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淋しくて泣く

急に寒くなって、秋を楽しむ前に冬が来た。
慌てて真冬のセーターをクローゼットから出してみる。
思ったより少なくなった洋服、あっと言う間に衣替えが終わり、
ここ数年、服を買ってないことに気付く。
いつからこの服に袖を通してないのだろう・・・と思いながら、
一応、タンスの引き出しの中にしまう。
今年の冬、これを着ることがあるのだろうか・・・。

寒い季節の到来と共に、私の心も身体も財布の中身にも木枯らしが吹いて、
今の私は全くの無力だ。
保育士の仕事に燃え尽き、その場を離れて間もなく半年になろうとしている。次の職場を探すまで、少し羽根を休める時だ。
十分に力が蘇ったら、私はまた復活できる!と言い切るにはあまりにも歳を重ねて月日が経ってしまった。

夏が終わり、そろそろ動き出そうかと言う頃、一度、保育園の面接を受けた。一勝一敗。。気に入った保育園は不採用だった。採用になったところは、面接の時点でもう定員が埋まっていて、別の遠いところの保育園での採用となったので、丁重にお断りした。

元々、息子達や親達には反対されていた。
私が同じように保育園に戻ることを・・・。
母は言う。「まだ時期が早いのと違うかな、と思う。」
時期とは・・・?そんな時期がその内来ると言うのか?
「保育士の経験を活かして、別の形で働くのがいいと思う。」と息子たちは言う。ボロボロに擦り切れた今の私が、何か新しい分野へとチャレンジするなんて・・・。それこそ時期尚早だ。

保育士として、十分にエネルギーを蓄えられるまでの間、雑貨屋さんでアルバイトしようか・・・。思い切って応募にエントリーしたけれど、1週間経っても連絡は来ない。
先週、次の一歩への小さな勇気を振り絞って、エントリーボタンを押し、自分のプライベートを打ち込んだ。少しドキドキしながら、その店へ足を運んでみたりした。小さな勇気だった。
自分から問い合わせればいいものを、卑屈になって、年齢で落とされたのか、と思えてくる。


ふと気付くと、一人の気ままな暮らしの中で、もう何日も誰とも話をしていないことに気付く。あまりにも自分の方向性を見つめて内省しているせいで、誰とも会話していない。

外は、冷たい風が吹いて、洗濯物が大きく揺れている。
そうか、もう誰も私を頼って来たり、私に甘えて来たりする人は居ないんだな。。私のことを必要とする居場所もないんだな。
私は関わる人たちに心配をかけてばかりで、何も生み出さない人になってしまったんだな、、、と気付いたら、大きく涙が溢れ出した。

いつかまた、、、どこかでわたしが必要とされる日が来るのだろうか。
自分の魅力は消えたのだろうか。
自分の表現の仕方が分からなくなっている。

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