【はじめよう親子遊び】誰でもできる「小麦粉粘土」の作り方と遊び方
【はじめよう親子遊び】は、様々な遊びを、どんな風に始めたらいいのか、具体的な方法や、道具の選び方、遊びの広げ方をお伝えするシリーズです。
初めてはさみを練習する時、初めてクレヨンを使う時・・・など、道具や素材との初めての出会いが、親子ともに楽しいものであったらいいなぁと願って、記事を書いています。
今日のテーマは「粘土」。
私は「粘土」が好きです。子どもたち、あるいは、親子に向けて、何か遊びの体験をやってください、ってお願いされると、最初に「粘土やりたいなぁ」って思うくらい、「粘土」が好きです。シンプルな素材なのに、1人1人、楽しみ方が違って、反応が違って、そして、誰もが夢中になっている様子を見ていることが、とても好きです。そんな大好きな粘土遊び、わくわくしながらご紹介します。
1.そもそも粘土遊びとは?
粘土遊びって、「粘土を使って何かの形を作る遊び」だと思っていませんか?もちろん、何かの形を作ることも、粘土遊びの楽しみ方の1つなのですが、「楽しみ方の1つ」に過ぎないのです。制作ありきじゃない。
粘土遊びは、まず粘土の感触を存分に味わう遊ぶところから始まります。手触りを感じます。チカラを加えると形が変わることを面白がります。ちぎると小さくなるのに、くっつけたらまた大きくなることを何度も繰り返します。長くなったり、ぺたんこになったり、丸くなったりと、色々な形に変わるなぁ、ってことを試します。
そんな風に無限に楽しめる「粘土遊びの一部」が「作品を作ること」なんです。
ですから、粘土遊びの時(実はどんな制作遊びでも同じなのですが)は、「何か作品を作ること」がゴールだと思わないでくださいね。お子さん自身が、粘土に触れている一瞬一瞬が大切で、存分に遊び尽くして「遊んだ!やりきった!」と思えることがゴールです。
2.粘土の種類
粘土、と言っても、様々な素材のものがあります。主なものでは、油粘土、紙粘土、小麦粘土。最近では、木粉や石粉を使った粘土など、変わったものもありますね。
小さなお子さんが初めて粘土で遊ぶならば、「小麦粉粘土」をおすすめします。手触りが良くて、柔らかく、感触を楽しむのに向いているのです。また、小麦粉だから、万が一クチに入れても大丈夫、と思うと、安心して遊べるんですよね。
小麦粉粘土で存分に感触を楽しんで、「こんな形のものが作ってみたい」という気持ちが湧いてきたら、次のステップとして「紙粘土」を使ってみるといいですね。「かるい紙粘土」として売っているものが、手触りが良く、仕上がりも軽くて、扱いやすいです。(紙粘土遊びの一例はこちらにも掲載しています。それ以外の遊びかたも、また別の機会にご紹介しますね。)
3.小麦粉粘土を作ってみよう
という訳で、小さなお子さんにおすすめの「小麦粉粘土」、自宅で簡単に作ることができます。自分で作れば、量も硬さも調節ができるのがいいところ。お子さんが寝ている時などに、大人1人で試して流れが分かれば、2回目以降は一緒に作って楽しんでもいいですね!
【材料(作りやすい分量)】
・小麦粉 1カップ
・水 1/2カップ
・塩 小さじ 1杯 ※腐りにくくするため
・油 大さじ 1杯 ※手触りをなめらかにするため
材料を全部混ぜ合わせます。水は一気に入れてしまわずに、少しずつ加減を見ながら足していくと作りやすいです。
こういう、ねちゃ、ぐにゃ、という状態から、更に混ぜて、全体が1かたまりになるようにします。
1かたまりになったら、ボールから取り出し、良くこねます。
しっかりこねると、なめらかになって美味しそう!これで完成です。
だいたい、大人の握りこぶしよりも、1周り小さいくらいの大きさです。
4.小麦粉粘土で遊ぼう
小麦粉粘土は、細かな造形よりも、感触を楽しむことに向いている粘土です。もちろん、形を作ってはいけないという訳ではないのですが、ぜひ、存分に感触を味わって、親子で楽しんでみてください。
最初は、触ること。0歳や1歳のお子さんにとっては、産まれて初めての手触りです。触るだけでも、充分に発見があり、楽しいことなんです。
触った後は、押したり、つぶしたり、握ったりして、反発を感じたり、形が変わったりすることを楽しむといいですね。ちぎってみてもいいと思います。(上手にこねてある小麦粉粘土は、ちょっと粘り気があってちぎるのに、少しチカラがいるかもしれませんので、その時には大人が手伝ってください。)
感触を目一杯楽しんだら、食紅を練りこんで、色のついたものを出してあげても喜びます。(もちろん絵の具でも色をつけることはできるのですが、せっかく「食べても安心」と思って小麦粉を使っているので、食紅を使う方が無難です。)
色をつけた小麦粉粘土を一杯ちぎったところ。色鮮やかで混ざってキレイですね。もちろん、粘土なので色付きのものを混ぜると元には戻らないのですが、そんなことは気にしなくていいです。マーブル模様になったり、色が変わったりすることも面白がってください。
ところで、大人が思っているような、「ころころ」や「にょろにょろ」は、実は絶妙な指のチカラ加減で作っている形で、かなり難易度が高いのです。大人が作るのはいいけれど、「初めて粘土」のお子さんには、無理に「こうやるのよー」って教える必要はないですよ。でも、小さな「ころころ」を大人が一杯作ってあげると喜ぶかもしれません。
「ころころ」を食べ物に見立てて遊んでいます。いいですね。
そんな風に、自由に粘土を遊び尽くしてみてください。
なお、小麦粉粘土は、数日~1週間くらいは使えます。遊び終わったら、まるめてラップでくるみ、ビニール袋に入れて、冷蔵庫に入れておくといいですよ。
5.まとめ
子ども1人1人遊び方が違い、子ども1人1人楽しみ方が違うところが、何より魅力な小麦粉粘土。存分に楽しみ尽くすことができたでしょうか。
粘土の遊びは、まだまだ発想を広げることができます。〈子ども自身が小麦粉粘土を作る遊び〉や、〈紙粘土を使った遊びのバリエーション〉など、これからもご紹介したいと思っています。
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