生まれ変わった子供たち（日本語・英語・フランス語）

　その若いお母さんは、キャンプ場でカレーを作っていた。若いお父さんは、川で子供たちを遊ばせていた。４歳と５歳の姉妹だ。あさひとゆうひと言う。
　夕食の時間になると、一家は四人でカレーライスを食べる事になった。
　「あーちゃん、ニンジンさんは嫌い」
　あさひがお皿からスプーンで避けた。ゆうひは黙って食べている。
　「……ダメよ。食べなさい」
　「ママ、どうしてニンジンさんは赤いの？」
　「それは甘いからだよ」
　若いお父さんが答えた。ニンジンは根の果実だとか説明している。
　「え？ニンジンさんは甘いの？」
　あさひは信じられないという顔をしている。
　「家のミキサーでジュースにして飲んでいるじゃない」
　若いお母さんがそう言うと、幼い姉妹は、そう言えばという顔をしていた。
　「……あのジュースはニンジンさんだったんだ」
　あさひは何か深く感心したように頷いていた。
　その様子があまりに大人びていたので、みんな笑い出した。
　それはよくある会話だった。夏のキャンプ場でのひと時だ。
　夜、帰り道、若いお父さんが運転するランドクルーザーは、本州を結ぶ海峡の大橋に差し掛かった。後部座席で、二人の幼い姉妹は眠っている。若いお母さんは助手席にいた。
　不意に、サイドミラーに急速接近する車が見えた。動きがおかしい。
すぐに若いお父さんに注意を促したが、遅かった。激しい衝撃音がして、後ろから追突された。ランドクルーザーであれば、パワーで負ける筈がなかったが、この時、後ろから追突され、ガードレールにぶつかった。一家の悲鳴が、車の中で響いた。
　若いお父さんは、逃れるため、加速しようとした。だが再度、車は激しく追突してきて、ランドクルーザーはガードレールを突き破って、大橋から海峡に落ちてしまった。
　「あさひ！ゆうひ！」
　若いお母さんは転落する車内で叫んだ。
　「ダメだ！脱出するぞ！」
　若いお父さんはランドクルーザーが着水するとすぐに、運転席の扉を開けた。若いお母さんも助手席の扉を開けて、海中に舞う。すぐに後部座席に向かおうとしたが、若いお父さんに止められた。海の中で首を横に振っている。幼い姉妹は車の窓から、こちらを見ていた。
　若い夫婦は海面に一度顔を出すと、もう一度海中に潜ろうかと思ったが、ランドクルーザーが急速に海底に向かって沈んで行くのが見えた。もう間に合わない。
　「早く助けを呼ぶんだ！」
　若いお父さんは、若いお母さんの手を取ると、岸に向かって泳ぎ始めた。
すぐに海上保安庁が出動し、幼い姉妹の救出作業に取り掛かった。だがどうやっても、時間がかかる。ダイバーが海底に落ちたランドクルーザーに向かったが、後部座席に幼い姉妹の姿はなかった。前席の扉が空いていたので、流されてしまったのかもしれない。
　「探して！まだ生きている筈よ！」
　若いお母さんは半狂乱になって叫んだ。
　車の窓からこちらを見詰めていた二人の眼差しが、頭から離れない。
　それからボートが海上を走り、ダイバーが付近の海底を探した。巡視船がクレーンでランドクルーザーの引き上げ作業に取り掛かる。大橋の上では、警察が追突した車を調べていた。
　飲酒運転だった。運転手は地方公務員だった。そしてどういう運命の巡り合わせか、海上保安庁と県警による合同救出作業の指揮を執った県警本部長の息子でもあった。
　若いお母さんは、夜の大橋の下で慟哭していた。傍らに立つ若いお父さんは無言だった。
　一体どこに生存ルートがあったのか、ずっと考えていた。だが答えは出なかった。
　こちらに過失はなかったかもしれない。だが判断ミスはなかったか？
　あの時、後部座席の子供たちを助けて、車から脱出できなかったのか？
　ランドクルーザーは重く、急速に沈んでいた。子供たちまで助けていたら、大人でも二人とも助からなかったかもしれない。だから先に二人で車の外に出た。これが判断ミスなのか？
　若いお父さんは、拳を地面のコンクリートに振り下ろした。
　どうにもならなかった。
　結局、遺体は見つからなかった。車の中から、靴だとかそれらしい遺留品は見つかった。
　葬儀はひっそり行われた。姉妹の遺影を残して、それ以外の品はしまわれた。
　残されたお母さんとお父さんは悲嘆に暮れた。だが二人はまだ若かった。
　それから約一年後、一家は新しい子供を授かった。双子の姉妹だ。
　流石に、これには運命を感じざるを得なかった。
　だが双子の姉妹が生まれると、あさひとゆうひの遺影も隠された。
　新しく生まれた子供たちは、それぞれ朝顔と夕顔と名付けられた。
　家には再び子供たちの声が響き、時が巡って４歳を迎えた。
　その日の夕食はカレーだった。家で作ったありふれたカレーライスだ。
