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☆本#366,7,8,9 論理的と感情、四季シリーズ「春」「夏」「秋」「冬」森博嗣著を読んで

S&Mシリーズを読んだ後、主要人物のひとりの四季にはあまり興味が持てずシリーズ最後の作品で最後にどこに行ったんだろうとは気になりつつ、次に出版されたVシリーズも主役が変わるのでイマイチ読む気になれず、短編やGシリーズを数冊、Xシリーズを読んだところ、四季シリーズでS&Mが再び登場し、シリーズでは明らかにされていない点が描かれるということで今シリーズを読んでみた。

春、夏は、四季の子供時代と13歳のときの事件について、秋ではS&Mがメインで登場し、事件等の背景がより明らかになる。SMふたりのやり取りが微笑ましい。冬では、S&Mシリーズの補足的というか、他にはある事件が知らされる。四季の感情面も少し出てきて、興味が人体の方に行ったり、意外な背景も描かれる。相変わらず自己完結し過ぎてる感ありだけど、子供時代が少なかったことへの言葉が印象的。そこは同意。

上記Xシリーズは、主人公らが理系ではないので、主役らの会話が多いことに気付く。S&Mシリーズの理系天才たちも、理解が早く多く語らない傾向。四季も同じく、基本言葉少な目。代わりに感覚的描写が多かった気がする。

この作品には、S&Mのふたり以外にも、VシリーズやXシリーズの登場人物たちが出てくる。Xシリーズでは謎の男が、このシリーズを読んでやっとどういう人なのかわかった。それと、Vシリーズには、犀川の母親が出てくるので読んでみる気になった。ちなみに、犀川の母親の苗字は超特徴的で、彼女も天才のひとり。著者の描く女性のパターンがなんかわかってきた…。

それにしても、本来シリーズ4作目の四季の話を1作目にしたことで、彼女の存在が著者の軸になったような…。


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