人の役割をつくり、まちを一つに

前回のnoteでは、「まちのデザイン屋さん」としての限界を綴りました。

会社を継続、発展させ、まちが抱える社会課題を解決させていくために収益性を改善させていかなくてはなりません。

そのためには、段階を踏む必要があり、今回のnoteでは「まちのデザイン屋さん」から移行のための最初のステップを書きたいと思います。


最近ではすっかり商店街、地域のイベント屋さんとして重宝いただいてきております。

元々、そんなイベント制作にお金がかけられる文化がなく、ボランティア半分、仕事半分で過渡期ではありますが、圧倒的なニーズはヒシヒシと感じている日々です。

調べたところによると、イベント産業はコロナ前の2019年と比べ、8、9割回復する中、商店街イベントについては1割強ほどと、かなり減ってしまっている推計が出されています。

2022 年 イベント産業規模推計 社団法人 日本イベント産業振興協会より


一つのイベントを開催するのにあたり、結構なエネルギーと要します。
行政連携も必至であるものの、パッケージ化されているわけではなく、都度都度、担当者やお店間との調整が必要で、知ってなきゃわからないことも山ほどあります。

補助金の活用も、イベント開催の1年以上前に組織内での合意形成や見積もりが取れていないと活用も難しいです。

そんな状況がボトルネックとなって、コロナで一連のサイクルが途絶えてしまったあとの再起動ができない、というのが商店街・地域イベントの現状のように思います。

かれこれ10年ほど、ボランティアで携わらせていただいていた商店街を中心に各方面から僕らを頼ってくださることで、そんなノウハウをどんどん蓄積させてもらっています。

コロナ以前に限らず、イベントをやりたいけどできないという商店街、自治体もたくさんあり、僕らの経験を活かしてそういったところの手助けができれば、と思います。

あくまでイベントを開催することが目的ではありません。地域の共同体の中で一つのことを成し遂げる過程で生まれる関係性が大切です。

ただイベント代行をするのではなく、地域の人たちに役割をつくっていくことが僕らの仕事です。あくまでイベントはその商店街や自治体、地域に関わる一人一人の協力が作り上げていきます。

僕らはその設計をし、必要書類をまとめたり、頭を下げにいったり…と、面倒な部分を担います。

まずは、そんなサービスを確立させ、今までお金になっていなかった部分を収益化することが、「まちのデザイン屋さん」から脱し、収益性を上げるためのファーストステップです。

今できることを確実に形にしつつも、僕らが対峙する社会課題の根本的な解決に向けては、もっと大きく捉えていかなくてはなりません。

まちを支える新しい仕組みづくりの必要を感じていますが、現段階ではまだまだできないことが多く、力の足りなさを痛感し、悔しい気持ちになることもしばしば。

一つずつ実績を積んで、人に伝わるようにしていかなくてはなりません。

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