見出し画像

三女神信仰と厳格な禁忌に守られてきた聖地~神宿る島~宗像・沖ノ島②《世界遺産》

こんにちは。
不思議なことが大好きなみかんと申します。

随分と遅くなり大変申し訳ありません!(×_×)

今回は「~神宿る島宗像~沖ノ島と関連遺産群①」の続きの記事となります。
宜しくお願いいたします!

↑もし宜しければ前回①の記事です。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

◆三女神信仰
宗像三女神(むなかたさんじょしん)

(画像・宗像市HPより)


沖津宮、中津宮、辺津宮には、それぞれに女神が祀られており、"宗像三女神"と呼ばれています。

沖津宮→
【長女・田心姫神(タゴリヒメ)】

中津宮→
【次女・湍津姫神(タギツヒメ)】

辺津宮→
【三女・市杵嶋姫神(イチキシマヒメ)】


三女神は天照大御神と須佐之男命が誓約(うけい)を交わし産まれたと言われています。


それはそれは美しく、心の綺麗な三姉妹の神様で、海や水に関わる場所の神様として航海安全や交通安全などを祈願する神様として人々から敬われています。
(厳島神社や江の島神社にもお祀りされています◎)

"日本書記"によると、天照大御神が三女神たちに「歴代の天皇のまつりごとを助け、祭祀を受けられよ」と神勅を告げ、宗像の地に降臨を命じ、そして九州北部の豪族であった宗像氏が、この三女神を宗像三女神として祀ったとされています。

また三女神は別名、

道主貴(みちぬしのむち)

という名でも呼ばれています。
【貴】という名前は最も貴い神様に贈られる尊称で、この【貴】の名前を持っておられるのが、
大日靈貴(おおひるめのむち/天照大御神の別名)と大己貴(おおなむち/大国主神の別名)の二柱だけですので、三女神がいかに御徳心が高い神様だということが分かります。

そして、ご神勅を天照大御神から直々に授かったのは、宗像三女神と天照大御神の孫にあたり天皇家の祖先である邇邇芸命(ニニギノミコト)のみだったと言われています。

優秀な三女神だったんですね~(*^^*)


そんな宗像三女神が年に一度出会う日があります。
それが秋に行われる"みあれ祭"です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

◆宗像三女神の再会!みあれ祭

宗像大社では、毎年10月1日から10月3日まで秋季大祭が行われます。

その初日に「沖津宮」の"長女・田心姫神"と、「中津宮」の"次女・湍津姫神"の文霊を乗せた御座船を、"三女・市杵島姫神"が奉られている「辺津宮」がある本土へ船で運ぶ神事が行われます。
そして一年に一度、三女神が再会を果たします。

みあれ祭は漁師たちの海上の安全や豊漁を祈る神事でもある為、宗像の漁船も参加し御座船を守るように、本土へ向けて約1時間程かけて海を旋回します。

みあれ祭で船が一同に海を渡る光景が圧巻で、是非その様子は動画で見てほしいと思います◎(1:45分辺りから)

(動画・ふくおかインターネットより)

ちなみに、その年の1番新しい船が御座船をつとめるそうです◎

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

◆禁忌によって守られてきた島。
"女人禁制"と"不言様(おいわずさま)"

沖ノ島そのものが御神体であり聖なる場所として崇められ、大和国家にとっても立地上重要な場所であった為、古来より独自の禁忌が存在し今日まで島は守られてきました。

1つが"女人禁制" 。
多々諸説はありますが、その1つが三女神は女性なので、「他の女性が来たら嫉妬する」というものです。
他には女性は月のものがある為、また女性が荒い海に出るのは危険である為と言われたいたり…。
色々と諸説はあるみたいですが、日本の神道の穢れという考え方から由来されている様です。

女人禁制…男の人はいいな~となるかもしれませんが、男性もそうそう簡単には入島できません。

基本的に一般の男性は入島は出来ず、男性の神職の方のみとなっており、その神職も1人だけ10日ごとに交代して常駐し、社務所で寝泊まりを行い、そして毎朝どんなに悪天候でも季節を問わずに全裸で海に入り禊を行ないます。

一般男性も毎年5月に行われる現地大祭のときに限り、抽選で選ばれた200名ほどが沖ノ島に入島できるという神事があったそうですが、現在は世界遺産に登録された観念から、この神事も廃止されてるとのこと…。

今は大島にある沖津宮遙拝所のほうから、遙拝という形での参拝になっています。(女性もこちらから参拝可能◎)

(禊の様子・画像 世界遺産「神宿る島」宗像沖ノ島と関連遺産群HPより)

そして他に…
"不言様"(おいわずさま)と呼ばれる禁忌が存在しています。

現在でも厳重に受け継がれており、沖ノ島で見たもの聞いたことは決して外に漏らしてはいけず、草花や石でさえ持ち帰ってはならない。という禁忌です。
草花にも神様が宿っているとされ、島の外に一本一個でも持ち出すと災いが起こると言われていて、実際昔、筑前の大名・黒田長政らが遺物を持ち出したときに良くないことが起きたそうな…。

このような徹底した掟・禁忌があることで島は今でも古来のままの姿を留められており、今もなお神聖なる場所として敬われ続けています。

(画像・世界遺産 「神宿る島」宗像沖ノ島と関連遺産群HPより)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

自分は世界遺産に登録されるまで、沖ノ島や宗像大社のことは失礼ながらあまり知らなかったのですが…
古来より遠く沖ノ島から日本を守ってくれていて、こんなにも神聖な場所があるなんて、いつか三柱の三女神に失礼のないよう参拝に行ってみたいな~と思いました(*^^)

今回は福岡県にある世界遺産
「神宿る島・宗像沖ノ島 関連遺産群」のご紹介でした◎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?