　朝顔はお皿の上でしばらくの間、ニンジンを見ていた。だがスプーンですくって食べる。
　「……ニンジンさんは、本当は甘いんだよ。だから赤いし、根の果実なんだよ」
　お父さんが反応した。思わず、カレーを食べる手を止めて、朝顔を見る。
　「うん。前にミキサーでジュースにしてニンジンさんを飲んでいたからね」
　夕顔もそう答えて、二人の姉妹は微笑んでいた。
　お母さんは完全に止まっていた。あれから台所のミキサーはしまったままだし、当然ニンジンのジュースも二人には与えていない。そもそもこの二人に、ニンジンの話はしていない。
　だが以前から朝顔が、ニンジンが好きでもないのに、何とか食べている事には気が付いていた。理由までは分からない。まさかと思うが、朝顔はあさひで、夕顔はゆうひなのか。
　「……二人はどこでその話を聞いた？」
　お父さんは慎重に尋ねた。お母さんは固唾を吞んだ。
　「え、前にパパがキャンプ場でそういう話をしたじゃない？忘れちゃったの？」
　朝顔は明るく笑顔で言った。お父さんは目を見張った。
　あれからキャンプ場には行っていないし、朝顔と夕顔にはそもそもキャンプ経験がない。
　だがお母さんは突然二人を抱きしめた。
　「あさひ！ゆうひ……」
　「……お母さん痛い。それに今は朝顔だよ」
　朝顔が笑顔で言った。夕顔も頷いている。
　お父さんは立ち上がると、ずっとしまっていたあさひとゆうひの遺影を取り出した。
　「これ、私だよ」
　朝顔が写真のあさひを指差して言った。夕顔もゆうひを見て自分と認めた。
　「二人は、あさひとゆうひなの？」
　お母さんが改めて尋ねると、二人は頷いた。
　「うん。そうだよ。私たちはあーちゃんとゆーだよ」
　朝顔は得意げな顔をして言った。夕顔も少し胸を張っている。
　「私たち、海で死んじゃったけど、おウチに帰してって､エンマさんに頼んだの」
　「……エンマさん？」
　耳慣れない人名が出て来た。そんな人は知らない。一体誰だ？お母さんは首を傾げた。
　「仏教説話で出て来る閻魔大王じゃないか？」
　お父さんは言った。当然、そんな難しい話は、以前も二人には聞かせた事はない。
　そもそも教育の方針として、そんな話をするつもりは全くなかった。科学的じゃない。
　だがこの二人は、あさひとゆうひの時にも、与えていない知識を持っていた。
　「そのエンマさんとどういう話をしたの？」
　お母さんが尋ねると、朝顔は言った。
　「私たちがお父さんとお母さんのところに帰るためには、いい子にしていなければ、ならないって言われたの。だからテスト？を受けたの」
　朝顔が説明した。夕顔も頷いている。お父さんは尋ねた。
　「……一体どんなテストを受けたんだ？」
　「河原で石を積み上げるの」
　朝顔がそう答えると、夫婦は互いの顔を見た。朝顔は話を続けた。
　「先にゆうひをお父さんとお母さんのところに帰したかったから、ゆうひを手伝ったの」
　「……私もあさひを先にお父さんとお母さんのところに帰そうと思って、手伝ったの」
　夕顔もそう言うと、朝顔が笑顔で頷いて言った。
　「そしたら、いきなりパンパカパーン！って、すぐにゲームクリアになって、鬼さんも踊って喜んで、エンマさんからＯＫが出たの」
　朝顔がそう言うと、夕顔も言った。
　「……他の子たちもいたけど、鬼さんに崩されるか、風が吹いてダメだった」
　夫婦は沈黙した。それは賽（さい）の河原ではないか。よく抜け出せたものだ。
　「それからエンマさんに褒められて、しばらく赤くて大きな家にいたの。遊んでいたよ」
　朝顔が言った。夕顔も続ける。
　「時々、お父さんとお母さんの家が見えていたけど、その時が来たら、川を渡って戻ったの」
　それで今に至るらしい。信じられない話だった。
　だが朝顔があさひの記憶を持ち、夕顔もゆうひの記憶を持っていた。
　「……あの時、助けられなくてゴメンね」
　お母さんは泣いていた。海の中で、車の窓から見えた二人の最後の顔が忘れられない。
　だが今ここに二人の笑顔がある。もう絶対に失ってはならない。
　「ううん。私こそ死んじゃってゴメンね。何とか車の外には出たんだけど……」
　朝顔が夕顔を見た。夕顔も頷いている。
　「途中でダメだった。けど二人で手を繋いで、強く思ったの。そうしたらこうなった」
　お父さんは無言だった。ずっと横を向いている。
　それから、朝顔と夕顔は、成長するにつれて、あさひとゆうひの話を段々しなくなった。
　そして成人する頃には、二人は前世の記憶を完全に忘れていた。
　だがお母さんは、成人してから二人に、あさひとゆうひの写真を見せながら、夏のキャンプ場の事件とニンジンの話をした。躊躇いもあり、閻魔大王の話まではしなかった。
