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☆本#257 独特「悲しき酒場の唄 騎手」カーソン・マッカラーズ著を読んで

表題2作と、ほか短編5作。

著者は、1917年生まれ。日本の大正6年。これは1951年以降に書かれた戦後のアメリカの田舎(ジョージア州)がおそろく舞台の話。なので、現在と比べるとずいぶん違う世界。

表題の「悲しき酒場の唄」は読み始め時はつまらなかったけど(あまりに別世界過ぎて)、読み進めていくうちに独特の世界の、予測できない展開に引き込まれてしまった。

主人公のアメリアは超個性的で理解不能。彼女が唯一愛したいとこのライマンの最後の行動も不可解。そして、悪人だった美形のマーヴィンがなぜ19歳ののっぽで愛想のないアメリアに恋に落ちて善人になってしまったのかも。

ただし、結婚生活は10日で破綻し、マーヴィンは出ていく。
彼は数年後戻ってきて、なぜだか対決が始まる…。で、アメリアが負けるんだけど、男らはふたりで出ていく…。ここもなぜ!?という感じ。

不思議な話だったけど、物語、創作ってそもそもこういうものだよな~と改めて思った。

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