並木柑子

なみき こうじ🍊イーストウッドとトムハンクス🍊椎名林檎とクラムボン🍊好きな作家は川上弘…

並木柑子

なみき こうじ🍊イーストウッドとトムハンクス🍊椎名林檎とクラムボン🍊好きな作家は川上弘美🍊使い方よくわかってません!

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記事一覧

いしがみさま

久しぶりに書いてみました。最近、子どものころのことをよく思い出します。郷愁に弱いです。そんな話です。 いしがみさま  西が丘の児童公園がなくなるという話を、母か…

並木柑子
2年前
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文庫本通販

オリジナルの文庫本を2冊作りました。BOOTHにて販売です。 『波の音が聞こえる』 A6文庫本/100P/純文学/¥550(送料別) これまで当たり前みたいにいつも一緒にいた幼馴…

並木柑子
3年前

空蝉

2020年度織田作之助青春賞にて3次選考まで通過した作品。 大学時代に書いたものに結構な修正を加えたものです。重めの話なのですが自分にとって大切な作品なので、どうし…

並木柑子
3年前
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22歳

00:00 | 00:00

9月に観た映画感想まとめ記事の下書きが謎のバグによって消えて以来更新する気が失せていたのですが、せっかくなので、以前作った音楽を載せてみようと思います。 一年以上…

並木柑子
3年前

ちかごろ

ちかごろのことを少し長めに書いてみようと思う。 個人的にあまり生き方が合わない会社の先輩と、外回りをした。最寄りが阿佐ヶ谷駅で、阿佐ヶ谷駅などに来るのは、初めて…

並木柑子
3年前
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かけおちる

顔も知らない女と2人、名前も知らない町まで逃げて、数週間が経った。自分でも、気が触れていたとしか、そして今でも、気が触れているとしか、思えなかった。東京の大…

並木柑子
3年前
1

いまさら

数ヶ月前に登録して放置していた。 今後使っていくかもわからないがとりあえず何かを書こうと思って今書いている。 新潮新人賞は一次落ち。世の中そんなに甘くないってわ…

並木柑子
3年前
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いしがみさま

いしがみさま

久しぶりに書いてみました。最近、子どものころのことをよく思い出します。郷愁に弱いです。そんな話です。

いしがみさま

 西が丘の児童公園がなくなるという話を、母から聞いた。聞いた瞬間はたいした感傷もめぐらず、そうなんだ、なんて微塵の興味も含まないような口ぶりで言葉を返すことしか、できなかった。けれども、そうなんだ、と返したそばから一抹のさびしさが胸の内をかすめていったので、私は、自分で自分に、少

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文庫本通販

文庫本通販

オリジナルの文庫本を2冊作りました。BOOTHにて販売です。

『波の音が聞こえる』

A6文庫本/100P/純文学/¥550(送料別)

これまで当たり前みたいにいつも一緒にいた幼馴染同士の二人の少女が、高校卒業を機に離れざるをえない状況になったとき、自身やその周囲に訪れる数々の「変化」にどう向き合っていくのか、というのを書いた作品。

大学の卒業制作で書いたものを文庫にしてみました。

『ブル

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空蝉

空蝉

2020年度織田作之助青春賞にて3次選考まで通過した作品。

大学時代に書いたものに結構な修正を加えたものです。重めの話なのですが自分にとって大切な作品なので、どうしてもどこかに公開しておきたくて。noteにて投げさせていただきます。

空蝉

 ケースの中から楽器を持ち上げ、ゆっくりと組み立てていく。イエローブラスの冷たい感触が、指の腹越しに私の触角をひやりと刺激した。奥の部屋の方から、両親が押

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22歳

わたし

00:00 | 00:00

9月に観た映画感想まとめ記事の下書きが謎のバグによって消えて以来更新する気が失せていたのですが、せっかくなので、以前作った音楽を載せてみようと思います。
一年以上前にtwitterに上げたもので、自分でもわりと気に入っているやつです。

vocal:滲音かこい chorus:桃音モモ
サムネイル写真:写真AC様

lyric
匿った時間を 持て余して
暮れる6畳で ひとり眠るだけ

まだ 終われな

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ちかごろ

ちかごろ

ちかごろのことを少し長めに書いてみようと思う。

個人的にあまり生き方が合わない会社の先輩と、外回りをした。最寄りが阿佐ヶ谷駅で、阿佐ヶ谷駅などに来るのは、初めてだなぁと、感慨深い気持ちになった。阿佐ヶ谷というと、思い出すのはクラムボンの麗しのキスシーン。クラムボンの中でも、特に好きな曲の一つだ。

先輩の話を聞きながら、頭の中で郁子さんの歌声を思い出していた。先輩は、私の人間性というか気質という

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かけおちる

かけおちる

顔も知らない女と2人、名前も知らない町まで逃げて、数週間が経った。自分でも、気が触れていたとしか、そして今でも、気が触れているとしか、思えなかった。東京の大きな駅の構内、たまたまそばを歩いていたというだけで、女は私に声をかけてきた。三十がらみの少しけばけばとした女で、重たそうなキャリーケースを引きずっていた。逃げるべき理由も、義理も、私にはなんにもないのに、気づいたら女と2人で、逃げていた

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いまさら

数ヶ月前に登録して放置していた。

今後使っていくかもわからないがとりあえず何かを書こうと思って今書いている。

新潮新人賞は一次落ち。世の中そんなに甘くないってわかってたつもりだけど、多分そんなにわかってなかったんだと思う。頬を叩かれた気分。心血注いだか……と聞かれるとううんと首を傾げてしまうけれど、それなりにいろいろ考えて書いた作品だった。卒業制作だった。先生からはかなり良い評価をいただけてい

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