで
でこぼこした土地に
砂利にまみれて
生まれました

荒地をみて
人は
嘲笑し
蔑み
時にはゴミを投げ入れ
さらに荒地にするのです

荒地を整地にすべく
家族総出で土地をならす日々

ある時に気付くのです
家族にもそれぞれの自らの土地があり
自分の土地を守らねばならぬことを

そして私は1人になりました
土地をならし種を植え
目が出始めた頃
突然の嵐により
また荒地に戻りました

またやり直しです
それでも逃げなかったのは
苦労をするためだけに生きてきたと
思いたくなかったから
幸せになるために生まれてきたと
思いたかったのです
だから必死で土地をならしました

そうしてなんとか土地をならし
今度は実のなる木を植え
やっと花が咲き始めたとき
またもや嵐がやってきて
荒地に戻りました

何が起きたかわからず
ただただ
なぎ倒された木々や
飛ばされた花の残骸に
茫然とするばかり

もう頑張れません
その言葉しか浮かばす
ただ時が流れるだけの日々でした

そんな日々に耐えられず
空を恋しく想い憂う日
ふと
荒地に目をやり思い出すのは
この地の未来予想図
そう
これまで見たこともないような
絶景が見たかったのです
満開の美しい花花に
たわわに実った果物や
美しい緑や
想像もつかないほどの絶景が

また少しずつ少しずつ
土地をならす日々がはじまりました

荒地にポツンと咲いている花をみたら
どうか私を思い出してください

孤独の中で
まだ見ぬ絶景を 心に照らし
荒地を絶景にしようと
無心になっている私を

そしてあなたの地がまさに
荒地と化したのなら
思い浮かべてください
どんな景色を眺めたいのか
思い出してください
まだ見ぬ私のことを

お互いの絶景のため
心寄せあい
頑張りましょう


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