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授業の中で「教える」以外の時間を増やす

はじめに

先生の仕事の8割は『授業』です。勤務時間のほとんどが、この授業に充てられているといっても過言ではありません。そのため、大量にある事務作業や雑務等は、すべて放課後にやる必要があります。
教員の業務量を考えたら、これを勤務時間内にやるのは無理ゲーです。そのため、今までは残業してカバーするしかない、という先生も多かったのではないでしょうか。しかし、教員は法律上は基本的に残業を認められてはいません。そのため、もし定時退勤していたら(本来はいいはずなのに)いつまで経っても業務が終わらず、他の先生に負担がいって、よけいに残業しないといけなくなり、、、という悪循環に陥ってしまいます。それは悪手です。ではどうするか。
今回の記事では、1つの解決案として「授業の中で『教える』以外の時間を作ってみる」という提案をしたいと思います。仕事をする時間がなくてどうしても残業が無くならない、という先生方は、ぜひ最後までお読みください。


主体的な学習者としての子どもを育てる

まず、この提案の大前提として「子どもたちが自分で学びを進められる状態」を作り上げる必要があります。これは容易なことではないです。なぜならこれは「一斉指導」からの脱却を意味するからです。
今回の記事ではその方法論については省略しますが、ここが出来ていない状態で先生が「教えること」を止めてしまうと、ただの放置なのでやめておいてください。
参考文献として、ぼくが推している『学び合い』という授業スタイルの書籍を以下に挙げておきます。こちらを読めば『学び合い』を通して子どもたちの自立した学習の姿が見えてくると思うので、ぜひ参考にされてください。

授業の時間、教師はどう動くか

子どもたちが主体的に学習しているという前提ではありますが、それをそのまま鵜呑みにするのは良くないと考えています。どこまでいっても、まだまだ子どもです。当然、サボりたい、遊びたい、怠けたいという気持ちは起きるし、その誘惑に負けることもあるでしょう。
なので、教師はきちんと「いつでも手助けに行くよ」というスタンスを持っておくことが必要だと思います。そのスタンスの上で、子どもたちが主体的に学習しているとみなせば、教師は授業中に以下のような動きが出来るでしょう。

①教材研究

先生の仕事の本丸はやはり『授業』です。なので、教材研究の時間はどこかで確保しておきたいと思います。そこで、授業の中で教材研究を進めてしまう、というのはアリかなと思っています。
例えば、子どもたちが学習を自走している状態であれば、教師はそれを見守りながら教科書の次時のページを読み、板書計画やプリントの準備、学習内容のポイントの整理等ができるかもしれません。

②成績処理

「先生の仕事の8割は授業」と言いましたが、それは子どもたちも同じです。学校生活のほとんどの時間を、子どもたちは授業の中で過ごします。そのため、授業の中の姿こそ評価してあげるべきだと思います。
ぼくは、通知表の所見などは学期末・年度末ではなく普段から書くようにしています。そうすることで、余裕を持って仕事をすることができると感じます。その詳細のやり方については、下記noteにまとめてあるので、ぜひそちらもご覧になってください。

③提出物のチェック

例えば、毎日の宿題やノート、テストの丸付けなどを休み時間や放課後に行っている先生も多いと思います。そこで、授業のスキマ時間にこうした業務をこなすのもオススメです。タイミングによっては、課題が早めに終わった子たちへ返却まで出来てしまうでしょう。

ちなみに、テストの丸付けは授業時間内に完結させた方が子どもも先生もハッピーです。そのための方法を『霹靂一閃ライトニング採点』と名付け、別のnoteにて公開しています。ぜひそちらも参考になさってみてください。

さいごに

繰り返しになりますが、こうした教師の動きはあくまでも「子どもが主体的な学習者として育っている」ことを前提にして行うべきだと思います。なので、年度当初からそのように子どもたちを育てる意識を持って、日々の教育活動を行っていくべきだと考えます。
文部科学省が目指す「個別最適な学び」の中には、子どもが水からの学習状況を把握し、主体的に学習することができるようにすることが求められています。ぜひ、こうした力を育てることを前提にしていきたいものです。

また、ぼくは個人的に教員の働き方改革に関する情報を X(旧Twitter)を中心に各SNSで発信しています。また『定時退勤がちサロン』というオンラインサロンを運営しており、2024年3月現在、150名を超える先生方と一緒に、情報共有や勉強会を行いながら、先生方の働き方改革のサポートをさせていただいています。
こうした活動に興味があれば、ぜひぼくのXアカウントからお声かけいただけたらと思います。よろしくお願いします。




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