　二人は何となく、そんな事もあったかも知れないが、よく分からないという反応だった。
　お母さんは、盛んにその時の話をしたが、二人からもうあの世の話は出て来なかった。
　お父さんはずっと無言だったが、特に何も言わず、満足している様子だった。
　「私たち、生まれ変わった子供たちだとしても、お父さんとお母さんの子供だよ。ね、ゆー？」
　朝顔がそう言うと、夕顔も頷いた。
　「ええ、あーちゃんとゆーはずっと姉妹で、お父さんとお母さんの子だよ。ずっとね……」

　　　　　　　　　　『シン・聊斎志異（りょうさいしい）』エピソード32

　　　　　　　　　　　　　　Reborn children
　
　A young mother was making curry at the campsite. A young father was letting their children play in the river. They are a 4-year-old and a 5-year-old girl. Their names are Yuuhi and Asahi.
　When it came time for dinner, the four of them decided to eat curry and rice.
　"A-chan, I hate carrots"
　Asahi avoided them on the plate with a spoon. Yuuhi is eating in silence.
　"... No. Eat."
　"Mommy, why is carrot-san red?"
　"Because it's sweet"
　Replied the young father. He explains that the carrot is a root fruit.
　"Huh? Are carrots sweet?"
　Asahi makes a face like she can't believe it.
　"You're making juice with a mixer at home, aren't you?"
　When the young mother said that, the little girls made a face of "Certainly."
　"... That juice was carrot-san."
　Asahi nodded as if deeply impressed.
　It looked like so grown-up that they all started laughing.
　It was a quotidian conversation. It was a moment at a summer campsite.
　At night, on the way home, the land cruiser driven by a young father came to the bridge that connects Honshu. In the back seat, two little sisters are asleep. A young mother was in her passenger seat.
　Suddenly, she saw a car rapidly approaching her side mirror. The movement is strange.
　She soon called her young husband's attention, but he was late. There was a loud bang and They are hit from behind. If it was a Land Cruiser, there was no way it would lose power, but at this time, it was rear-ended and hit the guardrail. The screams of the family echoed inside the car.
　The young father tried to speed up to escape. But again, the car hit hard, and the Land Cruiser crashed through the guardrail and fell off the bridge into the strait.
