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編集の仕事 2022 『ジ・アート・オブ・めめめのくらげ』 村上隆・著

編集人生の中で、もっとも刊行までに時間がかかったのではないかと思われるのがこの本。およそ6年の歳月がかかった。
村上隆さんの長編映画『めめめのくらげ』のメイキング本。
当時を知るスタッフが村上さんの会社にはもういなくて、膨大なデータを一つ一つ開いてはそれがなんなのかを探り、仕分けをしていくという作業を延々と繰り返した。
また当時制作に関わった人々にインタビューをし、そして打ち合わせや映画の撮影の様子を記録した映像をすべて見るという、、、、とてもゴールが遠い仕事だった。
そうした調査を何年か続けているうちに、あるとき、まるで自分がその現場にいて一部始終を見ていたような、そんな錯覚に襲われ、全てが立体的に立ち上がってきた。これは本当に不思議な体験だった。

一緒に編集をしてくれたカイカイキキの高橋実和さんが、先日、美流渡を訪ねてくれて、当時の話で盛り上がった。
第三子がまだ小さくて、村上さんへのプレゼンの時は、いつも一緒に連れていて、めちゃくちゃ村上さんがあやしてくれたことを思い出した。

14日から編集の仕事を展示するにあたっての副題「アーティストとゴールの見えない道を歩いていたら30年が経っていました」と付けたとき、ふと村上さんの顔が浮かんでいた。

カイカイキキ


https://www.amazon.co.jp/dp/4939148777/

info

イラストレーターのすずきももさんが運営する、とても素敵な本とカフェとギャラリーがある「ポンピイェハウス」で、森の出版社ミチクルの本と來嶋の編集の仕事を並べた展示を行わせていただくことになりました!

森の出版社ミチクル 本とカゴと土偶 
11月1日ー25日(火水休)
森の出版社ミチクルの活動では、これまで制作した本とともに、最近熱心に取り組んでいるかご編み、野焼きで作品をつくっている縄文土偶も販売させていただこうと思っています!

來嶋路子 編集の仕事
アーティストと一緒にゴールの見えない道を歩いていたら30年が経っていました
11月14日ー25日(火水休)
20歳からアートの本の編集に携わるようになり、さまざまなアーティストの画集や著作集などを担当。これまでつくったアートブックを一堂に並べます。

トークイベント
アートブックの編集について話します
聞き手 佐藤優子(編集者・ライター)
11月17日(日) 14:00-15:30
先着当日20名(予約不要) 1500円(ワンドリンク付き)

満員御礼
カゴ編みワークショップ
11月24日(日) 13:00-15:00くらい
定員5名 2000円

要予約 michikururu@gmail.com

プロフィール_來嶋路子 くるしまみちこ
@ michikokurushima
東京出身。大学4年生の頃から、美術出版社でアルバイトを始め、その後『みづゑ』編集長、『美術手帖』副編集長など務める。東日本大震災を機に北海道岩見沢市へ移住。その後もアートやデザインの本の編集を続ける。2017年より人口300名ほどの美流渡地区で出版活動を始め、ローカルのつながりを生かした本づくりを行う。マガジンハウスWEB「colocal」で日々の暮らしを連載中。
ポンピイェハウス
@ponpiyehe
北海道札幌市中央区南6条西24丁目1−27
11:00−18:00(金・土22:00まで)


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