マガジンのカバー画像

信仰生活

6
信仰に関する記事
運営しているクリエイター

記事一覧

祈りとは何か

祈りとは何か

どのような時に祈ろうと思いますか、と尋ねられ、祈りたいときってそういえばいつなのだろう、考えてみるとわからない、そう思った。

その人は答えた。「わたしは、心を持て余したとき」と。

あまりにもそのとおりだ……。

心を持て余し……自分ひとりで抱えきれなくなったとき……わたしたちは祈る。日常的な祈りのほかに、痛烈に祈りたくなったことが人生で何度かあるが、嗚呼、心を持て余すという表現ほどしっくりくる

もっとみる
人をゆるし、ゆるされたいと願う

人をゆるし、ゆるされたいと願う

先日の教会の勉強会はとても学びがあった。考えていたのは、人が人をゆるすことについて。

状況説明をすると、中風の人というのは、手足が動かない人のことを言う。先天的なものだったり、後天的に麻痺してしまったり、まあ理由は問わずそういう状況にある人のことらしい。当時の考えでは病気は罪のあらわれであり、神が赦すまで治らないとされていた。つまり、病が癒やされる=赦されるということ。

4人の男が、中風の男を

もっとみる
放蕩息子の兄として

放蕩息子の兄として

新約聖書の中に「放蕩息子のたとえ」というものがある。ざっくりいうと、ある兄弟がいて、弟の方が父から財産をもらった途端、放蕩の限りを尽くして最終的に何もかも失ってしまった。飢え死に寸前にまでなった弟は、自らの天と父に対する罪を自覚し、息子ではなく雇い人として家に戻ろうとした。だが父親は弟の姿を見て大層喜び、もう息子と呼ばれる資格はないのだという彼に対し、上等な服を着せ子牛を屠り帰宅を祝った。ずっと父

もっとみる
信仰者というマイノリティ

信仰者というマイノリティ

あなたは子供の頃、神はいるって信じてた?

私の過ごしてきた社会において、神はサンタクロースと同じ扱いをされている。ちいさな子どもが、サンタクロースいる派/いない派にわかれて論争をする様子が、バラエティ番組で流れている。大人たちは当然、サンタクロースは自分たちであることを知っているから、いる派には素直で可愛い、いない派にはませてて可愛いという目線を向け、にこにこと見守る。

神だって同じだ。子ども

もっとみる

信仰初心者

わたしも日本人だから、お寺や神社には昔からよく行っていた。特に仏教はかなり好きで、幼稚園が仏教幼稚園だったこともあって、一時期はお寺めぐりもしていた。今も仏像が好き。美しいので。

神社でお守りを買うことだってあったし、受験期には担任の先生が全員分買ってきてくれた湯島天神の鉛筆を使った。お正月には年によってお寺に行ったり神社に行ったりして、今年も良い一年になりますようにと定型で祈った。

わたしは

もっとみる
ゆるすということ

ゆるすということ

※遠藤周作の『沈黙』の話を少しします

軽いパニックを起こした。きっかけは些細な、つまらないことで、そのつまらないことのせいで過去の自分がゆるせなくなり、そこに連なる今の自分、その肉体を汚らわしく感じ、全身を掻きむしりたくなった。

とりあえず寝た。他にどうしようもなかったので。本当は泣き喚いて叫んだってよかったけど、まわりに人がいたし、それを考えられる程度には軽い発作だった。

わたしは自分を罪

もっとみる