見出し画像

Gucci Garden Archetypes展に観るインクルージョンと求心力

今日は久しぶりの有休を取って、現在天王洲アイルで行われている「Gucci Garden Archetypes展」に行ってきました。

「グッチ ガーデン アーキタイプ」展は、これまでグッチが展開してきた広告キャンペーンを通じて、クリエイティブ・ディレクター アレッサンドロ・ミケーレが描くビジョンと美学、インクルーシブな哲学を映し出すエキシビション。2021年5月にフィレンツェで開催され、世界複数の都市で展開される。

アレッサンドロ・ミケーレになってからのグッチは目を見張るものがあり、イタリアルネサンス期の絵画へのオマージュ、80年~90年代のロックミュージック、そしてイメージビデオの監督に私が一番映画を観ていた90年代の映画監督(例えばハーモニー•コリンとか)を起用したり、洋服を着る人に性別や人種は関係ないというインクルージョンの感覚。彼の引き出しに大切にしまっていた「好き」の全てが爆発している、そんな力強い世界観を毎シーズン発表してくれています。

ものすごく個人的な「好き」なんだろうけど、私の「好き」と丸被りで、もう追いかけずにはいられないのです。おそらくなんですが、私が抱いているこの感覚を覚えている熱狂的ファンが結構いて、その人たちが発信するものがどんどん広がって行って、それがライト層の「カッコいい」繋がって、さらにその人たちも、自分の体験を「シェア」していくことでさらに雪だるま式にファンが増えて行っているのでしょう。

Gucciのソーシャルメディア戦略には非常に目を見張るものがあり、これが現在の成功に寄与していると思います。下記の記事に彼らの戦略が掲載されていましたので、一部抜粋します。

私たちの最大のエンゲージメントは、往々にしてクリエイティブなプロジェクトやフォロワー数を多く持つブランドの友人たちとのコラボレーションを通じた、独自のクリエイティブコンテンツから生まれています。ラグジュアリーブランドにとって、ソーシャルメディアだけでなく、ウェブサイトやウィンドウ、パッケージ、キャンペーンなどを含むさまざまなタッチポイントにわたって同じストーリーを発信することも重要です。
すべての点を一貫性と統一性のある方法でつなげていることが、グッチの今日の成功に欠かせない一つの要素となっているのです。
継続的にコンテンツを生み出しInstagram、Twitter、Facebook、WeChat、Snapchatといったさまざまなプラットフォームに合わせた調整を図っています。
かつてのように、コレクションとプレコレクションの発表に合わせてキャンペーンをローンチするという時代は終わりました。私たちのストーリーへの欲求は、かつてない程高まっており、コンテンツ制作のリズムとペースが速くなっています。

一貫したストーリーと、それぞれのプラットフォームに合わせた調整をしたクリエイティブでカスタマーへ発信していく。これこそが、ソーシャルマーケティングの要であるのかなと思います。

このインタビュー原稿の中にも書かれていましたが、バラバラといろんなストーリーがUPされてしまうことは結構起こりがちで、そうすると、フォロワーのエンゲージメントが下がってしまう、と。これは非常に耳が痛い話でありますが、今後気を付けていきたいポイントだと思いました。

そして最後に。
ECで高級ブランドの商品を購入する時代。記事内の中国マーケットに向けた戦略も非常に面白いので、興味がある方はぜひ先ほどリンクした記事を読んでみてはいかがでしょうか?

ちなみに、エキシビションは2021年10月31日までですが、すでに本日9月30日時点で、物販はほとんどSOLDOUTという盛況ぶりでございました。







この記事が参加している募集

#最近の学び

181,470件

#私のイチオシ

50,855件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?