　"Asahi! Yuuhi!"
　The young mother cried out in the falling car.
　"No way! Let's escape!"
　The young father opened the driver's door as soon as the Land Cruiser hit the water. The young mom also opens her passenger door and she dive into the sea. She immediately tried to head for the backseat, but she was stopped by her young husband. He is shaking his head in the sea. The little sisters were looking at here from the car window.
　Once at the surface, the young couple thought of diving again, but saw the Land Cruiser sinking rapidly toward the bottom. It's too late.
　"Hurry up and call for help!"
　The young father took her young mother's hand and started swimming towards the shore.
　The Japan Coast Guard was immediately dispatched and began work to rescue the little girls. But no matter what, it takes time. A diver headed for the land cruiser that had fallen to the bottom of the sea, but there was no young sister in the back seat. The door in the front seat was open, so They may have been swept away.
　"Look! They must be still alive!"
　The young mother cried out frantically.
　The young couples can't forget the two of them staring at here from the car window.
　Boats then sailed across the ocean and divers searched the nearby seabed. A patrol boat uses a crane to pull up the Land Cruiser. On the bridge, the police were investigating the car that had collided with them.
　It was drunk driving. The driver was a local government employee. And by some twist of fate, he was also the son of the chief of the Prefectural Police Headquarters, who led the joint rescue operation by the Japan Coast Guard and the Prefectural Police.
　The young mother was weeping under the bridge at night. The young father standing beside her was silent.
　He had been thinking all along where the survival route was. But he found no answer.
　There may have been no mistake nowhere. But was there any error in judgment?
　Couldn't one save the children in the back seat and escape from the car at that time?
　The Land Cruiser was heavy and sinking rapidly. If he had helped the children, even the adults might not have been able to help himself. So the two of them got out of the car first. But was this an error of judgment?
　The young father slammed his fist into the concrete.
　He was helpless.
　In the end, the little sister's bodies were never found. Inside the car, the police found some belongings that looked like shoes.
　The funeral was held quietly. The rest of the little girl's items were put away, leaving the little sister's portrait.
　The mother and father left behind were heartbroken. But they were still young.
　About a year later, the mother gave birth to other children. They are twin sisters.
　As expected, they had no choice but to feel fate.
　However, when the twin sisters were born, Asahi and Yuuhi's portrait was also hidden.
　The newly born children were named Asagao and Yugao respectively.
　The voices of the children resounded in the house again, and time passed and he turned 4 years old.
　Dinner that day was curry. It's a common curry rice made at home in Japan.
　Asagao looked at the carrots on the plate for a while. But she eats it with a spoon.
　"... Carrots are really sweet. That's why they're red and root fruit."
　The father reacted. Involuntarily, he stopped eating curry and looked at Asagao.
　"Yeah. I used to make juice with a mixer and drink carrots."
　Yuugao answered so as well, and the two sisters smiled.
　The mother was a little while completely surprised. Since that time, the mixer in the kitchen has been put away, and of course they haven't given them carrot juice. In the first place, they didn't talk to these two about carrots.
　However, they have noticed that Asagao is somehow eating carrots even though she don’t like them. they don't know why. they don't think so, but Asagao is Asahi? and the Yuugao is Yuuhi?
　"...Where did you two hear that story?"
　The father asked carefully. The mother held her breath.
　"Oh, didn't Daddy talk about that at the campsite before? Did you forget?"
　Asagao said with a bright smile. The father rolled his eyes.
　They haven't been to a campsite since then, and Asagao and Yuugao have no camping experience in the first place.
　But the mother suddenly hugged them.
　"Asahi! Yuuhi..."
　"... Mom hurts. Besides, I am Asagao now."
　Asagao said with a smile. Even Yuugao nods her head.
　When the father stood up, he took out the portrait of Yuuhi and Asahi, which had been kept away for a long time.
　"This is me."
　Asagao pointed to Asahi in the photo said. Yuugao also saw Yuuhi and recognized her as herself.
　"Are the two of you Asahi and Yuuhi?"
　When the mother asked again, the two nodded.
