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PMの禁句「どのくらいかかる?」をやっちゃわないための考え方
こんにちは。筆者です。
よく「作業はとにかくメンバーに任せろ!マネージャーはプレイヤーとは仕事が違うんだ!」みたいな言説があります。
「作業はとにかくメンバーに任せろ」は読んで字のごとく、世間の皆さんが実施しているその通りだと思います。
しかしながら、「マネージャーはプレイヤーとは仕事が違うんだ」は勘違いしてる人多い気がします。
今日はそこについて綴ってみたいと思います。
マネージャーは上位職である
当然ですが、マネージャーはプレイヤーを管理する立場なので上にいます。
階層が違うので仕事の内容は違って然るべきです。
しかしながら、能力は下位層をすべて包含していないといけませんよね。
分かりやすい例で言えば、バイトの仕事何も知らないバイトリーダーっておかしくね?という話と同じです。
「結果を出す能力」ではなく「業務をする能力」である点には注意してください。
マネージャの仕事にはプレイヤーの能力が要る
マネージャの仕事を簡単に言えば、スケジュールを切って、メンバーに作業を指示し、その進捗を管理する仕事ですよね。実際作業するメンバーとは確かに仕事の内容が違います。
しかし、マネージャの仕事をするには実際作業出来る能力は必要不可欠ではないでしょうか?
たとえば、スケジュールを切には、目標達成にはどんなタスクが必要で、その各タスクはどれくらいの難易度で、どれくらい時間がかかるのか判断するには、自分でそのタスクを遂行できる能力が必要ではないですか?
メンバーに指示する時、誰にお願いするのかは、対象者のスキル等を加味して決めると思いますが、プレイヤーの仕事を全部理解して、どんな段階があって、という事を知らずしてスキルを判断する事なんてできませんよね。
前述の通り、上位職たるマネージャーには管理能力も求められますが、プレイヤーの仕事を出来るだけの知識あるいは能力がある前提で、他の人の能力を正しく評価し割り振る能力も求められるのだと思います。
能力不足なマネージャー
メンバーに出来る出来ないがあるように、マネージャーにも出来る出来ないがあっても問題ないと思います。
但しそれは、マネージャーの仕事の能力、つまり管理能力や評価能力の部分のお話で、プレイヤーの能力範囲はマネージャーである以上すべて出来ないといけません。
例えばシステムの開発案件でPMになったとき、
・タスクの分割がうまく出来ず、重さが偏ってしまう
・メンバーの能力評価が上手くできず、難しいタスクを振ってしまいスケジュールが押した
・進捗評価が上手くできず、リスケの調整が遅れてしまった
という辺りは、単に仕事ができないひよっこマネージャーなだけなので、メンバーには嫌われると思いますが、これから頑張っていけばいいと思います。
しかし、
・タスクの分割がしたが、具体的にどんな作業かはわからない
・メンバーの能力評価に、根拠がない
・進捗をパーセンテージで聞く等、評価をしていない
これらに該当する場合は、まだ十分にプレイヤーとしての能力が身についていない、即ちマネージャーになる資格がないレベルなのではないでしょうか。
「この要望対応したいんだけどいつまでに出来そう?」なんて聞いてしまうようなら、今すぐ能力不足を理由にメンバーに戻った方がいいかもしれません。
仕事は減らない
具体的なタスク実行はメンバーに任せて管理だけするマネージャーは一見するとタスクが減ったように見えます。
しかし、先ほどの例で言えば、スケジュールを切るタスクでは、全部設計してあとはコード書くだけまで行っている必要があると思います。
要は、実際のモノを作る必要は無いが、全工程の「答え」は誰より先に持っておく必要があるわけです。そうでないと、確認も評価も出来ません。
となると、別に仕事減ってませんよね。
むしろこれを、一番最初の見通しも立たない段階で、脳内だけで、しかもしっ歳の工程に比べれば遥かに短い期間で済ませる必要があるわけですから、ものすごい能力が求められます。
ここまでは最低限度、ここからが腕の見せ所
極端な話、顧客との対話だけでスケジュールを練り、作業を分担してメンバーをあてがって指示を出す所までは、正常系に過ぎません。
メンバーが急に忌引き連発したり、納期短縮の要望されたり、その辺の異常系への対策が万全に出来る事こそ、PMの腕の見せ所だと思います。
特にゆるめの社風な中小零細企業のやさしい管理職さんは、うっかりいつぐらいまでかかる?なんて聞いてしまうことも有るんじゃないかと思いますが、それはやさしさじゃなくてただの職務放棄なのでやめましょう。
と、ここまで書いていて、マネージャーって辛いなとつくづく思います。私も嫌です。
しかしながら、メンバーとして散々苦しめられた腹いせに楽して暮らすのはもうやめたいものです。
PMが修羅の道を歩むことこそ、炎上を踏まない最短ルートだという自戒の念を込めて今回は終わります。
では、また。
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