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☆本#157,158 「ワーカーズ・ダイジェスト」「カソウスキの行方」津村記久子著を読んで

前者は、短編2つ、後者も短編2つ。ちょうどよいボリューム。
どちらも20代男女社会人の主に会社関係や日常の話。

前者は、表題が同じ誕生日で同じ苗字の男女の話。でも、恋愛系というわけではなく、仕事や日常でいろいろあって、ゆるくつながっている感じで終わる。

後者の表題も、もしかして恋愛に向かうかも的ふたりの開けた終わりがいい。主人公は20代後半の女性で、正しいことをしたと思ったら余計なことだったらしく、郊外(地方?)倉庫に飛ばされ、そこでの同僚との交流等が描かれ、最後は正しいことをしたのがやっと認められ、本社に戻る。
タイトルは「仮想好き」で、主人公は「仮に同僚を好きだという設定」で倉庫勤務を乗り越えようとする。これなんかわかる。生活の知恵的。
この相手は後にわかるけどバツイチで、元妻の意味深な一言で離婚後も悩みを抱えていて、主人公はタイミング的にこの件に関わる。淡々と過ぎるけど。

主人公らが等身大で、たかがだけど、されどな話。

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