【子育て】次男の心が開いた瞬間
放課後、お友だちと遊んで帰ってきた小4次男の機嫌が悪い。
それでも私はいつものように
私「そこのジャガイモ、むいてもらっていい?」
次男「ええー。切るのがいい。」
私「そっか。むかないと切れないからなぁ…むけるだけでいいから、むいてもらっていい?」
そんなふうにサラッとお願いした。
すると10個くらいあったジャガイモのうちの4個をむいて、次男はソファに転がった。
隣にいた小6長男は、甘いという顔で次男をにらみながらフライパンでガリバタチキンを調理してる。
次男の調子が悪いと長男も反応して、作業に集中できなくなるのよね。
このパターンは要注意…そう思いながら、私は次の一手を考えてる。
「学校、休んでいい?」
夕飯は半分くらい残して、残したことがわからないようにササッと片付けて、自分の部屋に引き上げた次男。
気になって部屋をのぞくと、次男は言うのをためらいつつもコソッと言葉にした。
「明日、学校休んでいい?」
久しぶりだった。
実はよく通ってるなって思ってた。
担任の先生は、今までの経過を考えるとかなり頑張ってやってるのではないか、と言っていた。
今までの次男は、プリントやノートには何も書かない、提出しない、離席が多い、関係のない発言で場を湧かせて授業妨害する、などなど、先生にとっては困ったちゃんだった。
診断名と家での状況や対応策をお伝えして、配慮や支援を受けながら、少しずつ次男の成長を見守っていくことになっていて。
しんどいときは休ませて無理はさせないつもりだったけど、次男は体験で学ぶタイプだったし、お友だちウケも良かったし、可能な限り学校に行けたらいいなとは思っていて。
私の役割は「困ったときに素直に相談できる人でいること」じゃないかと思って、次男との関わりを大切にしてきてたのね。
でもなかなかそういう存在になれなくて、正直私は焦っていて。
次男の学校での困り感をわかってあげられなかったし、話してもらえないことで対応もできなくて、八方塞がりだったの。
次男はね、見た目はひょうきんで、活発で、爬虫類が好きで、物を壊すのも豪快で、動きも声もデカくて。
だけど、実はビビリで不安が強いのね。
だから次男の支えになりたかった。
でもね、信頼されるってなかなか難しいんだよね。
私、子どもは産んだら無条件に親を信頼してくれるって思ってたの。
そんなことないんだよね。
やっぱり関係性って作り上げていくものだよね。
先生と相談して、学校にコッソリ見に行ったこともあった。
次男の外からの姿はやっぱりヤンチャで困ったちゃんっぽくて、優等生タイプだった私は正直見るのがつらかったよ。
親として理解して支援できたらいいと思って、先生とも相談したし、教育相談にも行ったし、療育センターでもアドバイスをもらってた。
でもこれといった有効な手立てはなくて。
そのときそのときで対応していくことを積み重ねていく、その中で一緒に考えていくという結論に至ってからは、こまめに連絡を取り合っていくしかなかったのね。
そんな状況だからね、ひとつひとつの対応にも慎重になるよね。
結果があんまり良くないと不安になったりしちゃうしね。
今は次男の気持ちに寄り添いながら、学校のルールややり方との折り合いをどこでつけるか、とか。
休むとしたら、そのときのルールはどうするか、とか。
何を大切に休ませるか、とか。
めちゃくちゃ考える。
やってみないとわからないことだって多い。
そんな中で、今、大切なことは学校でのことを少しでも話そうと思える関係でいることだ、それだけでいい、と思って自分の立ち位置を調整することにしたの。
私「いいよ。よく相談してくれたね。
そうやって朝いきなりじゃなくて、夜話してくれるのが嬉しいよ。
ママは朝言われると焦っちゃうからね。
何かあったの?」
次男「別に。勉強が難しいから疲れちゃっただけ。」
私「うん、そうだよね。
ここんとこずっと毎日通えていたものね。
明日は休もうね。」
収まりがつかなくて、暴言、暴力
寝る前のひととき。
やたら三男に絡んでる。
ついに三男が泣き出した。
次男「三男がオレの作ったやつ、壊したからだよ。」
私「うん、わかってるよ。
ちょっとここから離れようか。
あっちの部屋で話を聞かせて。」
多分、学校か放課後に何かあったんだ、具体的な何かが。
そういうときは三男が被害を受ける。
やりきれない想いがイライラに変わるんだよね。
最終的に三男が何かしたんだと思うけど、キッカケを作っているのは次男なんじゃないかと今までの経緯からも予測できる。
だってね、学校休んだ日って三男とずっと仲良く遊んでるの。
それだけ精神状態が人との関係に影響してるって見ててわかる。
自分がしんどくてイライラして八つ当たりして怒られる…全然いいところないどころか、ストレス増してるじゃんね。
だから八つ当たりみたいな形で解消するんじゃなくて、
誰かに相談する、
解決方法を考える、
自分の好きなことで気分転換をする、
というような被害者が出ない形で解消できたらいい、と常々思ってる。
100%は望んでない。
でもいろんな方法があるってこと、体感して、学んでほしい。
私は自己対話が下手だったから、随分と夫を苦しめたよ。
大切な人だからこそ大切にしたいのに、近くてワガママ言いやすいからってつい甘えて八つ当たりすること、良くあった。
夫の忍耐強さが尋常じゃなかったから私は関係を壊さずに済んだけど、次男には今のうちから自分も周りの人もちゃんと大切にしながら生活することを肌で感じてほしい。
私は夫と話をしてきた中で自分と向き合えた経験があって、心強かった。
だから私も次男の自己対話のキッカケになれたらいいと思ってる。
次男への声かけ
次男にはどんな言葉が響くんだろう?
