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「私は何もできない」けどそれでいい

三男がふと笑った口元を見て、また歯が欠けたような気がした。

それを見て、結局私は何にもできないんだなって落ち込んでしまったの。

それでフッと気づいたんだ。

「何かをどうにかできる」と思い込んでいることが、ちょっとズレてたのかもしれないなって。

「自分の力では大したことはできない」ことが前提で生きていく方が、実は自然なのかも知れないって思った。

それを納得した上で、「できることをコツコツと積み重ねていくことで花開くこともある」という希望を持って生きていく方が、バランスがいいのかもしれないなぁって。


三男の歯事情

三男は小さいときにスーパーで転んで2回も前歯を折ってる。

悲しくて、三男の歯を見るたびに、私がちゃんと見ていたら、と何度も思った。

かろうじて少しだけ残った前歯も、時間とともに少しずつ欠けていくのが、見ていてつらい。

かかりつけの歯科では、生え変わるまで様子を見ていくしかないんだって言われちゃった。

もどかしかったけど、仕方ないよね。

でもどこかで罪悪感。


元々偏食があった三男が、噛みきれないからか、歯が痛いからか、さらに偏食が強くなり。

歯磨きを嫌がる時期も長く、虫歯ができ、治療に通う日も続いた。

歯茎に膿がたまり、腫れることも多かった。

どうにかできないものか、なんとかならないのか、いろいろ考えてはできる限りのことはしてきたつもり。

それでも、どうにもならなかった。


上の子たちよりも手をかけているつもりなのに、どうにもならないことが多い三男。

ご飯も未だに肉も野菜も魚も全て拒否。

こんなで生きていけるのか、栄養失調になるんじゃないか、と心配する毎日。

そんな中でなんとか生きていて、日々成長が見られている。

トイレも拒否が続いてて。

来年は小学生なのに、と焦る気持ちがあるけれど、食事とかトイレの問題はかなりデリケートでしょう?

一度拒否スイッチが入ったらこじれてしまうのが目に見えているから、ここはグッと我慢して、スモールステップを踏んでいくしかないんだよね。

療育の先生に言われた言葉を噛みしめて、私には何ができるのだろうって空を仰いだ。

梅雨の空はどんよりと重たくて、私の心を表しているよう。


「どうにもならない」がデフォルトと気づく

いつの頃からだろう。

私は、努力は実る、頑張れば必ず結果が出ると信じて頑張ってきたと思う。

今もどこかではそれを信じていて、やれることはできるだけやりたいし、その熱は冷めない。

だけど、年々感じるんだ。

やれることをやっていても、どうにも結果に結びつかないことが増えてきたなぁって。

やればやるだけ空回りをしている感覚になるんだよね。


今日も一日、いろいろ頑張ったつもりだったんだけど、なんだか空回りに終わったような感覚がある。

いるだけで十分、頑張らなくても大丈夫、そんな言葉を自分にたくさんかけてきたつもり。

だけど、やった!と思える達成感や満足感が欲しくて、つい頑張る選択をしてしまうんだ。

この根底にあるのはきっと私、満たされたい。

自分を認めたい、そして認められたい。

自分を満たしてあげられないから、目の前で起きていることが気になって仕方ないのかもしれない。


だけど、今日ふと思えたんだよね。

私って何にもできないよねって。

もっともっといろいろできるはずっていう気持ちをね、ずっと手放せなかった。

それが三男の歯を見て、頑張ってもどうにもならないことってあるんだねって、なんかそう思うしかないんだよねって、さ、心に刺さったんだ。

そもそもひとりの人間ができることなんて、たかが知れてる。

それが広がりを見せるときなんて、本人の意図してない力が加わってたりするんだよね。

何に対しても、自分が頑張ったから上手くいった!なんてのはオゴリだったのよ。


どんよりな私に素直になって

梅雨空を仰ぎながら、私は無力感でいっぱいになった。

また何にもできなくなっちゃうのかな、と不安にもなった。

空も心もどんよりだ。

空はいつか光が射すけど、この心には光が射すことはあるの?

晴れ晴れしい気持ちになれる日はくるの?


今ってさ、生きるための選択肢がたくさんあるんだよね。

だから迷っちゃう。

良さそうな情報があちらこちらで見つかるけど、私に合ってるのがわからない。

こうしたら自分らしい人生になる!って思い描けるような道はどれなのか選べないんだ。


こうしていればいい、と突き進んでいた30代までは楽しかったし、無我夢中で毎日過ごしてたよね。

今はその道ではうまくやっていけないのがわかってそのまま進めないし、それ以外の道は未知で、どれもなんだかドキドキする。

決められない。

自信持って選択なんてできないよ。

もどかしい。

私ってどんな人間だったっけ?


雲間から射し込む光

自分が思い描いていた生活をしようとしたら、どうもバランスが取れない。

どうやってバランスを取ったらいいのかな。

バランスの取り方も、自分の人生の選択も、今まではどうやって生きてきたんだ?って思うくらい無意識でやってきたことなのに、ひとつの選択肢がなくなっただけで、私は足元からグラグラと崩れ落ちちゃったよね。

すごく狭い選択肢の中で生きてきたってことかなぁ。


そう思って、私は自分を広げてみようって覚悟することにしたよ、自分のために。

それが私の雲間から射し込む光。

人生まだまだだもん。

やれることはいっぱいある。

気になった世界には飛び込んでみようかな。

最初はスモールステップで、今の生活の延長線上にあるような世界から。

そこから少しずつ広げていったらいい気がする。

失敗しても、恥ずかしい思いをしても大丈夫。

だって初めてだもん。

チャレンジした自分をいいこいいこしてあげたらいいよね。

そんな自分を育てるプロセスは、子育てにも仕事の後輩育成にもつながっていくだろうし。


そう思っての第一弾は、すでに終えてるんだけどレジンのアクセサリーを作りに行ってきたのね。

夫と高級レストランでデートも叶えたし、オンラインヨガも2人で参加してみてる。

そして、明日はピラティス体験。

週末はパンと煮込み料理をつくる料理教室へ行ってみる。

来月は心理学を学ぶし、そのあとはアロマセラピー。

今年の残り半年で、自分の世界を広げるチャレンジしてみようと思うよ。

その中で、私らしさってこれかも、私ってこれが好きかも、を見つけられたらいいな。

何にもできなくていいから、自分の「好き」を知ることを楽しみたい。

そのワクワクが今度は夫や子どもたちにも広がっていったら、楽しいね。

チャレンジ、チャレンジ!




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