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アラサー女子の歯列矯正 体験記

 私は30歳を目前にして歯の矯正を決心した。今は36枚のマウスピース矯正が終了し、追加の11枚のマウスピースで最終調整を行っている。費用はそれなりにかかったけれど、嚙み合わせが矯正され歯が抜けてしまう心配が減った現状にとても満足している。

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インビザライン(マウスピース)で歯科矯正して1年の変化

私の歯科矯正の目的は前歯の嚙み合わせを直すことだった。写真の通り、約1年で嚙み合わせを矯正することに成功。

前歯の噛み合わせが上下逆の状態がから、上の前歯が前にくる状態に変化

歯科矯正(インビザライン)にかかった費用

私が支払った費用

 マウスピースでの歯科矯正を行うのであれば、最低限この程度の費用がかかる。節約(?)できるとしたら、親知らずの抜歯くらいだろうか。

  • 矯正の相談費用 ¥1,000(無料のところも多い、3つ相談したうち1つの歯科医のみ)

  • 精密検査 ¥40,000

  • 親知らずの抜歯 ¥8,000(別途痛み止め代¥800)

  • 歯科矯正の費用 ¥800,000(一定期間は追加のマウスピース作成が無料)

  • 保定装置 ¥50,000(矯正未完了のため費用は想定費用)

歯科矯正でかかるかもしれない費用

  • 歯茎の移植費用 ¥200,000~300,000くらい

  • 歯をサイズアップするための費用 ¥200,000~300,000くらい

 歯茎の移植は、矯正により歯茎が下がってしまい、審美的に気になる場合や冷たいものなどがしみる場合に必要になる。
 歯のサイズアップは、矯正治療で歯と歯の間に隙間が空いてしまった場合に必要になってくる。上記の費用は4本程度の歯の治療にかかる費用となっている。なので、治療する本数が多ければさらに費用がかかることになる。

歯科矯正にかかった期間

 当初予定は12カ月~18カ月と言われていた。まだ、矯正が完全に終わっていないが、私は16カ月程度で完全に終了できそうだ。
 矯正期間を短縮するコツは、マウスピース交換タイミングと診察のタイミングを合わせることだ。歯科医によってマウスピースの渡し方は異なるかもしれないが、私が通っている歯科医は多くて5枚程度ずつだった。私はできるだけ最短で歯科矯正を終了させたいので、混雑する土日はあきらめ、平日の仕事終わりの時間帯で予約を取り、ほぼ最短ペースでマウスピースをゲットするようにしている。

  • 最初の36枚

    • マウスピースの作成 約1カ月半

    • マウスピース1~4枚目 14日ごとに交換(1,3枚目 開始時に診察)

    • マウスピース5~9枚目 10日ごとに交換(5枚目 開始時に診察)

    • マウスピース10~36枚目 7日ごとに交換(10,15,23,30枚目 開始時と36枚目終了時に診察)

  • 追加の11枚:36枚目終了の診察時に先生と相談して実施することに決定

    • マウスピースの作成 約1カ月(36枚目 終了時の診察と合わせて型取り実施)

    • マウスピース1~11枚目 7日ごとに次に交換(1,7枚目開始時と11枚目終了時に診察)
      ↑ブログ執筆中の今はこの段階

  • 保定期間

    • 保定用のマウスピース装着 約3年程度らしい

歯科矯正をスタートする前にやったこと

3つの歯科医への矯正相談

 歯科矯正はお金も時間もかかることなので、信頼できる歯科医と出会えるかどうかが重要になる。歯科矯正するかどうか迷っている段階で全く問題ないので、3つくらいは歯科医に相談することをおすすめする。

■1つ目の歯科医:近所のいつも通っている歯科医 費用 ¥0 診察時間 20分程度
 先生のノリが軽い印象を受けて、この歯科医での歯科矯正はしないことにした。矯正がうまくできて、噛み合わせが改善した3Dデータを見せてもらったが、ここで矯正に踏み出すイメージは全く湧かなかった。

■2つめの歯科医:ネットで調べた矯正歯科 費用 ¥0 診察時間 30分程度
 矯正専門の歯科医だけあって、話の内容が具体的で信頼できると感じた。この歯科医で言われたことは以下の3つだった。移植というパワーワードが登場したため、手術経験の無い私には歯科矯正が突然遠い存在に感じられた。

  • 反対咬合である

  • インビザラインライト(低価格のマウスピース矯正)でギリギリ矯正できるかもしれない

  • 歯科矯正で歯茎が下がる可能性があるので先に歯茎移植したほうがよい

■3つめの歯科医:ネットで調べた矯正歯科 費用 ¥1,000 診察時間 1時間程度
 矯正専門の歯科医であり相談料が有料なだけあって、気になることをすべて質問でき先生への信頼感は、あっという間に高まった。
 この歯科医で分かったことは以下の4つ。2つ目の歯科医で飛び出した、【歯茎移植】というパワーワードが、矯正時の必須イベントから削除されたこと。反対咬合の原因が奥歯にあるため、歯並び全体の矯正が必要であること。さらに、ワイヤー矯正も選択肢に入るというのを教えてくれた。私はこの歯科医で矯正を行うことを決めた。

