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中学高校:国立大附属と私学を訪ねて感じたこと。

夏休み、同じ週に私学と国立大附属を訪ねる機会を得ました。私的には、後者に勤めた経験があり、後者には既視感がありました。

都心には都心らしさもありました。メトロから降り、前を歩いている女性が、同じ学校に行くのではと直感。案の定、彼女を同校内の会場で見つけました。服装や顔つきに、教員らしさがある・・・

同校での授業は、検定教科書を使い新指導要領への「直球」。国立大附属校は、公立校のモデルを示すことが任務だから。児童生徒は、指導要領が旧から新に変わろうと、難なく新授業についていける学力があり、附属校に合格した自己肯定感に満ち発言が活発。教員は全員留学経験者?と思えるほど、英語での発話スピードが速く、生徒もそれを聞き取っていました。All Englishの授業が成立。

難関大学に進学できるのは、指導要領に則った授業のおかげ・・・であるはずがなく、生徒各自が塾や予備校で勉強しているから。学校の授業は楽しく明るく交流する場で、勉強は帰宅後・・・という姿勢は、私が東京で公立高に通学していた頃と、変わらないようでした。

一方、私学は進学率の実績が命。難関大学への進学率が高い高校は、入学志望者が増えるから。検定教科書は使わず、授業では日本語で丁寧に文法を説明し、入試問題を解けるよう導きます。英検指導も手厚いのは、2級・準1級合格者数の実績が、生徒募集に直結するから。

National Instituteに勤めていた頃、大学受験がなければ「英語科」は体育や音楽と同様に実技科目に過ぎないと、実感しました。学習指導要領に記載される科目順が、国・社・数・理・体育・芸術の後、外国語であるように。高校生と同年齢であるのに。

一方、入試科目としての英語は、文系理系どちらの生徒も教えるため、授業コマ数や教える生徒数が多く、教科教育のみで手一杯。担任は、文理どちらかのみを教える国社数理、あるいは授業数の少ない体育の先生がやってね、となります。音楽は、教員不足の昨今、非常勤が当たり前になっています。

検定教科書型と、受験指導型、どちらが自分に合っているのかと考えます。前者では、生徒の学力によって授業スタイルも変わるので、一概にはいえないのですが。

(写真:National Institute勤務経験のおかげで、メンバー価格で都心に泊まれました。)



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