　"Yeah. That's right. We are Ah-chan and Yuu."
　Asagao said with a proud face. Yuugao is also a little puffed up.
　"We died at sea, but I asked Mr.Enmma to take us home."
　"... Mr. Enmma?"
　An unfamiliar name came up. They don't know anyone like that. Who the hell are Enmma? The mother tilted her head.
　"Isn't it the Great King Enmma that appears in Buddhist tales?"
　The father said. Naturally, they had never told two of them such a difficult story before.
　In the first place, as a policy of education, they did not intend to talk like that at all. It is not scientific.
　However, these two had knowledge that they hadn't given even at the time of Asahi and Yuuhi.
　"What did you talk about with Mr.Enmma?"
　When the mother asked, Asagao said.
　"Mr.Enmma told us we had to be a good boy in order for us to go back to Mom and Dad. That's why we took the test?"
　Asagao explained. Even Yuuga nodded. The father asked.
　"... What kind of test did you take?"
　"Pile up stones on the riverbed."
　When Asagao answered so, the couple looked at each other's faces. Asagao continued talking.
　"I wanted to bring Yuuhi back to my father and my mother first, so I helped Yuuhi."
　"... I also wanted to help Asahi go back to my father and my mother first."
　When Yuugao said so, Asagao smiled and nodded.
　"Then, suddenly, Panpakapan! The game was cleared immediately, and Oni-san was happy to dance, and Mr.Enmma gave the OK."
　When Asagao said so, Yuugao also said so.
　"... There were other children, but they made the tower of stones, that were destroyed by Oni-san, or the wind blew, so it was useless."
　The couple fell silent. Isn't that the Children's Limbo ? They were realily able to get away well with it.
　"Then we are praised by Mr. Enmma and stayed in a big red house for a while. We were playing."
　Asagao said. Yuugao continued.
　"Sometimes I could see my father and my mother's house, but when the time came, We crossed the river and came back."
　That seems to be the way it is now. It was unbelievable.
　However, Asagao has memories of Asahi, and Yuugao has memories of Yuuhi.
　"... I'm sorry I couldn't help you back then."
　The mother was crying. She can't forget the last faces of the two she saw from the car window in the sea.
　But now there are two smiles here. Never lose again.
　"Uh-huh. I'm sorry I died. I managed to get out of the car, but..."
　Asagao looked at Yuugao. Even Yuugao nodded.
　"It didn't work out halfway through. But when we held hands together, we believe in something strongly. Then this happened."
　The father was speechless. He keeps looking sideways.
　Then, Asagao and Yuugao gradually stopped talking about Asahi and Yuuhi as they grew older.
　By the time they reached adulthood, they had completely forgotten their memories of their previous lives.
　However, after they became adults, their mother showed them pictures of Yuuhi and Asahi and talked about the incident at the summer campsite and carrots. She was hesitant and didn't even talk about Mr.Enmma.
　For some reason, the two of them reacted that something like that might have happened, but they didn't really understand.
　The mother talked a lot about that time, but the two of them didn't talk about the other world anymore.
　The father was silent for a long time, but he didn't say anything in particular and seemed satisfied.
　"Even if we are reborn children, we are still children of dad and mom. Right?"
　When Asagao said so, Yuugao also nodded.
　“Yes, Ah-chan and Yu-chan have always been sisters, dad and mom’s children."　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　”Shin Ryosaishii" Episode 32

　　　　　　　　　　　　　Des enfants renaissants
　
　Une jeune mère faisait du curry au camping. Un jeune père laissait ses enfants jouer dans la rivière. Il s'agit d'une fille de 4 ans et d'une fille de 5 ans. Leurs noms furent Yuuhi et Asahi.
　Quand l'heure du dîner vint, alors tous les quatre mangèrent du curry et du riz.
　« Ah-chan déteste la carotte. »
　Asahi les évita dans l'assiette avec une cuillère. Yuuhi fut en train de manger en silence.
　« ... Pas bon. Mange s'il te plait. »
　« Maman, pourquoi la carotte-san est-elle rouge ? »
　« Parce que c'est doux. »
　Le jeune père répondit. Il expliqua que la carotte est un fruit racine.
