見出し画像

第5章■収穫祭当日

・まぶたのふくらみ

当日は大樹の保育園時代からの幼なじみ、隼人が撮影係で同行してくれることになっていましたので、大樹の家で待ち合わせをしました。

前々日までの雨模様もしっかり晴れてくれて、僕たちを応援しているような気持ちにさせる朝の青空の下で、カメラを回しながら挨拶をすると・・・大樹のまぶたが少し腫れています。

これは、、昨日酒飲んどるな、、、!!(笑)

・失敗も計画のうち

退院後はストレスからお酒の量が増えるのでは、と心配していましたが、仕事があるからと適量を嗜むようセーブしているようなので、楽しみがあることはいいことでもあるか、と思い許容するようにしています。

医学的な視点から見るとお酒は良くないでしょうけど、身体が動きづらい日々のもどかしさよりも、楽しみやワクワクのほうが大きくなれば、「もっと挑戦したい」「成長したい」という前向きな気持ちが保たれるのではないかと思っています。

ですので、大樹が大樹らしく、僕が僕らしくやりたいことを楽しんでみて、失敗したらそれはそれでまた修正すればいいや、そういう気持ちで取り組んでいます。

・大きな一歩

現地に到着し、参加者の皆さんに開催前のご挨拶をして、いざ練習通りのセット完了。
隣接する公園で少年野球の試合が行われていたので、たくさんの人で賑わっていました。

すると、早速オーダーが。
色々と考えていたオーダー受付の動線も、いざやってみるとなかなか噛み合わない点もありましたが、なんとか初オーダーを完遂。


一つ大きな壁を越えた瞬間でした。
大樹が倒れてからこの瞬間まで約1年間、長かったようなあっという間だったような、そんな感慨に耽っていると、ありがたいことに立て続けにオーダーが入っていきます。


・心の支え

ちょうどこのタイミングでRe:Cell Kitchen御一行や僕たちの家族も続々と到着し、野球観戦の親御さんたちがキッチンカーを見つけて買いに来てくれました。
キッチンカーの集客効果、恐るべし。


会計レジをタブレットで分かりやすいように作ろうと思っていましたが、この準備が間に合わず受付を行う大樹側に負担をかけてしまいました。
ですが、Re:Cell Kitchenさんや隼人や家族がうまく助けてくれて事なきを得ましたので、ホッとしました。


回転を重視せざるを得ない状況になったとき大樹担当の領分を僕がやってしまったり、少し改善点は残りましたが、大忙しのなか大樹の笑顔が見れて僕も嬉しく感じました。


・最高でした!


フードメニュー完売という大成功で復帰第1戦目を終え、大樹に感想インタビューの撮影をしました。


「最高でした!」

その時の笑顔が、子どもの頃の大樹の笑顔そのもので、僕は思わず胸にくるものがありました。


撮影後、お客様から「辛いものはあまり食べないけど、本当に美味しく全部頂いて、とても身体が暖まりました」という感想を頂いたことを思い出して、噛み締めながら余韻に浸りまました。

今村さんに撤収のご挨拶をし、今後大樹のリハビリを活用して今村さん達が病院で取り組んでいる運転再開についてなど、連携を取って記事にもしていきたいですね、といった今後の展開を話しつつ、固い握手と記念撮影で収穫祭は幕を閉じました。


心地よい疲れを感じながら、感じたことのない筋肉痛を体の奥に潜ませて帰路につきました。
ちなみに、大樹は隼人と一緒に祝杯をあげたようです(すぐ飲む!笑)


【続く】

#READYFOR #クラウドファンディング  #ミドリストア #障がいがあっても起業できる #薬膳 #スパイスカレー #クラフトコーラ #福祉車両 #キッチンカー #脳卒中サバイバー #脳卒中 #脳卒中リハビリ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?