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「突然のがん告知、即手術を迫られた私の選択」|乳がん患者Mさんインタビュー

乳がんは、女性にとって最も身近ながんです。

「2019年の調査において、女性の部位別がん罹患数は乳がんが97,142人で全体の22.5%と最多です」
参考:厚生労働省
[PDF]全国がん登録 罹患数・率 報告

実に、日本人女性の9人に1人が乳がんに。
30~40代の、働き盛りや子育て中の女性が罹患するケースも少なくありません。

突然、がんと言われたら?
治療はどのように進むの?

今回は実際に乳がんと診断され治療中の方に、お話をお伺いしました。

気になる胸のシコリ。がんが発覚するまで

ーー簡単な自己紹介をお願いします。

Mと言います、42歳です。
乳がんのステージⅢaです。

ーー診断のきっかけを教えてください。

生理が終わっても胸のシコリが消えず、気になって近所の乳腺外科を受診したところ、その場で乳がんと告げられました。

その病院では抗がん剤治療ができず、大学病院に紹介状を書いてもらいました。

即、迫られる全摘手術。選んだ結論は?

ーー治療について、どのように説明されましたか?

転院後、すぐに「来週手術できます。どうしますか?」と言われました。

手術なんて、すぐに決められないですよね…
まだ、がんということも受け止めきれていないのに…。

さらに遺伝性の、乳がんかもしれないと。
遺伝性だと再発リスクが高いから、温存せず全摘になると言われました。

ーー遺伝性かどうか、すぐにわかったのですか?

いいえ、1週間後に手術をするなら、遺伝子学的検査をせず全摘になると。

悩みましたが、まずは温存手術をすることに。
その後に遺伝子学的検査をして、遺伝性なら全摘手術を受ける事にしました。

がんの告知のショックに加えて、すぐ全摘手術の選択を迫られたことが衝撃的でした。

ーー遺伝子学的検査の結果をお伺いできますか?

やはり、遺伝性でした。

全摘手術までの間、dose-dense(ドースデンス)AC治療と、その後に週1回のパクリタキセルの投与・放射線治療を受けました。

ーー治療期間のお気持ちを教えてください。

辛かったです。言葉では、表しにくいですね…。

ですが、多くの友人や家族が心配してくれたことが励みになりました。
友達が色々と情報を調べてくれたり、驚きつつも嬉しく思いました。

がん患者の情報収集。患者同士の繋がりの重要性

ーー先ほどご友人が調べてくれたとありましたが、ご自身でも乳がんについて調べられましたか?

はい、治療について知りたくて、医師の記事を読んだりしました。
他にも、同じ遺伝性乳がんの人のブログを読みました。

患者の生の声を知りたかったからです。
薬の副作用や対処方法は、患者の生の声が1番参考になります。

副作用で苦しい時や不安なときは、検索ばかりしていました。

ーー医師に言いにくい、相談しにくいと感じましたか?

年齢的にまだまだ人生を楽しめるはずなのに、全摘すると前向きになれなくて…
自分が今後どうなるのか聞いてみたいけど、医師を信頼できないうちは聞けなかったですね。

執刀医が手術後に度々様子を見に来てくれて、信頼できるようになりました。

ただ手術跡がネットで見たものよりキレイじゃないことは、言えませんでした。

ーー現在、患者さん同士で情報交換はされていますか?

はい、婦人科がんのコミュニティに参加しています。

元の友人は大切だし感謝していますが、がん患者の気持ちはわからないですよね。
コミュニティで知り合った友人とは、病気の辛さを共有したり情報交換ができます。

やはりがん患者同士の繋がりは、とても大事だと思います。


Mさん、貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

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