私「今日さ、次男、気持ちが落ち着かなかったね。
次男がご飯を食べないとき、何かあったときが多い気がしてる。
ママもさ、気持ちが落ち着かないことあるからわかるのね。
そういうときってついイライラして怒っちゃったり、涙が出てきちゃったり。
ママ、時々あるからわかるでしょう?
そんなママが毎日だったら、やりにくいなぁって思うよね?」
次男「ああ、あるね。うん、嫌だね。」
私「でしょう?
だからね、ママはできるだけ自分で自分の機嫌を取ろうって思ってるの。
まだまだ上手くできないけど、例えば好きなおやつ食べたり、本を読んだり、お買い物したり、パパに話を聞いてもらったり。
買い物に行くと気持ちは変わるけど、嫌なことは解決しないから、解決したいときは相談することにしてる。
パパはママの味方でいてくれてるから、ママは相談してどうしたらいいかなってパパの話を聞いてみるんだ。
ママとは違う考え方を持っているから、そういう考え方ならなんとかなりそうって思えるとすごく気が楽になったりする。
モヤモヤしてることがあったら、話してみるのもひとつだよ。」
今までも同じようなこと言ってきたつもりなんだけど、なかなか伝わらなかった。
今日は何か違ったのかな。
思うことがあったのかな。
何かがつながったのかな。
次男「今日、遊んでいるときにさ、やったのオレじゃないのにオレのせいにされて、明日学校で先生に言うって言われて…」
あ、開いた。
珍しくいろいろと次男が喋った。
話の内容は、ものすごくその通りだと思った。
変な行動しちゃうから、考えてないように見られちゃうんだけどさ、ちゃんと感じてるし考えてる。
理不尽な思いをして、先生に言いつけられるかもしれない不安もあって、いろいろと葛藤してたのがわかった。
それをちゃんと言葉に表せてスゴイ。
良く伝わったよ、話が上手だね、話してくれてママは嬉しい、とまずは伝えた。
その上で、
私「何があってもママは次男の味方だよ。
おかしいなって思ったら先生にも話すし、相談する。
次男が困らないように、ママはなんだってするよ。
だから今は、困ったら今日みたいに話して欲しい。
今日のことは、きっと先生に言うってテキトーに出ちゃった言葉のように思うから大丈夫だと思う。
だけど、先生からそういう話が出たらママはちゃんと話してもらったことを話すからね。」
はぁ、言えた。
次男の味方だってやっと言えた。ずっと言いたかった。
いや、事あるごとに伝えてたけど、なんだか軽かったのよね。
でもなんか今回はちゃんと私の想いの強さ分、感じてくれたように思う。
なんて。
ムラのある次男のことだから、次も同じようになんていかないと思うんだけど、でも大事な時間を作れたって思う。
心を開くキッカケができたこと、味方だよって伝えられたこと、良かった。
そのためにトラブルがあったんじゃないか、と思えてしまうほど。
だってさ、トラブルがなくて毎日平和で穏やかだったら、こんなふうに伝えようと思うことも、心を開こうと思うこともなかったかもしれないよね。
私はどちらかというと、トラブルを起こさないようにして怒られる機会を減らそうと思ってたし、そのために気持ちをすり減らしていたから、だんだん心が孤独になっていった気がするものね。
次男を見てると、トラブルって起こしていいんだって思えてくる。
いや、そのトラブルの収め方の問題よね。
怒って責めて、傷つけるだけの対処では何も生まないけれど、お互いを深めるためだったり、対策を一緒に考える時間が作れたら、それは大切な経験だよね。
またひとつ私が成長できた気がする。
子育てしてるパパやママ、仕事で部下を育ててる上司、どんな立場でもそうよね、人を育てていくってそういうことなんだろうね。
そう思わない?
それ自体が尊いことなんだよね。
成長を促しながら自分も成長しよう、だね。
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