見出し画像

【東京巻き込み育児 #04】育児ストレスで暴走し「モラハラ妻」と化す…!?

サンタモニカと違い、ママにとって苦しい“東京の子育て環境”の中、周囲を巻き込むことで4人の子どもを育てた私の経験からお届けする【東京巻き込み育児】。

さて、アメリカから東京へ根を下ろしたのは、長女は2歳、次女は1歳になりたての頃でした。

小さな年子姉妹×働き盛りで不在がちの夫×完ぺき主義(無自覚)の妻×世知辛い東京マンション事情=絵に描いたような、ストレスフルな育児生活……。

今思うと当時の生活は、“穏やかな幸せ”とは天と地ほども離れた、針のむしろのような状況でありました。ちょっと暗くなるかもしれませんが、今回はそんな、“私の暗黒時代”をご紹介したいと思います。

前回はこちら。↓

■ 胸の内に罪悪感が巣食った「暗黒時代」の私

「子育てと家事を完璧にこなしたい。こなさなければならない。こなすべきと期待されているに違いない。」

これは日本人女性が陥りがちなカンチガイだと思います。しかも、そのほとんどがやっかいなことに、無自覚です。

そして実際には“完璧”を目指すなど、どんな人間でも到底無理というもの。そして完璧を期待しているのは他者ではなく、他ならぬ自分自身なのです。

こういうママは往々にして、罪悪感でいっぱいになります。完璧になれない自分を、自分で責め始めるからです。完全なる独り相撲ですが、これもよくある話と思います。

その背景には、今の祖父母世代が感情を抑圧する様を目の当たりにしてきたこと、連綿と引き継がれる村・共同体社会の悪習などがありますが、ここでは触れないことにします。


■ 罪悪感が高じて「モラハラ妻」化…!


私の場合は、一番身近な夫に矛先が向かいました。

当時私がしたのは、夫を自分とおなじ場所へ引きずり下ろそうとする行為でした。あらゆる言いがかり、イチャモン、文句などを並べ立てました。その目的は、夫にも自分と同じ罪悪感を抱かせることです。夫が髪を切りにいくと言えば、

「私は何ヶ月もヘアサロンなんて行ってないけど」

夫がジムで運動してくると言えば、

「好きなときに運動できていいねえ」
(思いっきりいやみったらしい言い方で脳内再生してください)

対して夫が、「じゃあ君も行ったら」

と、子どもの世話などのアレンジをしようとすると、私はというと、

「別にいい、行きたくないから。アレもコレもしなきゃいけないし」
などと理由をつけて断ったりしていたのです。

「これでは私が何がしたいか全くよくわからない!」という方が、きっといらっしゃると思いますので、以下に解説します。


■ 幸せになることを許さない「罪悪感」

ここで私が本当に夫に大切にされると、困った事態になるのです。なぜなら、“夫に愛されて、大切にされて幸せになってしまう”から。

私の胸の奥にいつのまにか巣食っていた“暗くて重たい罪悪感”は、私が幸せになることを頑として許しませんでした。

私は妻としても、母としても、嫁としても、娘としても、全く持って役に立たないし、むしろみんなを不幸にしている、最低最悪なオンナなのです。そんな自分が幸せになる?そんなこと許されるはずが無いだろう。

罪悪感はいつも私の中で、そう語りかけていました。夫に心のこもった優しい行動を示してもらうたびに、胸の中に暗雲が立ちこめ、その優しさをメチャクチャにしてやりたい衝動に駆られたものです。

“深い罪悪感”を抱く人は、自分が幸せになる行動を選択できません。幸せになる資格など自分に無いと、無意識下に刷り込んでいるからです。そしてそういう人は、すぐ近くの人も、同じように不幸になるような行動を取りがちです。

こんなからくりで、私はちょくちょく夫に対してモラル・ハラスメントを繰り返していました。


■ 一貫した夫の態度 

対して夫は、全体的には私の攻撃を相手にせず、一貫して態度を変えませんでした。彼はいつも、親切で思いやりがありました。彼の愛情と、私の変容したいという思いが、やっと穏やかな幸せを実感する事が出来る、今を作っています。

しかしまだまだ私は自分の罪悪感を克服するまで、時を必要とします。そしてそうこうしている間に、私の罪悪感はこども達へも影響を及ぼしていたのでした。

次回は、「コントロールされたくない!言う事を聞かない長女」についてお送りします。

★今回の教訓★
(1)誰もあなたに「完ペキ」を求めていません。気楽に!
(2)完璧主義がいつしか「罪悪感」を生んでしまいます
(3)深い罪悪感は謙虚さを通り越し「モラル・ハラスメント」へ繋がります



サポートは、あってもなくても、どちらでも。