  • 反対咬合であり、その原因は奥歯にある

  • インビザラインフル(基本のマウスピース矯正)でないと完全な矯正は難しそう

  • ワイヤー矯正も候補ではある

  • 歯茎移植は必須では無い 

精密検査

 精密検査は歯科矯正のスタートライン。この検査でいまの自分の歯の状態を正確に把握し、それを基に先生と適した治療法を相談していく。

■検査 所要時間 1時間くらい

  • 写真撮影

  • レントゲン

  • 歯型作成(矯正前の歯の状態を模型にする)

  • 口腔内の状態確認 

 写真撮影とレントゲン撮影は、第三者視点で面白い姿になっている自分を想像してしまい、笑いをこらえるのが大変だった(笑)。その後、歯型作成のため粘土みたいなものを口の中に入れられる。これがけっこう大きくて、しかも固まるまで10分くらいかかる。だんだんと自分の唾液が喉の方にたれてきて、えづきそうになるのを耐えるのがきつかった。口腔内の状態は、矯正相談とは別の先生が確認してくれた。改めて、反対咬合の原因が奥歯にあることが分かった。

■検査結果 所要時間 1時間くらい
 結論としては、以前からの診断通り『不正咬合(反対咬合)』であった。標準的な日本人女性に比べて顔の骨格が小さいことが分かった。これが矯正に至る原因なんだけども、ちょっと嬉しかった(笑)説明を受けた内容は以下の通り。

  • 私の歯の特徴と問題点

    • 上顎が下顎より前に出てる

    • 顔が小さい割に下の歯が大きい

    • 前歯が反対咬合

    • 下の前歯が少しガタガタ

    • 上下右側の親知らずが埋没

    • 上下の前歯が垂直ぎみ

    • 歯と顎の大きさが合ってない

  • 治療方法

    • インビザラインフル(\800,000※矯正中の診察時の費用込み)

    • ワイヤー矯正(¥500,000※\5,000/毎診察時)

  • 注意事項

    • 歯の動き方には個人差がある

    • 歯茎が下がることがある

  • その他

    • 親知らずの抜歯が必要(提携する別の歯科医にて)

親知らずの抜歯

 矯正することを決めての最初の試練。

■抜歯当日 所要時間 30分くらい
 抜歯までの流れは以下の通り。

  • 抜歯準備

    • 抗生物質・痛み止めの服用

    • 表面麻酔

    • CT撮影

    • 注射での局部麻酔

    • 抜歯の手順の説明

  • 抜歯(完全に埋没した親知らず)

    • 歯茎の切開

    • 歯を半分に切断

    • 隣の歯に近い方を抜く

    • 残りの半分を抜く

    • 歯茎を縫合

「右の奥歯なので大きく口を開けてくださいね」いよいよ抜歯の始まり。何か口に入ってきたぞ。もう歯茎は切られたの?もう切られた?と思っていると、モーター音がするものが口の中に入ってきた。もう、とっくに切れてたらしい。
 痛くはない、痛くはないけど、モーター音、と何ともいえないニオイ。何かがこげるようなニオイ。怖い。そして、何より一番怖かったのが、奥歯周辺は完全に感覚が消失しているので、感覚のある手前の歯が施術されているように感じること。ねぇ、合ってるよね?違う歯抜いてないよね?ニオイとモーター音にビクビクしているうちにも、施術は進んでいく。
 そうこうしているうちに、何か引っ張ってる感覚があった。感覚ないけど、何か失われてる感じがした。唇に糸の感覚があり、でも、針とか刺されてる感覚はない。糸が唇に当たる感触から、縫合されているのを感じてドキドキ。抜歯はあっという間に終わった。説明も含めて施術は30分程度で終了。薬局で痛み止めをもらって帰路についた。

■抜歯当日の夜
 痛みがあるわけではないが、擦り傷の治りかけの痒い感じの感覚がした。いままで埋まっていたので存在を感じたことの無かった歯が、無くなったことで、初めてそこにあったことを感じた。何とも言えない欠落感が口の中にあった。それを埋めるために細胞がうごめいてるのを感じながら、うつらうつらした。唾が溜まっては、それを吐き出すために2度ほど起きた。

■抜歯翌日
 まだ血のまじった唾が出たが、痛みは無かった。かゆいような感じがするくらい。鏡を見ると、頬がけっこう腫れていた。朝は食べやすいものをと思いそーめんを食べた。痛みなども特に無いので、昼はハヤシライスにした。かなり気を使って反対の歯ばかりで食べた。食べにくいがまぁなんとかなった。
 夕方にかけて腫れがよりひどくなった。丸顔なので、けっこう四角くなって面白い顔になった。このときには、ほとんど血は止まり夜は爆睡。

