見出し画像

【質問回答】恋愛感情の冷めた夫の匂いに、耐えられない。どうすればいい?

今週でいよいよ、娘の高校4年生が終わり、夏休みに突入します。
イタリアの高校は5年間あって、6月に学年が終了するのです。

自分は人としても、女性としても、母としても、嘘でしょというくらい不届き者であるがゆえ、何年にもわたって猛勉強をし続けなければならない人間の寝食のサポートをするというのは、大変な修行です。

一年を通して常にテスト期間であるのも恐ろしいことなのですが、さらには多くの先生が現実離れしているほど理不尽なうえ、自分自身にはスタバのフラペチーノよりも甘く、生徒には鬼舞辻無惨のように厳しく残酷であり、一科目でも赤点で通過すると留年が決まってしまう。そんな、イタリアでの地獄の高校生活。それも、残すところあと1年となりました。

自分はこれまでに何度、幾人もの先生の自宅に時限爆弾を送ってやろうと思ったか知れません。

テスト日とともに、まったく教えてない範囲を含めたテスト範囲を指定する。そして先生本人が当日忘れて学校に来ない。理由として「忘れていただけだから大丈夫」とか「バカンスに行ってたの」とか言ってしまう。そしてそれを抜き打ちで別日にねじ込んでくる。ものすごく広いテスト範囲のすべてを暗記して、すべての問いに正解した子にも、低い評価を下す。テスト範囲はテスト範囲であって、それを超えて、もっと想定外の学びの成果を見たいのよ。ということらしい。なんだろうこのアーティスティックな理由は。

もちろん、感動するほど素晴らしい先生もおられるのです。けれども、こういうことを聞くたびに、ワイは、ワイは…!自分の堪忍袋の尾が伸びて伸びて地球を一周してしまうかもしれないと思いながら、かつ今にもグーグルでプラスチック爆弾の作り方を検索するぞという気分で、暮らしております。

それも夏休みの間は一旦おさまるので、質問回答にますます力を入れていきたいと思います。本日はこちらのご質問にお答えしますよ。

女性って、匂いに敏感ですよね。私も自分の嗅覚はもはや第六感だと言っていいのではないかと思うくらいに敏感です。嗅覚のみがHSPといいますか、嗅覚を通して野生の勘が働いております。

車の窓を開けると、ああどこか遠くの家でバーベキューをしているなとか、この地帯のどこかにパン工場があるのだなとか、どなたかの家に入ったときに、冷蔵庫にキムチがあるな!とか、そんなことまでわかったりします。

さて、このご質問は、心と匂いの関係についてどう思うかという問いなのですが、私はこの相談内容についての大事なポイントというのは、ご主人さまの匂いについてのことではないと思います。

匂いが嫌になったのは、他に原因があることだろうと思うからです。

ご主人さまは、質問者さまが好きになって、この人となら一生連れ添うことができるだろうと思って結婚したお相手だと思います。けれども、今は一緒にいる喜びを感じられず、恋愛感情どころか、愛情すらも冷めてきてしまっています。

そして質問者さまは、彼の匂いが嫌いであるということを問題として私に質問をくださったわけですが、私はそれが問題のコアではないと思うんです。

愛情が冷めてしまった相手について、「その人の匂いが嫌なのだが、どうしたものだろうか」「身体が嫌がっているのだから離婚したほうがいいだろうか」というのは、まるでとんちんかんな質問ではないでしょうか。まず、匂いのみが原因で離婚まで発想が至るわけではないと思うのです。

愛情が冷めてしまった相手について、別れるべきなのか、それとも愛情を回復させたほうがいいのか、回復させるならそのために何ができるのだろうか、これから自分はどうしたらいいだろうか。というならわかるんです。でも、匂いが嫌だからどうのこうのというのは、二次的でしかないことをメインの問題として扱っているにすぎず、問題の大元を誤魔化していることだと思うんですね。

私はそれにより、質問者さまは問題のコアに蓋をしてしまう癖、嫌なことをつい我慢してしまう癖があるように思いました。
なぜご主人への愛情が冷めてしまったのか。今のあなたは、そこを見ることからズレてしまっているように思うんです。

あなたがご主人との関係において、なにか我慢していることがあるはずなんです。だから愛情が冷め、だから匂いが嫌になり、だからそれが問題に感じられるのです。

質問者さまの書かれているように、身体は正直だというのは、言いえて妙だと思います。身体がご主人の匂いを嫌だと拒絶するのは、その匂いの相手が、あなたがあなたに嫌な我慢を強いるトリガーであり、その我慢がストレスの元だからです。