　« Hein ? Les carottes-san sont-elles sucrées ? »
　Asahi fit une grimace comme si elle ne pouvait pas y croire.
　« Tu fais du jus avec un mixeur à la maison, n'est-ce pas ? »
　Lorsque la jeune maman dit cela, les petites filles eurent fait une grimace de « C'est vrai».
　« ... Ce jus était carotte-san. »
　Asahi hocha la tête comme si elle fut profondément impressionnée.
　Elle eut l'air si adulte qu'ils tous commencèrent à rire.
　C'était une conversation quotidienne. C'était un moment dans un camping d'été.
　La nuit, sur le chemin du retour, le land cruiser conduit par le jeune père arriva au pont qui relie Honshu. Sur la banquette arrière, deux petites sœurs dormirent. Une jeune mère occupa son siège passager.
　Soudain, elle vit une voiture s'approcher rapidement dans un rétroviseur. Son mouvement fut étrange.
　Elle attira bientôt l'attention de son jeune mari, mais il fut en retard. Il y eut eu une forte collision et ils furent frappés par derrière. S'il s'agit d'un Land Cruiser, il n'y eut eu pas qu'il perde de la puissance, mais à ce moment-là, il heurta le garde-corps. Les cris de la famille résonnèrent à l'intérieur de la voiture.
　Le jeune père tenta d'accélérer pour s'enfuir. Mais encore une fois, la voiture eut été frappé fort par la voiture derière et le Land Cruiser traversa le garde-corps et tomba du pont dans le détroit.
　« Asahi ! Yuuhi ! »
　La jeune mère cria dans la voiture tombante.
　« Non ! Échappons-nous ! »
　Le jeune père ouvrit la portière du conducteur dès que le Land Cruiser toucha l'eau. La jeune maman ouvrit également la porte passagère et elle plongea dans la mer. Elle essaya immédiatement de se diriger vers la banquette arrière, mais elle eut été arrêtée par son jeune mari. Il secoua la tête dans la mer. Les petites sœurs regardèrent ici par la fenêtre de la voiture.
　Une fois à la surface, le jeune couple songea à replonger, mais vit le Land Cruiser sombrer rapidement vers le fond. Ce fut trop tard.
　« Dépêchez-vous et appelez à l'aide ! »
　Le jeune père prit la main de sa jeune mère et commença à nager vers le rivage.
　Les garde-côtes japonais eurent été immédiatement dépêchés et eurent commencé à travailler pour sauver les petites filles. Mais quoi qu'ils fassent, cela prend du temps. Un plongeur se dirigea vers le land cruiser qui fut tombé au fond de la mer, mais il n'y eut pas de jeune fille sur le siège arrière. La porte du siège avant fut ouverte, donc elles eurent peut-être été emportés. « Regardez ! Mes filles doivent être encore en vie ! »
　La jeune mère cria frénétiquement.
　Les jeunes couples ne purent pas oublier que ses jeunes filles regardent vers ici depuis la fenêtre de la voiture.
　Les bateaux eurent ensuite traversé l'océan et les plongeurs eurent fouillé les fonds marins à proximité. Un bateau de patrouille utilisa une grue pour remonter le Land Cruiser. Sur le pont, la police enquêta sur la voiture qui fut entrée en collision avec eux.
　Ce fut l'alcool au volant. Le conducteur fut un employé de l'administration locale. Et par un coup du sort, il fut également le fils du chef du quartier général de la police préfectorale, qui dirigea l'opération de sauvetage conjointe des garde-côtes japonais et de la police préfectorale.
　La jeune mère pleura sous le pont la nuit. Le jeune père qui se tint à côté d'elle fut silencieux.
　Il eut réfléchi tout du long où se trouva la voie de survie. Mais il n'eut trouvé aucune réponse.
　Il n'y eut peut-être eu d'erreur nulle part. Mais y eut-t-il eu une erreur de jugement ?
　Ne put-on pas sauver les enfantes sur le siège arrière et s'échapper de la voiture à ce moment-là ?
