「おやすみ、東京」
今回読んだ本
※本の紹介と言うよりは自分用の備忘録って感じのnoteです。
▼タイトル
おやすみ、東京
吉田篤弘 (著)
▼読書期間
通勤中1週間くらい
▼あらすじ
東京、午前一時。この街の人々は、自分たちが思っているよりはるかに、さまざまなところ、さまざまな場面で誰かとすれ違っている―映画会社で“調達屋”をしているミツキは、ある深夜、「果物のびわ」を午前九時までに探すよう頼まれた。今回もまた夜のタクシー“ブラックバード”の運転手松井に助けを求めたが...。それぞれが、やさしさ、淋しさ、記憶と夢を抱え、つながっていく。月に照らされた東京を舞台に、私たちは物語を生きる。幸福な長篇小説。滋味深く静かな温もりを灯す、12の美味しい物語(Googleブックスより)
▼購入
▼出会い
物語が読みたいと本屋をぶらぶらしていた時にPOPが目にとまった。電子書籍で欲しかったけど、なかったので文庫で購入。
▼感想・備忘録
※以下ネタバレ注意
①物語が始まる午前一時
午前一時から始まるってなんかいいよね。私は朝きて夕方に帰る勤務体制だから、世の中いろんな仕事があって、真夜中から仕事が始まる人もたくさんいる。当たり前だけど、そんな人たちの世界を覗いているみたいでワクワクした。真夜中でもあかりの消えない東京の夜って何か始まりそうな期待感があるのは私だけだろうか。
夕方から早朝までを専門とする夜のタクシー、午後9時から開店する変な古道具屋、四人の女性が切り盛りする食堂「よつかど」、「東京03相談室」の夜部門のオペレーター、どこも上映しないような映画ばかり上映する小さな映画館「第三キネマハウス」この本に出てくる人物たちのやっている仕事場や仕事 だ、羅列しただけで楽しい。
②東京の街で繋がる人達
東京ってたくさん人がいて、街ですれ違う人、深夜電車がなくなって呼んだタクシーの運転手、出先で立ち寄ったコンビニの店員さん、いろんな人との接触はあれど、どこか「もう会うことはないだろう」と気にもとめていなかったりする。
けど、実は狭い東京という街で何度もすれ違ったり、出会ったりしているかもしれない。この本はそんな縁がいろんなところで交差している物語で、思わぬところで繋がったり、言葉を交わしていたりして面白いし、感慨深さを感じたりする。
③極上のコークハイ
ジブリ飯でも何でも、高級でもなんでのもない食べ物、下手したら今からスーパーに走って準備できてしまいそうな料理が、巧みな絵や言葉で表現され、最高に美味しそうに感じてしまう時ってないだろうか。この作品ではコークハイがそれで「キンキンに冷えたグラスとコーラとウィスキーで作られたコークハイ」が無性に飲みたくなってしまう
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