だから、あなたが嫌がっているのは、ご主人の匂いではなく、あなた自身の我慢強制力のほうなのですね。その結果として、我慢の対象となっているご主人の匂いに、嫌悪感を感じるようになってしまったのだと思います。

上の質問文には、ご主人さまについて、経済的にどうだとか、生活態度がどうだとか、コミュニケーションがどうだとか、あるいは賭け事をやめないとか麻薬をやめないとか不倫をやめないとかいう、なにかしらあなたにとって大問題だと感じられることが一つも書かれていません。あなたのおっしゃるとおり、家族として大切だと思える、良き夫なのだと思います。

匂いがどうのこうのと言っている場合じゃない!と考えられるほどの、何か大きな問題がない。だとすると、ではそのご主人さまに対して、なぜあなたの愛は冷めてしまったのでしょう。ここについて、よくよく考えてみてほしいのです。

あなたがなにを我慢しているのか、これが要点です。

きっと、なにか小さないろんなことに、目をつむってきた。
大事にするほどでもない不満に、蓋をしてきた。
そこにまっすぐに向き合わないから、彼の匂いが嫌になっているのだと思います。ある意味、身体のサインですよね。

そこにてこを入れてみないと、ご主人さまの匂いに嫌悪を感じてしまうのは変わらないと思います。そして、たとえ匂いを理由にご主人さまと別れたとて、あなたに我慢癖があるかぎりは、また恋人や近所の人や職場の人などに我慢を重ねることで、異様に声が嫌いだとか、匂いが嫌だとか、顔が嫌いだと感じられる相手が出てくることだろうと思うんです。

もちろん、別れることが良くないという意味ではないんですね。ただ、一度は生涯の伴侶だと心に決めた相手をこんなにも嫌悪するという、とてもドラマチックでもあり、かつあなたの今後の未来を左右するきっかけとなりうる問題が現れたわけですから、これを上手に乗りこなして、あなたをこれからもっと輝かせるきっかけにしてみるのが良いと思うんです。

ご主人さまとの間の、なにに我慢をしてきているのでしょう。
あなたは、それをなぜ我慢してしまったのでしょう。

どうか自分を責めずに、大胆に開けっぴろげに、図々しく、善悪なんて無視して、身勝手に、幼く、ワガママに、自分自身に自分を開いて感じてみてください。なにが嫌だったのでしょう。本当はどうしたかったのでしょう。本当はどうして欲しかったのでしょう。それをどうして抑え込んでしまったのでしょう。なにが憎いのでしょう。誰のせいなのでしょう。どうすれば許せるのでしょう。

あなたがあなたのお母さんだったら、あなたがそうしてひとりで自分の思いを黙殺して押し込めていることを、どう感じますか。
あなたがあなたを創った神だったら、ひとりぽつんと地球に降り立って生きるあなたのその体験を、どう見るでしょう。

こんなふうにして、自由に、自分を見る観察点を好きなように離しながら、自分の中を探検してみてください。

そこでもしも、自分が見ないことにしてきてしまった何かに思い当たったら、それが嫌な匂いの発生源です。彼はあくまでも外側の現象だからです。

その匂いの発生源となっている事柄に関して、これまで自分が取ってきたのとは違ったアプローチをとってみましょう。蓋をしてきたのなら、蓋をしない。目をつむってきたのなら、目をつむらない。黙ってきたのなら、黙らない。朗らかに、自分の気づきを伝えてみる。どうせわかってくれないと思うなら、わかってもらうのを期待しない。

きっと、ご主人さまとの間に、波風か、春風か、突風か、なにかの風が吹くことでしょう。そこに自他への思いやりと尊重を駆使しつつも真っ直ぐに対処するうちに、この匂いの問題は、いつの間にか迷いの対象ではなくなっていると思います。そしてあなたも、今よりきっと自然な輝きが増していることと思います。

深刻にならず、心理テストをするときみたいに遊び半分で、気楽に取り組んでみてください。その遊び心こそが、匂いの発生源の発見に一番役立つツールです。我は変化自在だ。人生とは実験だ。という感覚で取り組んでみてね。応援しています。

それでは、またね。

毎日無料で書いておりますが、お布施を送っていただくと本当に喜びます。愛と感謝の念を送りつけます。(笑)