　Le Land Cruiser fut lourd et coulait rapidement. S'ils eurent aidé les enfants, même les adultes n'auraient peut-être pas pu s'aider eux-mêmes. Donc, les deux d'entre eux furent sortis de la voiture en premier. Mais fut-ce une erreur de jugement ?
　Le jeune père frappa du poing dans le béton.
　Il fut impuissant.
　Finalement, les corps des petites filles n'eurent jamais été retrouvés. À l'intérieur de la voiture, la police trouva des effets personnels qui ressemblèrent à des chaussures.
　Les funérailles se furent déroulées dans le calme. Le reste des affaires des petites filles eut été rangé, laissant le portrait des petites filles.
　La mère et le père laissés pour compte eurent le cœur brisé. Mais ils furent encore jeunes.
　Environ un an plus tard, la mère donna naissance à d'autres enfantes. Ces furent des sœurs jumelles.
　Comme prévu, ils n'eurent d'autre choix que de ressentir le destin.
　Cependant, lorsque les sœurs jumelles furent nées, le portrait d'Asahi et Yuuhi fut également caché.
　Les enfantes nouvellement nées s'appelèrent respectivement Asagao et Yugao.
　Les voix des enfantes eurent de nouveau retenti dans la maison, le temps passa et elles eurent eu 4 ans.
　Le dîner ce jour-là fut du curry. Ce fut un riz au curry commun fait maison au Japon.
　Asagao regarda les carottes dans l'assiette pendant un moment. Mais elle les mangea avec une cuillère.
　« ... Les carottes-san sont vraiment sucrées. C'est pourquoi ce sont des fruits de racine. »
　Le père réagit. Involontairement, il cessa de manger du curry et regarda Asagao.
　« Ouais. J'avais l'habitude de faire du jus avec un mixeur et de boire des carottes. »
　Yuugao répondit également, et les deux sœurs sourirent.
　La mère eut complètement surprise. Depuis ce temps, le mixeur de la cuisine eut été rangé, et bien sûr ils ne leur eurent pas donné de jus de carotte. En premier lieu, ils n'eurent pas parlé de carottes à ces deux-là.
　Cependant, ils eurent remarqué qu'Asagao mange en quelque sorte des carottes même si elle ne les aime pas. ils ne savent pas pourquoi. Ils ne le pensent pas, mais Asagao soit Asahi ? et Yuugao soit Yuuhi ?
　« ...Où avez-vous entendu cette histoire? »
　Le père demanda prudemment. La mère retint son souffle.
　« Oh, papa n'en a pas parlé au camping avant ? Tu as oublié ? »
　Asagao dit avec un sourire éclatant. Le père roula des yeux.
　Ils ne furent pas allés dans un camping depuis lors, et Asagao et Yuugao n'eurent aucune expérience de camping en premier lieu.
　Mais la mère les étreignit soudainement.
　« Asahi ! Yuuhi... »
　« ... Maman, ça fait mal. En plus, je suis Asagao maintenant. »
　Asagao dit avec un sourire. Même Yuugao hocha la tête.
　Lorsque le père se leva, il sortit le portrait de Yuuhi et Asahi, longtemps tenu à l'écart.
　« C'est moi. »
　Asagao indiqua Asahi sur la photo. Yuugao vit également Yuuhi et la reconnua comme elle-même.
　« Est-ce que vous êtes tous les deux Asahi et Yuuhi ? »
　Lorsque la mère demanda à nouveau, les deux ont hocha la tête.
　« Ouais. C'est vrai. Nous sommes Ah-chan et Yuu. »
　Asagao dit avec un visage fier. Yuugao fut aussi un peu gonflé.
　« Nous sommes morts en mer, mais j'ai demandé à M. Enmma de nous ramener à la maison rouge. »
　« ... Monsieur Enmma ? »
　Un nom inconnu fut apparu. Ils ne connurent personne comme ça. Qui diable sont Enmma ? La mère inclina la tête.
　« N'est-ce pas le Grand Roi Enmma qui apparaît dans les contes bouddhiques ? »
　Le père dit. Naturellement, ils n'avaient jamais raconté à deux une histoire aussi difficile auparavant.