■抜糸から3、4日後
 3日後になると少し顔の腫れが引いてきた。歯茎に違和感はあるものの、かなり修復されているように感じる。当日の夜に感じた、歯茎の中に空洞がある感じもほとんどなくなった。人間の修復力に感動。食事中は念のため、右側で噛むのは気をつけた。
 4日後には顔の腫れはほとんど引いた。大きく口を開けると、右側にひっかかりを感じる。まだ、食事中は一応右側で噛むのは気をつけた。

■抜糸(抜歯から8日後) 費用 \170 所要時間 5分くらい
 歯科医に到着して、あっという間に終わった。引っ張られてちょっと痛かった。でもそれだけだった。2週間後には、抜歯の跡形もなく完全に元通り。生命の不思議を感じる。 

マウスピースの型取り

 特殊な機械で歯の写真撮影。歯の表面にエアコンのリモコンみたいなのをスライドさせながら撮影。上下の表裏で15分くらいだろうか?あっという間に終了。今回は診察より、支払いにドキドキ。クレジット一括で支払

いよいよ歯科矯正スタート

初めてのマウスピース

 予定通り1カ月半でマウスピースが完成。1時間程度で、マウスピース矯正スタートの最終準備を整えた。診察内容はこんな感じ。

  • 簡単な歯垢の除去

  • アタッチメントの装着

  • マウスピースの付け外し練習

  • 腔内診察

 アタッチメントは、マウスピースがしっかり歯を動かせるように歯とマウスピースを固定するためのもの。それとは別に、ゴムかけするためのアタッチメントも装着。口が開きっぱなしになる器具をくわえさせられ、ジェルネイル的な感じで歯にアタッチメントを装着。余分な部分を削って完成なのだが、歯を削られているときのような音と、プラスチックが燃えるような匂いがしてかなり怖かった。

丸で囲ったところがアタッチメント

 そしてついに初めてのマウスピースを装着。特に痛みは無く口の中に異物がある感じだけ。さらにゴムをかけたのが完成形とのこと。上の歯に付けたゴムを引っ掛けるところと、下のマウスピースの切れ目にゴムをひっかけて完成。ゴムをつけても痛くなる感じは無かった。

マウスピースを装着してゴムかけした状態

違和感・痛み

 着け始めの数日は、口の中に異物感がすごかった。1週間もするとマウスピースを装着することの違和感は無くなった。装着時には痛みを感じることはなく、食事のときに少し痛いような変な感じがする程度。それも、各マウスピースを付け始めて2、3日ぐらいで、マウスピース5枚目あたりからは食事中も痛みを感じることは無くなった。

マウスピースのつけ外し

■ゴムかけ
 しばらくは慣れないので、写真のような補助具を使っていた。けど、補助具を持ち歩くのも手間なので、1週間たったぐらいから手だけで付けられるよう試してみた。わりとすぐに慣れてあっという間に補助具は出番がなくなった。
 上の前歯が下の前歯より前に出た段階でゴムかけは一度終了したが、追加の11枚のマウスピース矯正で、奥歯の噛み合わせを最終調整するため再びゴムかけをすることに。その際のゴムが直径が以前のものの半分で、またちょっと手こずった。その際に1週間ほど再度お世話になった。

ゴムかけの補助具 右側のフックにゴムをひっかけて使う

■マウスピースを付ける
 押し込むだけなので、何の苦労もなくつけられた。

■マウスピースを外す
 初回はかなり苦戦した。爪を奥歯の裏側に引っ掛けて外すのだけど、全然マウスピースに手が届かない。まず口の中に指を入れるのが難しい。手の使い方に慣れてないし、そもそも口に指入れることが無いのでおえってなる。でも、2、3日もすれば慣れて、すぐに外せるようになった。

食事

 食事中はマウスピースを外せるため、何でも制限なく食べることができる。ただ、前歯の噛み合わせが変化している最中は、噛み合わせが最悪の状態になるので、噛みきる動作が必要なものはけっこう大変だった。前歯の前後が入れ替わろうとしてるからか、前歯が上下でこすれる感じがして嫌な音が脳内に響くときがあった。前歯の噛み合わせが動いた後は、奥歯の位置が少しいまいちなだけなので、食事で困ることはほとんどなくなった。

 ちなみに、内側ワイヤー矯正をしている友人によると、ワイヤー矯正だと食事の度に外す手間はないが、固いものを食べてはいけないなど、食事に一定の制限があり、もし外れてしまったらすぐに歯科医に行く必要があるそうだ。マウスピースの付け外しがなく楽そうだなと思っていたら、食事に制限があって驚いた。

歯磨き

 マウスピースを外して行うので、特にいつもと変わったことはない。いつも通り歯磨きをしておけば問題ない。矯正中は歯と歯の間が広がるので、歯ブラシだけでなく、フロスをするのも大事になる。

最後に

 お金も時間も手間もかかる歯科矯正だけど、終わりが見えた今 本当にやって良かったと思っている。気軽にできることではないけれど、気になっている方はまずは無料の相談に行ってみるとよいかもしれない。

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