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もしも映画がゲームになったなら #1

ゲームプランナーのみえうです。
この記事シリーズは見た映画のエッセンスを抽出してゲームにアレンジします。版権もののゲームを作るわけではなく、何が楽しかったのかの分析とゲームへの再構築を題材とします。映画のネタバレが多く含まれますのでお気をつけください。
今回は第1回です。

今回の題材

今回の題材は「来る」を使っていきます。

感情が動いたポイント

よかったと思う点は二つあります。
 ①妻夫木聡の演技
 ②中盤から終盤の盛り上がり
①はゲームにしようがないので、今回は②を取り上げていきます。

②は一言でいうとアベンジャーズ感です。
前半は個人が頑張ってお化けに対処しようとします。後半になると全国からシャーマンを集め、大規模な儀式を行ってお化けを倒します。一気に規模が上がり、盛り上がってきたねーという感じが演出されます。ワクワクするので楽しかったです。一緒に見た友人はシンゴジラ感っていてました。

どうして感情が動いた

ワクワクはどこから来たんでしょうかね。こんなところだと思ってます。
①お話の密度アップ
②お話の規模が膨れる

①お話の密度とアップ
この映画は起承転結それぞれにかける時間が30分ごとではなしです。
起は1時間、承が30分、転結が15分ずつくらいのイメージ。展開する物語の内容はそれほど差がないので、起より転結のほうが濃縮されています。シャーマンが集まるシーンは転のシーンなのでお話の展開速度がガンガン上がっていくのの影響を一番受けていると思います。

②お話の規模が膨れる
前半は個人の問題、後半は国の問題です。出てくる人物も増えますし、死ぬ人数も増えます。なんか官公庁の偉そうな人まで出てきて、一大事感が出ます。

①と②のシンクロが映画のテンポを上げ、脳が興奮したのではないかなと思います。

ゲームにしてみる

この体験をゲームメカニクスに取り込むと、密度や規模がゲームの序盤中盤終盤で変化していくシステムになります。密度と規模を何で表現するのか考えていきましょう。

①展開の密度
序盤は敵を一体倒すのに10秒とかかかるが、終盤になると1秒とかで倒せる。出てくる敵の数が増え、討伐数のカウンターがゴリゴリ上がるようにする。つまり、1ゲームの中でプレイヤーキャラクターが成長するゲームになる。

②規模
①でも出したが出てくる敵の数が増える。ついでに敵の種類もゴリゴリ増えるようにする。基本的に敵で最も重要なパラメータは倒され方なので、敵の動きや攻撃方法はこだわらない。

ゲーム内容

①ジャンル
テニス(シューティング)
②終了条件
制限時間が過ぎると終了
③勝敗
ゲーム終了時のスコアでランキングする。
スコアは敵の討伐数に依存するので、なるべくたくさん倒したほうが良い
④概要
基本的にはシューティングの無双。プレイヤーに群がるゾンビをテニスで倒す。サーブをゾンビに当てるとダメージ。ゾンビにあたった球はプレイヤーに帰ってくるので、もう一度スマッシュを叩き込む。スマッシュもゾンビにあたると返ってくる。どんなに無理があろうと必ずボースは返ってくる。

ゾンビとの状況を確認しながら、ゾンビとラリーを続けることになる。たくさんゾンビを倒そうとすると自分のアクション回数が増えることになり、密度の向上を狙っている。そこで玉やラケットの種類を豊富にしてカバーする。

ゲームが進むと敵の数が増え、敵のサイズが大きくなるようにする。これで②の規模を担保する。最終的にはビルのようなゾンビをテニスで倒す。

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