　D'abord, comme politique d'éducation, ils n'eurent pas du tout l'intention de parler ainsi. Ce n'est pas scientifique.
　Cependant, ces deux-là eurent des connaissances qu'ils n'avaient pas données même à l'époque d'Asahi et Yuuhi.
　« De quoi avez-vous parlé avec M. Enmma ? »
　Quand la mère demanda, Asagao dit.
　« M. Enmma nous a dit que nous devions être un bon enfant pour que nous retournions chez maman et papa. C'est pourquoi nous avons passé le test? »
　Asagao expliqua. Même Yuuga hocha la tête. Le père demanda.
　« ... Quel genre de test avez-vous passé? »
　« Nous empilions des pierres sur le lit de la rivière. »
　Quand Asagao répondit ainsi, le couple se furent regardés. Asagao continua à parler.
　« Je voulais d'abord ramener Yuuhi auprès de mon père et de ma mère, alors j'ai aidé Yuuhi. »
　« ... Je voulais aussi aider Asahi à retourner d'abord chez mon père et ma mère. »
　Quand Yuugao le dit, Asagao sourit et a hocha la tête.
　« Puis, tout à coup, Panpakapan ! Le jeu a été immédiatement terminé, et Oni-san était content de danser, et M. Enmma a donné OK. »
　Quand Asagao le dit, Yuugao le dit également .
　« ... Il y avait d'autres enfants, mais ils ont fait la tour de pierres, qui a été détruite par Oni-san, ou le vent a soufflé, donc c'était inutile. »
　Le couple se tut. N'est-ce pas les limbes des enfants ? Elles eurent vraiment réussi à bien s'en tirer.
　« Ensuite, nous avons été félicités par M. Enmma et sommes restés dans une grande maison rouge pendant un moment. Nous jouions. »
　Asagao dit . Yuugao continua.
　« Parfois, je pouvais voir la maison de mon père et de ma mère sur la terre, mais le temp venu, nous avons traversé la rivière et sommes revenus à la maison. »
　Cela sembla être la façon dont il est maintenant. C'était incroyable.
　Cependant, Asagao eut des souvenirs d'Asahi et Yuugao eut des souvenirs de Yuuhi.
　« ... Je suis désolé de ne pas avoir pu vous aider à l'époque. »
　La mère pleura. Elle ne put pas oublier les derniers visages des deux qu'elle a vus de la fenêtre de la voiture dans la mer.
　Mais maintenant, il y a deux sourires ici. Ne perdez plus jamais.
　« Uh-huh. Je suis désolé d'être mort. J'ai réussi à sortir de la voiture, mais... »
　Asagao regarda Yuugao. Même Yuugao hocha la tête.
　« Cela n'a pas fonctionné à mi-parcours. Mais quand nous nous sommes tenus la main, alors nous croyions fermement en quelque chose. Puis c'est arrivé. »
　Le père fut sans voix. Il continua de regarder de côté.
　Puis, Asagao et Yuugao eurent progressivement cessé de parler d'Asahi et de Yuuhi en vieillissant.
　Au moment où elles eurent atteint l'âge adulte, elles avaient complètement oublié leurs souvenirs de leurs vies antérieures.
　Cependant, après qu'elles soient devenus adultes, leur mère leur a montré des photos de Yuuhi et Asahi et parla de l'incident au camping d'été et des carottes. Elle fut hésitante et ne parla pas de M. Enmma.
　Pour une raison quelconque, les deux eurent réagi que quelque chose comme ça aurait pu se produire, mais ils n'eurent pas vraiment compris.
　La mère parlait beaucoup de cette époque, mais les deux ne parlaient plus de l'autre monde.
　Le père resta longtemps silencieux, mais il ne dit rien de particulier et parut satisfait.
　« Même si nous sommes des enfantes nées de nouveau, nous sommes toujours les enfantes de papa et maman. N'est-ce pas? »
　Quand Asagao le dit, Yuugao hocha la tête également.
　« Oui, Ah-chan et Yu-chan ont toujours été des sœurs, les enfantes de papa et maman. »

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　"Shin Ryosaishii" Épisode 32