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『選ばれない私』の葛藤


私は、今までの人生で、
選ばれることがほとんどなかった。

小児病院ナース時代も、
病棟からイベントに1人出すというとき、
必ずいつも同期(病棟の同期は1人)
が選ばれた。

イベントや新しいことが
人一倍大好きなのに…

私は選んでもらえないんだと思うと
さらにやる気も意欲も低下した。

↑今思えば、
 辞めたいと師長さんに何年も言っていた訳だから
 そりゃ、病棟の代表として
 イベントに出させる訳はない苦笑


その後も、
様々なコミュニティに入ってみても、

好きなことをたくさんしてきた人、
極めたものがある人、
とにかく行動力のある人

は、
色々なお誘いやお声がかかるけれど、

私は親の言うまま歩んできた人生で

これと言って
何か極めてもいないし、
秀でているものがないから

やはり選ばれないんだと
実感することが続いた。



『選ばれない私』の姿は、
自分で見ていて、

ガツーン!という衝撃はないけれど、

ジワジワと心に黒いインクが広がって
影を落としたり、

あーやっぱりね…と
また自分の価値がないことを
証明していくかのようだった。



結局、周りがどれだけ止めても
好きなことを極めた人の価値は大きい。

でも、私は、
好きなことを仕事にして良いとか、

将来何になるか分からなくても、
好きなことを
とにかく好きなだけやっていいよ!

という家庭で育っていないので、

むしろ、
好き勝手にやってきた人、
目の前のことだけやって将来を考えていない人

=悪

くらいのテンションで
教え込まれて育ってきた。

↑バブル崩壊の頃に
 親は不景気の中で子育てしてきた世代だから、
 まだまだ、高学歴高収入が
 何よりも幸せという世間の考えが
 そうさせていたんだと思う…


だから、私は、
得意&やりたいと思ったことが、
小さい頃はあったのだけど…

うちはお金がないからダメとか、
そんなの才能が無いから就職できないとか、

とにかく全て否定されて育った。


しかも、たまたま
ある程度勉強もできたことから、

父親からは

「お前は看護師になって、
 女1人でも自立して稼いでいけるようになれ。
 看護師なら一生仕事に困らない。
 あわよくば、医者と結婚しろ」

と5才くらいから言われ続けた…

↑我が家はめちゃくちゃ普通の
 サラリーマン家庭 笑


高校の時に、
美術部でもないのに、
美術の先生から

「美大を目指さないか?教えるから」

と声をかけてもらったり、

家庭科の研究発表(夏休みの宿題)で
学校代表に選ばれ、
家庭科の先生からは、

「家政科良いと思うよ!」

と声をかけてもらったけれど、

ウキウキしながら、
親に褒められると思って報告すると、

全て否定された。

「そんな学部行って、
 何になるの?
 食べていけるの?

 教員だって狭き門だから
 試験受からなかったら何にもならないよ」

そう言われて、
気づけばぜーんぜんやりたくもなかった
看護師になる道しか

親は照らしてくれなかった。


もちろん、今、
自分が親になってみて
親の想いとか愛情だったことは
分かる。

時代もあったし、
親も長女の私を
まずちゃんと育てないと!
というプレッシャーもあったと思う。

でも、もしかしたら、
私にとっては
それが合わなかった…

否定されていると感じ、

看護師の資格を取らないと
何者にもなれない自分

才能も何もないから
看護師になるしか
社会で価値が提供できない自分

そんな自分をどんどん作り上げ、
いつしか、
どんどんネガティブ思考に陥り、

常に自信がないし、
毎日、自分は何やってるんだろう?
というループに陥っていた…


今思うと、
『選ばれない私』は、
自分が作り上げたものなのかもしれない
と感じる。

実は、ちょこちょこ
選ばれてもいた。

高校の美術の先生や
家庭科の先生、

それ以外にも
必要とされた場面はたくさんあった。


でも、その道を選ばなかった。
だから、選ばれたことも忘れていた。


才能を見出してくれた方の声を無視して、
それを選ばなかった結果、

自分の才能や価値を
否定し続けることになり、

才能や価値を発揮できる場所に
行こうとしなかったから、

『選ばれない自分』
になっていったのかもしれない。


なんだか難しい話
になってしまったが、

『選ばれる私』というのは、

自分の能力や価値を
見出してくれる人がいる場所で、

自分の能力や価値を
評価してもらえる環境で、

自分の能力や価値を
提供して初めて

選ばれるということ。


幼い頃の私は、
自分で選ばなかった。
選べなかった。

選ぶ勇気や
選ぶ責任が怖かった。


だから、親のせいにしてきた。

自分がやりたくて
やっているんじゃない。

私は親の言うまま
生きてきたから
こうなっている…

と言うことで、

その勇気や責任から
逃げてきたのだ。


さぁ、じゃあ、
ここからどうする?

どうしていくの?


ここからの私の人生が
どうなっていくのか?


勇気と責任を持って
自分で選んでいくしかない。


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