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☆本#493 キネシクス「スリーピングドール」ジェフリー・ディーヴァー著を読んで

著者のライムシリーズを読んだ時、人間の所作や表情を読み解く捜査官、キャサリンのスピンオフを知り、読んでみた。
欧米ミステリーは1冊が分厚いのが多く、これもそう。
たった1週間の話だけど、展開に次ぐ展開で、登場人物も多く、その思惑もしっかり含まれているのでこのページ数はやむを得ないと納得。

8年前カリフォルニア州で熱狂的信奉者の集団を率いていたペル。彼は、シリコンヴァレーの裕福な一家惨殺で終身刑を受け、服役していたが、別件での容疑が浮上し、キャサリンがいる署で取り調べをすることになる。

ペルと対面したキャサリンは取り調べ後に、彼の真の目的に気付くも一歩遅く、ペルは看守らを殺害し、逃亡。
キャサリンのチームにカルト系の事件に精通したFBI捜査官ケロッグも加わり、ペルの追跡を始める。

ペルと逃亡の手助けをした仲間との支配関係、キャサリンの子供との関係やロマンス、ペルの元同居人の女性たちの協力、これまで共に働いてきたオニールとの対立、一人だけ生き残った少女がついに証言、ノンフィクション作家の奮闘、等々つづき、真のコントローラーが暴かれ、事件は一旦解決したかと思うと、謎の単語から急展開、見解の不一致から組織間対立に発展、責任の所在地ばかり気にしている上司が最後いい味出す。

ライムとアメリアも少し登場。

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