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☆本#483,4 誘導「キュレーターの殺人」M.W.クレイヴン著、サイコ「もう終わりにしよう」イアン・リード著を読んで

「キュレーター~」はシリーズ3作目。イギリス舞台の警察もの。

ボクシングデー(クリスマスの翌日)、ポーは同僚のティリーと、上司のフリンのベビーシャワーに参加していた。当初招待を断ろうとしていたポーだけど、ティリーに論理的に説得されたので。
そこに呼び出しが来る。クリスマスの英国カンブリア州で切断された人間の指が異なる場所で発見されたという。現場には謎めいた文字列があった。

分析官として捜査に加わったポーらは、証拠品から容疑者を見つけ出す。
ある日ポーは、FBI捜査官から連絡を受ける。父親が母親の事件をアメリカで聞いて回ったことがきっかけだった。ポーは捜査官から、オンラインの度胸試しゲームとそのキュレーターの話を聞く。捜査官曰く、キュレーターが殺し屋だと。
そしてポーは、担当している事件の容疑者もオンラインゲームに参加していただけで、完全なアリバイがあることを知り、被害者の3人にはつながりがあり、実は本当のターゲットは別にあると気付く。ポーはさっそく対象者の保護対応をするも、なんだかスムーズに行き過ぎる気がしてすっきりしない。
FBI捜査官からまた連絡があり、彼女曰く、こちらが分析したキュレーターの意図は、実はそう仕向けられている場合もあると。
交代で自宅に帰っていたポーはあることがきっかけで、キュレーターの本当の目的に気付き…。


いつものように長編(ページ数が多い)だけど、構成がしっかりしていて、最初の方の伏線も回収。
コミュ力も向上し、プログラムも作れるティリーが、それ以外でも大活躍。直観と経験のポーといいコンビ。
ジャマイカ産のブルーマウンテンは、本当に大半が日本に輸出されているのだろうか。


「もう~」は、カナダ人作家の初のダークな作品。既に映像化されているらしい。語り手は「わたし」。警官と思われる人物の、事件に関する会話もところどころ挿入。

ジェイクと「わたし」は付き合いたてのカップル。だけど、わたしは彼との関係を終わりにしたいと思っている。
そんなふたりは、ジェイクの両親に会いに田舎へ向かう。
両親の態度に少し違和感を感じるわたし。
「わたし」は子供のころから、ある男に見張られているように感じていた。
家に帰る途中、ジェイクはわたしを学校に連れていく。そこで、ジェイクはのぞき見していた男に怒って追いかけ、わたしもジェイクを探しに行き…。


読み手の解釈がいろいろ分かれるようだけど、映画「サイコ」のあの人物を想起。。。



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