第11回 「文章表現トレーニングジム あの頃の私は。」 投稿作品

公募ガイドが主催していたコンテストに投稿したもの。

残念ながら落選してしまいましたが、一生懸命熱意を込めて書いた文章なので

こちらに寄稿させて頂きます。詳細を知りたい方はコチラから

→http://mihimara1se.blog122.fc2.com/blog-entry-29.html

上記のブログにも原文は載っていますが、こちらのサイトにも同じものを

掲載しておこうと思います。文章を読むのが好きな方へ・・・

芥川龍之介が好きな方だとより楽しめる内容になっています☆


タイトル:とんだ勘違い

「朱音ちゃんて、実はあの芥川龍之介の生まれ変わりなんじゃないの?」

高校2年生の時、私は知人のその冗談を真に受け、
「私こそが平成の芥川龍之介である。」などと周囲に豪語していました。

前世や来世といったオカルト的なものを本気で信じていたこと、
文章の書き方が何処となく芥川氏に似ていたこと。
その2つが原因で、私は自身の勘違いをどんどん加速させてゆきました。

いま思い返しても『痛い』高校生活でした。
芥川龍之介になりきったつもりで『現代版・蜘蛛の糸』を作成したり、
親戚が多く集まる前で作成したその本を大声で朗読したり…。
もし、この世にタイムマシーンというものが本当に存在するのならば、
「将来スッゴク後悔することになるぞ!今すぐその行為をヤメるんだ!」
と大声で叫び、調子に乗っている自分を思いっ切りグーで殴り倒したいです。

恥ずかしい記憶ばかりが蘇る高校時代ですが、「良かった。」と思うことが一つだけあります。それは、文章力が身に付いたということです。
『シンプルな文体を心掛ける』『比ゆ表現を用いる』等、芥川龍之介が書いた著書の中には、文章を作成するうえで欠かせない大切なことがたくさん盛り込まれていました。著書を通して培った文章力は、今日エッセイや小説を作成するうえで大いに役立っています。

『とんだ勘違い』ではありましたが、結果的には良かったかもなあ、なんて。
あの頃の私を振り返り、そんなことを考える今日この頃です。(終)






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?