人と比べない、これに尽きる気がする

あなたにとって幸せって何ですか?

つい先日、面接を受けた企業の面接官に聞かれた質問。今後はキャリアを積んでいきたい、手に職つけたい、そう私が答えたあとで、「手に職をもったとして、なんで幸せを感じるんですか?」「手に職を持てたとして、次は何をしたいですか?」と尋ねられた。

すぐには答えがでなかった。面接官は詰めるわけでも、私の反応を面白がるわけでもなく、「価値観について知りたかったんだ、こんな詰めるような聞き方してごめんね」そう言った。

この質問に対する答えはきっと無数にある。価値観は人それぞれ違うから、正解も間違いもない。

つまり答えは自分の中にある。自分がこうだと思ったらそうだし、違うと思ったらまた考えればいいだけ。それは他人がどうこう言う問題じゃない。

幸せの価値観は人それぞれ違う、だから他人と比較しなくていい。自分が幸せと思えるのなら、それ以上のものはない。

そんなこと分かってるつもりでいても、なかなかうまく他人と切り分けて考えられないのが難しいところ。自分はまだ子供だな、と思ってしまう所以でもあるが。

どんな環境で、どんな仕事をしていたらあなたは幸せを感じられると思いますか?

これも面接で聞かれた質問のひとつ。さっきの価値観に関する質問のつづきで、ちょっと具体的に想像してみてほしいと言われた。キャリアパスにともない、私が理想とする30代を聞きたかったらしい。

どんな環境、どんな働き方、部下は何人いて・・・・・・

画面越しで顔を見合わしている面接官から一旦目をそらし、脳内でイメージを膨らませる。

正直なところ、あまり具体的な絵は浮かばなかった。そこに居場所があって、信頼できる人と働けて、自分だからできるような働き方をできていたら幸せなのかな、と思ったりもしたけどかなり抽象的。

面接官は私が発した居場所という言葉に食いついた。「居場所は誰にだってあるんだよ、あなたが居場所だと思えばそうなんだから」居場所かどうかは他人が決めるものじゃない、そう言われた。

たしか、「あなただから頼みたいと信頼される人材になりたい」とか「感謝されたい」とも言ったのかな。

言ったあとで、自分の中に判断軸はないんだと気づく。承認欲求のループから抜け出したつもりでいたけど、まだ私はその渦の中にいたようだ。

回答したあとに面接官から、「自分がどうなりたいのか、何に幸せを感じるのかを理解して、まわりに伝えることって大事だよ」と言われた。

あー、いい回答できなかったなと心の中で思いながら、「〇〇さん(面接官)にとっての幸せって何ですか?」と聞いてみる。僕にとっての幸せはね、と面接官が話してくれたのは生活における些細な幸せだった。

「こんな偉そうに語っているけど、僕も他人欲求からずっと抜け出せなかったんだよ」この一言がとても印象的で、「じゃあ、これに気づけたのっていつですか?」と口が勝手に質問を投げかける。

「ここ1〜2年かな、この歳になってやっと気づけたんだ」とその面接官は言っていた。

誰しも承認欲求ってあるんだな、他人に認められることがやりがいだと思う時期があるんだな。そう考えてみれば、自分もいつかこの渦から抜け出せる日が来るのかもしれないと思えるようになった。

人と比べない、これに尽きる気がする

個人的に思うのは、無意識のうちに人と比べようとするから承認欲求が強くなるということ。

わたしが最近Twitterから離れているのも、その理由のひとつ。

プライベートではなく仕事の一環としてTwitterを使うようになってからというもの、キラキラした働き方、こうやってわたしは成功した、仕事楽しい、考え方をこう変えればあなたもきっとうまくいく、そんなツイートが常に視界に入るようになった。

このようなツイートを日々目にしていると、私もこんな風にキラキラした生活を送りたい、という憧れが一人歩きをはじめる。何ができて、何に幸せを感じていて、どんな環境なら自分らしく生きられるのか、を置き去りにして。

まわりがすごすぎて、自分らしい働き方や生き方を見つけられているから、だからこそ自分に落ち目を感じてしまう。比べる必要なんてないと分かってはいても、なんだかんだで気にしちゃうよね。

自分の生活を見つめ直すためにも、自分にとっての幸せを見つけるためにも、雁字搦めになっている承認欲求から少しずつ解放されるためにも、いったん他人の理想やこうあるべきという考え方から離れてみる。

ここ数日、わたしはTwitterをみない生活を送っている。ちょっとみないだけで心が疲れなくなってきた。他人の動向を気にするのは、たまにでいいかも。何事も摂取のしすぎは心と身体に悪影響を及ぼす。

・・・

これから仕事をして、環境が変わって、関わる人も変わっていくだろう。これからも続いていくであろう人生の中で、自分にとっての幸せの答えをみつけていきたい。

日々の楽しみに使わせていただきます!