見出し画像

【精神疾患の分類と診断】ICDとDSMの役割

こんにちは。micです。

本記事では、精神疾患の分類と診断についてお話しします。

私は医療や心理学の専門家ではありませんが、精神疾患で悩んでいる方々が理解しやすい形で情報をまとめることを目指しています。

精神疾患やその診断方法についての知識は、自分を含め、私たちがより良い理解を深め、周囲の人々を支えるために重要だと考えています。

今回は、精神疾患の分類と診断に使用される二大システム、ICD(国際疾病分類)DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)について、以前から気になっていたのでまとめてみました。

※この記事は Perplexity をベースに執筆しています。


ICDとは?

ICD: International Classification of Diseases

世界保健機関(WHO)が定めた疾病や関連保健問題の国際的な統計分類システムです。最新版はICD-11で、2018年に公表されました。ICDは全ての疾病を対象としており、その中で精神疾患は「第6章:精神、行動、神経発達の障害」として分類されています。

ICDの特徴は、世界中の国々で使用されており、特に公衆衛生や疫学統計の分野で重要な役割を果たしていることです。WHO加盟国は統計報告にICDを使用する義務があります。

精神疾患は第5章「精神および行動の障害」に分類されており、主な分類には以下のようなものがあります。

F0: 症状性を含む器質性精神障害
F1: 精神作用物質使用による精神および行動の障害
F3: 気分障害(うつ病など)
F4: 神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害


DSMとは?

DSM: Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders

一方、DSMはアメリカ精神医学会(APA)が発行する精神疾患の診断・統計マニュアルです。最新版はDSM-5で、2013年に発表されました。DSMは精神疾患に特化しており、より詳細な診断基準を提供しています。

DSMは主に北米を中心に使用されていますが、その影響力は世界中に及んでいます。特に臨床診断や研究目的で広く活用されています。


ICDとDSMの違い

ICDとDSMは、それぞれ異なる特徴を持っています。ICDは全疾病を対象とし、公衆衛生や統計目的で使用される傾向がある一方、DSMは精神疾患に特化し、より詳細な診断基準を提供しています。

また、ICDはWHO加盟国での使用が義務付けられていますが、DSMにはそのような義務はありません。改訂頻度も異なり、DSMの方がより頻繁に更新される傾向にあります。

それぞれの特徴をまとめてみました。

$$
\begin{array}{|l|l|l|}\hline
特徴 & DSM &  ICD\\ \hline
作成機関 & アメリカ精神医学会(APA) & 世界保健機関(WHO) \\ \hline
対象範囲 & 精神疾患のみ & 全疾病(精神疾患を含む) \\ \hline
主な使用地域 & 北米を中心に世界中 & WHO加盟国(日本を含む) \\ \hline
最新版 & DSM-5(2013年発表) & ICD-11(2018年公表) \\ \hline
診断基準の詳細さ & より詳細 & やや簡略 \\ \hline
主な用途 & 臨床診断、研究 & 公衆衛生、疫学統計 \\ \hline
使用の義務 & なし & WHO加盟国は統計報告に使用義務あり \\ \hline
改訂頻度 & 比較的頻繁 & やや長期的 \\ \hline
\end{array}
$$


改訂内容

ICD-11とDSM-5の主な改訂内容をまとめました。ご参考までに。

$$
\begin{array}{|l|l|l|}\hline
項目 & ICD-11 & DSM-5\\ \hline
分類項目数 & 約14,000から約18,000に増加 & 変更なし \\ \hline
新たな章/カテゴリー & 「免疫系の疾患」「睡眠・覚醒障害」「性保健健康関連の病態」「伝統医学の病態」など & 「素行症」「解離症群」「摂食障害および摂食症群」など \\ \hline
診断アプローチ & 電子的環境での使用を想定 & 連続体(スペクトラム)の考え方を導入 \\ \hline
特定の疾患分類の変更 & 「ゲーム症/ゲーム障害」を新たに追加、「性同一性障害」を「性別不合」として精神疾患から除外 & 「精神遅滞」を「知的能力障害」に変更、「広汎性発達障害」を「自閉スペクトラム症」に統合 \\ \hline
診断基準の変更 & - & 知的障害の症度判定にIQだけでなく適応機能も考慮 \\ \hline
文化的配慮 & - & 文化的背景を考慮した診断の重要性を強調 \\ \hline
電子版 & ウェブサイトでの分類提供など & オンラインでの利用を想定した電子版を提供\\ \hline
国際協力 & 多くの国の専門家や団体が改訂に貢献 & - \\ \hline
\end{array}
$$


公式サイト

ICD-11とDSM-5のそれぞれの公式リンク先は以下の通りです。
詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。

・ICD-11
世界保健機関(WHO)が提供する公式サイト
https://icd.who.int/en

・DSM-5
アメリカ精神医学会(APA)が提供する公式サイト
https://www.psychiatry.org/psychiatrists/practice/dsm

ICD-11は無料で閲覧可能ですが、DSM-5の詳細な内容を見るには購入またはライセンスが必要となります。DSM-5の公式サイトでは、概要や更新情報などの基本的な情報を確認することができます。
これらのリンクから、それぞれの分類システムに関する最新の情報や詳細を直接確認することができます。


まとめ

ICDとDSMは、精神疾患の分類と診断において、それぞれ重要な役割を果たしています。両者は互いに影響を与え合いながら発展してきており、近年では整合性を高める努力が行われています。

医療従事者や研究者は、これら二つのシステムの特徴を理解し、適切に活用することが求められます。精神疾患の理解と治療において、ICDとDSMは今後も重要なツールであり続けるでしょう。

精神疾患の分類と診断は複雑で常に進化し続ける分野です。ICDとDSMの存在は、この分野の発展に大きく貢献しています。今後も最新の研究成果を取り入れながら、より精度の高い診断と効果的な治療につながることが期待されます。


今後も皆様のお役に立てる情報を発信して参りますので、フォローしていただけますと励みになります。

自己紹介

ポートフォリオ


サポートありがとうございます!いただいたサポートは活動費に使わせていただきます!