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宇宙もまた、言葉を失っていたのだ|フローティング・ジョイ

随分と前のことだ

ニュージーランドの深い森を歩いているときに
ふと目が合ったシダは私に聞いた


「あなたたち人間は
 どんな音も奏でられるのね

 あなたはどんな音を奏でるの?」

あの時私は答えられなかった

その時私は
私が何者かしらなかったのだ。。。


今はこう言うだろう

私は瞬間瞬間の大自然大宇宙の音
それが私、と


全てに光と風を与える太陽に
全ての命を奪い去る引き潮に
全ての命を生み育てる満ち潮に

イースター島の深い漆黒の洞窟の中で
タヒチの暑くじっとりしたシダの洞窟で
マウナケアの真っ赤な夕日の中で

私が彼らを賛美していたように
彼らも私を賛美していたのだ


私が彼らの美しさをうっとりと見つめていた時
彼らも私の美しさをうっとりと見つめていたのだ


ああ、わたしたちはいつだって
ひとつだったのだ


私が大自然の美しさを称えるとき
大自然も私の美しさを称えている

私が彼らの荘厳さに我を忘れていた時
かれらもまた私の荘厳さに我を忘れていた


私たちはお互いに共鳴する
同じ大自然
世界とはそういうものだった


私が大宇宙の荘厳さに言葉を失っていた時
宇宙もまた、私の中の宇宙の荘厳さに言葉を失っていたのだ


私が彼らを愛するとき
彼らもまた私を愛していた


お互いの沈黙の中で
お互いを愛していたのだ


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(photo: ©MikaRin)








MikaRin Youtube クリスタルボウル・チャンネル




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