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誰もいなくなった話。

ある夏の昼下がりだった。

暑くて頭がぼおっとしていて、ふらふらと家の廊下をあるいていると、仏壇が置かれている部屋から、ふうっと線香の薫りがした。

なんとなく、ふらっと仏壇の部屋に入ったが、昼だというのに真っ暗で部屋の奥がよく見えない。祭壇に誰かの遺影がみえるがそれも誰だかよくわからなった。
線香の煙が、ゆらゆらと遺影に向かって立ち上っている。

よくみると、遺影は2枚飾ってあった。もっとよく見ようと目を凝らしていると…


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